東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」(千秋楽)2005年05月29日 14:39

千秋楽看板
終わってしまったー。
結局3ヶ月間で30回ジャスト通ったレ・ミゼラブルが本日無事千秋楽!
1階B列どセンターでした。今回はほんっと、ゴッドハンド持ってたW嬢のお姉さまに感謝です。

千秋楽にふさわしい、素晴らしい公演だったと思います。
結局岡さんの喉は最後まで完調にはなりませんでした。でも、想像ですが今日の舞台の岡さん、調子がいいとか悪いとか、そんなことはもう考えてなかったんじゃないかな。確かに高音擦れたりしてたけど、そんなことは本当に些細なことだと思えるほどの気迫と存在感でした。
今回のレミゼですっかり岡さんと今井さんのファンになってしまった。岸さんも好きだけど、やっぱり私は「岸アンジョ」が好きみたいです。他にはあまり興味がないかも。「秘密の花園」でどう転ぶかだなぁ。

さて、公演の方はアンサンブルさんも含め、全部のキャストの気持ちがきれいに一点を見ていたように感じます。客席の一体感も凄かったし。カーテンコールでのキャストの笑顔は「やりきった」という充実感に溢れてました。時間が経つのが本当に早かったなぁ。
早かったと言えば、二度目の攻撃も早かったですけどね。ファンファーレ鳴らす前に撃ってくるとは卑怯なり!(笑)でも砦の中の学生は全く動じず、ちゃんと反応していて感動。

終演後はアジアなご飯を食べながらビール飲んで暫くレミゼを語り、何だか帰るのが勿体なくてカラオケに行って最後に「エピローグ」を熱唱してみたり。
次のレミゼはもうこんなに見ないだろうな、きっと。今年は久々に見るレミゼが嬉しくて嬉しくて、ついつい数を増やしてしまった。開幕前に「20回は超えないように…」とか言ってたのはどこのどいつだ(笑)
おかげで懐がかなり寒いので、当分仕事帰りは引きこもり生活だ。6月以降は舞台見る予定もかなり少なめだし、多分吉原も行って2回。この日記も日常日記が増えると思います。

あー、でも本当に幸せな3ヶ月間、幸せな今日でした。

東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」(2000回公演)2005年05月24日 14:37

見てきました。実は最前列センターでした。
で。

あれ見て私に何を書けと!?(いや、誰も書け言ってないから)
ただただ素晴らしく、多少感傷的で皆さん少々ウェット過多になってるなーと思いつつもやっぱり凄かったのです。プリンシパルの気迫が突き刺さるようでした。

特に「Stars」では息詰まって圧迫感凄くてどうしようかと思いました。鹿賀ジャベ、最初に見たジャベール。記憶の片隅に残っていた「ジャベール警部」はやっぱりこの人だったんだなぁという感じ。圧巻。

岡さんのアンジョルラス、あれは何という生物なんですか!全身から何かキラキラしたものが出ていて、そのキラキラに捕らえられて学生たちのアンジョルラスを見つめる表情が恍惚としてるんですよ。「ああやって新興宗教ってでき上がるんだよ」(by F嬢)という言葉にものすごく納得。砦はなんというか「王者の悲哀そのもの」(By尾崎さん@エースをねらえ!)で、「ああ、やっぱりお蝶様なんだ」とよくわからない納得をしました。

そんな中でも自然体の今井バルジャン。素敵だった…。バルジャンはやっぱりバルジャン。最後までただただバルジャン。それってすごい。

島田エポ、実年齢考えたら凄すぎる。究極の初々しさ(月ミューインタビュー参照)ってああいうことなのか。少女にしか見えないよ!最前列で見てても少女だよ!可憐で切なくて可愛いエポちゃんだった。

岩崎ファンテの透明感ある歌声。エピローグのお迎えの時、本当に天の使者がやってきたみたいでした。でも以外と強く、そして工場長を拒否する高潔さに驚き。

禅さんマリウスは最初「うわ…声は若いのに(検閲削除)」だったのに、進むに連れてどんどん青年に見えてくる。優しそうで鈍くて、それだけに酷い人だ。砦でエポニーヌに手紙を預けるのは逃がすためだったんだなとはっきりわかりました。

斎藤テナ。原作から抜け出したみたいなテナルディエだった。プリュメ街でエポニーヌしばき倒したのにびっくり。行きすぎず、真面目すぎずのさじ加減が凄いなと。


とにかく、大好きな今井バルVS大好きな鹿賀ジャベと、岡アンジョが見られて幸せ。
興奮のままなので、落ち着いて頭冷えたらちゃんとレポします。
久々に学生注視とか、アンサンブルで出てるアンジョ注視とかじゃなくて、気がつくと「レ・ミゼラブル」の世界に引きずり込まれてました。凄いや。

あ、初めてお花もいただきました。投げてくれたアンサンブルさんありがとうございました。嬉しいです。


雨が降っていたので終演後は帝劇地下の居酒屋さんへ。4人で呑みながら興奮ぎみに色々話す。周囲全部が仕事帰りのサラリーマンで、逆に居心地がよかった(笑)
揚げ出し豆腐とお通しのおでんが絶品だった。あの大根、丼に持ってきてもらいたかったよ。

東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」(千秋楽)2005年05月22日 14:36

ソワレのチケットしか持ってなかったのですが、やっぱりどうしてもマチネが見たくて当券に並んできました。
145人並んでチケットは50枚だったんで「こりゃダメかな~」と思ったんですが、なんと30番台を引いて無事ゲット!一緒に並んだW嬢も彼女自体はハズレを引いたんですが、近くにいたお優しい方のおかげで無事ゲット!!
岡さん復活&森クミさんと岡さん以外のプリンシパル楽を見ることができました。

詳しい感想はまた後ほど上げますが、とりあえず岡さん素晴らしかったなと。
歌という一点でいけば確かに3月上旬の出来と比べ物にならないのですが、今日のジャベールは今シーズン見た中でも3本指に入ると思います。(各ジャべール合わせた中で)
特に「自殺」。あんなに自殺で泣いたのは去年の鹿賀ジャベ以来かもしれない。ジャベールの心情がストレートに伝わってきて、一緒に闇に落ちたような感覚になってしまいました。凄かった~。
すごく不謹慎な言い方かもしれませんが、先日の最悪の状態の中での「自殺」で何かを掴んだんじゃないかなと思いました。
自殺するときのジャベールの状態ってきっとそうだったと思うんですよね。「先も見えず、星も凍る」ってどんな心境から出てくる言葉なんだろう。バルジャンの影に(光に?)追いつめられて追いつめられて、「早く逃れたい」と深淵の闇に飛び込んで行く精神状態。きっと耳元で心音が聞えて、目の前には闇しか見えず、息をすることもできないような、そんな状態だったんじゃないでしょうか。

どんな職業でも、転んでも絶対にタダでは起きないのが「プロ」だと私は思ってます。辛い状況だったろうけど、今日の素晴らしいステージを見せて下さったことで、岡さんのプロ根性を改めて見せていただいた気がしました。
カーテンコールでの涙にはぼろぼろ貰い泣きしてしまった…。

とにかく素晴らしかった!
明後日には「若返り」してるはずの岡さん。まずはお疲れさまでした!

東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」(ソワレ)2005年05月11日 14:34

CAST:
バルジャン:今井清隆
ジャベール:今拓哉
エポニーヌ:笹本玲奈
ファンテーヌ:マルシア
コゼット:知念里奈
マリウス:岡田浩暉
テナルディエ:佐藤正宏
テナルディエの妻:森久美子
アンジョルラス:東山義久

今井バルジャンの通常公演ラストです。
1階A席W列サブセンだったのですが、後ろのX列が結構ギリギリまで丸々空いていて、なんだか切ない気持ちで見ていたら背の高い素敵なおじさまがチケットを持ってうろうろして、私の斜め後ろにちょこんと座ったんですよ。で「どっかで見たことあるような…」と思っていたら!なんと鹿賀さんでした!びっくり~。SPで組む今井さん、知念ちゃん、ジキハイで一緒だったマルシアさんが出てますものね。なんだか私までドキドキしてしまいました。(結局X列は開演ギリギリになってちゃんと埋まりました)
ちなみに今日は月組生も多数観劇に来ていたようです。ジェンヌさんらしき人が多いなぁと思っていたら、トイレでやはり見た顔を発見。「あのラスカル顔は…!」はい、大空祐飛さんがいらしてました。ルドルフお疲れ様です。同じ人間とは思えないスタイルの良さと足の長さだった…。

今日はブリジョンとコンブフェールが岸&小鈴なので最初から注目。「♪地獄だ~陽が焼け付く」…ああ、いい声だわ~。「♪イエ~ス様~俺は無実~」…うんいい感じの歌声~。などと思ってる間にジャベール登場。
今日の今ジャベ、初っぱなからすごい気合い。バルジャンを睨む眼光に刺されそうな感じです。それに負けまいと睨み返す今井バルジャンの視線も鋭い鋭い。

「♪さあ入りなさい~」と歌い出した司教様の声を聞いて「あれ?今日高野さんだったんだ~」とびっくり。記憶違いですっかり今日の司教様は宮越さんだと思ってました。高野さんてことは…とちょっと期待が膨らむ私。
食器を盗んで逃げて捕まったバルジャンの心に司教様の歌声が染みてくのが見えるようだったなぁ。「♪さて我が兄弟」と呼びかけられた瞬間にバルジャンの体がびくっと震えたのがわかった。高野司教様は相手によって演技を変えてるのですが、今井バルジャンには大きく十字を切った後にその手を力強く握っていました。そして期待通り今井バルジャンがその手に縋るようにしてキスをする。これ、確か22日マチネでもやってたんですがえらく私のツボに入ってしまい、この辺でもうちょっと目がうるうる来ちゃいました。

そんなこんなで初っぱなからどのキャストも、アンサンブルに至るまでみんな何だか今日は「濃い」のです。その濃さのまま「独白」突入。司教様とのやりとりで既に目が潤んでらした今井バルジャン。「♪パン一つの罪で~」の後に崩れ落ち、その後は完全に涙声。「♪愛など与えて 兄弟と俺を呼んだ」での何とも言えない表情にぎゅーっと胸を締め付けられるようでした。

「一日の終わりに」。マルシアファンテの声にちょっと艶がない感じ。お疲れなんだろうか。でもそれをカバーするようにいつもよりも丁寧に、さらに役になりきって演技してるように見えました。小鈴工場長は今日もエロ~って感じ。手紙を銜えるパターンが復活。お触りした挙げ句、ファンテに渡そうとした手紙をぐしゃっと握り潰してました。酷!「夢破れて」はやっぱりちょっと声が辛そうに感じた。でも歌っている表情と、「♪夢は~帰らない~」の前にすとんと力が抜けたようにへたりこむ仕草に感動。これ、みんなやってるけどマルシアファンテが一番自然に見える気がする。

赤線地帯。「♪女の匂いだぜ~」と歌う岸水兵。いい声です聞き惚れます。清野水兵も結構背があるので、SINGO水兵はすっかりと体が隠れてしまって一生懸命前に出ようとしてるところが可愛い可愛い。「♪オイラもやりてぇよっ!」って歌い方も可愛いんだよな~。最近ジョリ好きな私。どっちのジョリもかわゆいったらありゃしない(笑)
娼婦になったファンティーヌがバマタボアと揉め、ジャベールがやってくる。本来「♪病気の小さな子があるのです 牢に入れられたらあの子は死ぬ~」という歌詞でジャベールに懇願するシーン。マルシアさんが「♪小さな……あるので……」と言ったきり歌詞が出なくなってしまった。一瞬ひやっとしたんですが、マルシアファンテはそこで泣き崩れ、ジャベールの足に縋り付いたまま嗚咽を漏らしていました。これが逆に感動してしまったり…。初見の人も前後のシーンとの兼ね合いでファンテが何言いたいかはわかるだろうからまあ大丈夫でしょう。しかしあの涙には泣けた…。

馬車が暴走してきた後、「市長様」を見て誰かを思い出すジャベール。今日の今さんはこのシーンも凄かった。基本的に無表情なジャベールが表情の変化を見せる貴重なシーンなんですが、小さな表情の違いで色々なことを表現してた気がします。対応するバルジャンの背中の演技も素晴らしい。
そして「Who am I」。いやー、なんかもう…なんというか。岡さんじゃないですが涙目で「♪誰だ~その男を奴隷に 陥れてしまうのは~」と歌う今井バルジャンがいとおしい感じでした(笑) 悩んで悩んで、原作では一晩で髪が真っ白になってしまう程に悩んだバルジャンが得た結論。「♪代わりに得たのだ~ 生きて行く力を~」と歌うバルジャンの表情の迷いのなさに見ている側も晴れ晴れとした気持ちになります。

そして!今日の対決が凄かった~。「♪逮捕する前にジャベール」の所は声が濡れていて、必死でジャベールに懇願するバルジャンの気持ちがひしひしと伝わってくる感じ。それに対して耳を貸さないジャベールに徐々に怒りが沸き上がるバルジャン。「♪考えろジャベール!俺の力を お前なんぞに負けはしない~」の辺りはもう歌というより吼えてましたね。獣のような咆哮というか。もの凄い迫力。バルジャンが振り下ろした椅子が勢い余って今さんの前まで転がってしまって、今さんが蹴って椅子をどかしてました。終わった瞬間思わず溜息。

宿屋は上手側のテーブルの「んだおりゃー!」とやりあってるのが可愛かったり、小鈴旅人が相変わらず愉快なことしてたり、佐藤テナが絶好調だったり。上手側テーブルでたまにある「全員泣き上戸」が面白くて好きなんだけど、最近当たらないなぁ。伊藤グランと鈴木ブリジョン辺りが揃ってた日な気がする。
「裏切りのワルツ」でバルジャンが椅子ひっくり返すシーン。見ててだんだん怒りMAXになってくのがわかるくらい今日はイライラなさってた今井バルジャンですが、ひっくり返しただけでは物足りなかったのかさらに蹴りまで入れてました(笑)
最後はリトコゼちゃんを回しすぎ。いつもより多く回してらした気がします。ふらつく足を踏ん張ってバランス取って十年後パリへ…。

久々に見た東山アンジョと岡田マリ。4月組に慣れてしまったせいか、微妙に声量が寂しく感じる。でも玲奈エポと岡田マリの相性は抜群だね。とてもかわいい二人。ほのぼのした空気がこの後の悲劇を余計切なく感じさせる。
ABCカフェは岸・小鈴・東山揃い踏みで、どこ見てもアンジョルラスがいて幸せ(笑)「民衆の歌」で荷車押してる岸さんの顔が完全にアンジョルラスになってて面白かった。3人並ぶとほんと迫力。

プリュメ街。岡田マリがエポちゃんを抱き上げなかったのはやはり年齢的に早めに柵を登らないと歌い出しに着地が間に合わないからなのだろうか。(大失礼) 恋に浮かれてほわほわしてるマリウスと、寂しげなエポニーヌと、初々しいコゼットという対比が良く出てた3人だと思いました。
襲撃中に岸ブリジョンがテナルディエの「上着で顔を隠す」ポーズを真似してて笑った。しかも最後は慌てたせいか門側向いてる。顔丸出しだよブリジョン。頭悪そうでいいなぁ(笑)「ぎゃー!」って悲鳴上がった時も「びょーん」と両手上げてジャンプしてるし。間の取り方が抜群。面白かった。

「One day more」は今井さんと今さんの祈りのタイミングが久々に合った!嬉しい~。あれすごく好きなんです。鏡合わせの二人ってイメージが良く出てていいなと。今日も玲奈エポの声が炸裂。今井バルも声でかいし、知念コゼの声通るしでかなり雑多な感じの「One day more」。でもいかにも「民衆が歌ってる」感じで私は好きだった。

1幕終了後はとにかく溜息。涙もほろほろ。いやー、凄い。舞台上の熱気がすごいです。2幕はどうなるんだろう…。と内容知ってるのにドキドキしてしまいました。



二幕。

東山アンジョは一幕の衣裳よりも二幕の赤ベストの方がいい。ジャケットがないせいで体の動きがはっきり見えるからだろうか。
エポニーヌが持ってきた手紙を盗み読むバルジャン。一文一文を読むたびに動揺してるお父さんが可愛い…(笑)最後の「君の恋人 まり~う~す♪」はトドメなんだろうなぁ。手紙握り潰しそうな勢いで退場するバルジャンを見ると、普通だったら意味なく反対されまくってたんだろうなぁとマリウスに同情してしまう(笑)

バリケードを登ってくる今ジャベール。降りるときと同様めっちゃ元気。若いぞジャベール!ガブローシュに「ご機嫌いかがです警部殿」と言われても「馬鹿なことを」といった感じで肩をすくませて相手にしない今ジャベールの反応がとても好きです。ちなみにガブちゃんにお腹を「ぼすっ」とやられたときの岸店主も好きです。

「恵みの雨」は泣けたなー。岡田マリウスの表情を見てると本当にこのときになって「エポニーヌは自分を好きだったんだろうか」って気づいた感じで、それが「♪愛で治せるならば~」という歌詞に上手くリンクしてる。涙涙のマリウスと、うっすら微笑むエポニーヌの姿はあまりに悲しかった。
それでも岡田マリはバルジャンがやってきた時にちゃんと銃構えるんだなー。直前までのボロボロっぷりは3人のマリウスで一番だと思うけど。

今日は特に「Drink with me」が泣けた日だった。伊藤グランの「♪死も恐れぬか 世界は忘れないか 死など無駄じゃないのか 偽りじゃないか」って歌声が妙に迫ってきた気がする。アンジョルラスが随分と長いことグランテールを見つめていて、見返すグランテールの目がまた真剣でね。その後の「♪死んでもいいさ コゼットは旅に出る」で怒り出すのもいい。どこか達観したような阿部グランも好きだけど、青臭くて熱い伊藤グランの方がちょっとだけ、より好きかもしれない。

その流れからの「Bring him home」。学生たちの歌声とバルジャンの祈りがきれいに一つに繋がった印象で、前のシーンからの影響かイントロが来ただけでちょっと涙腺が…。歌的には4/22や5/2の方がきれいだったかもしれない。でも歌に感情が乗ってるという意味では今期一番だったと思う。バルジャンの祈りが客席全体を包むようで感動したなぁ。東山アンジョはこの曲ではあまり動かなかった。なので、伊藤グランとガブローシュとピエールの絡みが余計に目に入ってきて相乗効果で切ない。

「第二の攻撃」で飛び出そうとする岡田マリウス。「ここにいても同じだ!」と東山アンジョにがばーっと抱きついていた。何故!?「じゃあな!」って意味なんだろうか。噂によると石井バルジャンはさらにその上からマリウスに抱きつくらしい。ちょっと見てみたい。
ガブローシュの局田さんも今日は気合い入ってた気がします。飛び出していった後の緊張感がすごい。届くことが多かったバッグも今日は届かず、学生たちが本気で悔しがっている。そしてカッと目を見開いたまま倒れるガブローシュ。そこら中から鼻をすする音が聞こえてきました。盆が回りながら見つめ合うアンジョとグランに当たるスポット。うん、やっぱりここはこの方が絵的にきれいだなぁ。

「♪死のう僕らは敵など恐れはしない!」と叫ぶアンジョルラス。ここでの東山アンジョ、思ったよりも熱かった。でも全体的に後1~2秒延ばしてくれたほうが気持ちいいのにな…という部分が延びなくてちょっと欲求不満かも。まあ、この辺は好みの問題なんですが。
マリウスが撃たれ、怒りの形相になるアンジョルラス。でも止めようとするグランテールを見て微笑み、伸ばしたグランの手をぎゅっと掴むと下ろし、バリケードを駆け上がる。旗の振り方、砦からの落ち方、その身のこなしが綺麗で流石ダンサーだと思いました。そんなアンジョルラスに認めてると今日も伊藤グランが爆走。相変わらず早いです…。

下水道。今日の佐藤テナはかなり声が出てたと思います。凄みのあるソロで聞き応え見応えがあった。座って歌う演出は確定事項になったみたいです。

出口でスポットが交差してバルジャンとジャベールが対面する。今井バルジャン、「譲れ!ジャベール!救わねばならん!」と叫ぶ声が本当に「叫び」です。そんなにがなったら喉が…と心配になるくらい必死の声。そこからの今ジャベールの自殺がまた素晴らしかった。いや、自殺に「素晴らしい」って変なんですけどね。
爆発した感情と、それが収まった後に残る虚無感ていうんでしょうか。色々な思いを経て最後は「闇」に消えるジャベールの業というか、悲しさが見えました。

今日いまいちだったのがカルーセル。個人的な好みなんですが、このシーンは女たちが気丈に何事もなかったかのように振る舞って「みせる」のが好きで、色々な気持ちを押し殺しながらそれでも日々を生きて行かなきゃいけない厳しさというか、現実が見えるのがいいんですが、この日は女性アンサンブルさんが気合いと感情入りすぎてちょっとヒステリックになっていて、いまいちその辺が伝わってきませんでした。でもこれはあくまで個人的な見解と好みなので。

岡田マリウスの「Cafe song」。悲しみは伝わってきたけど、3月に聞いたときの方がもっと声量があったように思うのは記憶違いだろうか。後ろで肩を組むアンジョルラスとグランテール。どのコンビで見てもあの姿に涙。バルジャンがマリウスにコゼットを託して去るシーン。「会えば別れが辛い このまま行こう」と絶句する今井バルジャンにまた涙。

結婚式はですね、東山給仕が踊りすぎてちょっと目障りでした。あれだけ動かれると嫌でも目に入ってくるんですよね…。いや、踊りたいのかもしれないけどもうちょっとテナルディエ夫妻を立ててやってください(笑)
岸&小鈴さんがタキシードで隣同士に並んでる図は眼福です。なんて正装が似合うんだ!特に岸さんはさっきまで頭悪そうにカニ歩きしてた人には見えません。役者って凄い…。

エピローグはもう、「まだ泣くか!」ってくらいの涙涙です。コゼットを見る今井バルジャンの目の優しさといったらもう。(相変わらずマリウスは最初完全無視ですが)「私は父じゃない」と告白し、それでも胸にコゼットが飛び込んできた瞬間の表情が本当に嬉しそうで、きっとあの瞬間バルジャンは本当に「許された」と思ったんだろうなぁ。「罪深き我が身あなたのもとへ」と立ち上がった時の慈悲に溢れた気高い顔も良かったし、魂が抜けた後のバルジャンを見つめる知念コゼの演技も良かった。彼女はエピローグの最後まで笑わないこともあるんだけど、それはそれでありだと思う。そんな彼女をぎゅっと抱きしめる岡田マリウスの演技と良く合っていて、実に感動的だった。

暗転と同時にいつも通りハンカチを取り出す今井さん。通常公演楽とわかっている観客も多いので、拍手はいつも以上に熱い。今さんとがっちり握手した今井さんには一際大きな拍手が贈られていた。ふと後ろから大きな拍手が聞こえてきてちらっと振り返ると、鹿賀さんが思いっきり拍手してらして、なんだか私まで嬉しくなってしまった。

何度目かのカテコでセンターに押し出され、キャストにヒューヒュー言われる今井さん。何をするのかと思ったらおもむろにブレイクダンス…いや、あれはいわゆる「ロボットダンス」…。そしてムーンウォーク。最後はバレエの…えー、5番でジャンプして足入れ替えて着地するやつ(調べてみたら「シャンジュマン」でいいのかな…。バレエ用語難しくてワカリマセン)をやってました。ロボットダンスで中居くんを、ムーンウォークで吾郎ちゃんを思い出したのは言うまでもありません…。バカ受けの場内に気をよくしたのか、はけ際にもう一回そのバレエのなんたらをやって退場。
客電が付いてからのカテコでは、最後に一人残った今井さんが思いっきり溜めて投げキスして終了。

いやー、思わずがっつり長文感想書いてしまうくらい良かった。ほんっとに見て良かった。終了後はしばらく魂抜けてましたよ。
なんとなく「これで終わった」感がなくもないのですが、次回は石岡「朋友」対決!これまた楽しみです。しかし、レミゼも後2週間ちょっとで終わっちゃうんだな…。終わったら本格的に気抜けしてしまいそうです。

東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」(ソワレ)2005年05月11日 14:31

CAST:
バルジャン:今井清隆
ジャベール:今拓哉
エポニーヌ:笹本玲奈
ファンテーヌ:井料瑠美
コゼット:河野由佳
マリウス:泉見洋平
テナルディエ:佐藤正宏
テナルディエの妻:森久美子
アンジョルラス:小鈴まさ記

久々の小鈴アンジョでした。
前回見たときはマチソワだったのでかなり疲れ果てていたのですが、今日は久々に元気に拝見。今井×今コンビはやっぱりいい感じだし、玲奈ちゃん可愛いし、楽しい公演でした。

今ジャベールのアプローチがかなり熱いせいか、「対決」の熱気が凄かった気がします。温和な今井バルジャンが獰猛な牙を剥く瞬間とでもいうか、椅子持ち上げて「うぉぉぉ!」って行くシーンは3バルジャンの中で一番激しい気がします、最近。(3月段階ではべっしーが凄いと思ったんですが) それだけファンテーヌとその子に対する気持ちが深いんでしょうね。
対する今ジャベも「絶対にここを通さない!」とばかりの気合でバルジャンを止めてます。…まあ、「どすっ!がっ!」でやられてしまうわけですが。何とか立ち上がろうとする今ジャベールの姿はいつも印象的です。

今月はANZAエポが多かったので笹エポも久しぶり。「♪おい坊やお前」の前に泉見マリウスを軽くどつく姿がなんともはまってて可愛い。わりと少年ぽいイメージだったけど、最後は本当に可愛い「女の子」だなと思いました。そういえば玲奈ちゃんも元キム。腕の中で死んでいくキムに泉見君はやっぱり「復讐だ!」と思っているのだろうか(笑)←公式の「レ・ミゼラブルの小部屋」レポを参照して下さい。

小鈴アンジョ。大人~なアンジョルラスでした。やっぱり高音になると少し音程が不安定なのが気になるといえばなるのですが、それでも大好きなアンジョなのです。岸・小鈴アンジョがいない5月が本当に寂しいよう…。
小鈴さんはガブちゃんが撃たれた後に、アーミーオフィサーの声が聞こえても振り返らないんですね。何か考え込むようにうつむいて、「♪死のう!僕らは敵など恐れはしない!」って覚悟を決めたように顔を上げて歌い始める。止めようとするグランテールの事は睨み付けるようにして駆け上がってく。
全体的にやっぱり「大人」を感じるので、ここは「行くな」と懇願する伊藤グランよりも阿部グランの方が相性がいいように感じた。

泉見マリウスはカフェソングでのうつろな表情が印象的だった。そんな泉見マリウスに優しく微笑みかける由佳コゼとのデュエットが可愛かったな~。

次回は20日、得チケです。さ、どこの席が来ることやら…。