東宝ミュージカル「ミス・サイゴン」 ― 2004年10月12日 13:40
@帝国劇場(ソワレ)
CAST:
エンジニア 筧利夫
キム 笹本玲奈
クリス 坂元健児
ジョン 石井一孝
エレン 高橋由美子
トゥイ 泉見洋平
ジジ 杵鞭麻衣
「ファン感謝の夕べ」に参加する為、会社終わりにいそいそと帝劇へ。地下のカフェでW嬢と待ちあわせて一服しつつ、場内へ。いきなりブイ・ドイから始まるサイゴンにはやっぱ抵抗があったなぁ(笑)そして2幕の序曲の頭、トランペットが外しまくっててガクっとこける。
10日にも思ったけど、アンサンブルさんが素晴らしいなぁ。前半よりも音響調整が上手く行ってて2階席だと極端に音が小さく感じることがなくなったせいもあるんだろうけど、ステージ上の気持ちが一つになってるように思える。「ブイ・ドイ」のコーラスの圧力がすごかった。それに負けまいと歌う石井さんは…やっぱり熱かった(笑)「♪父親を あの子に与える義務がある~」の辺りから、2階席まで聞えてくるよ。演台叩くバシッ!って音が。
バンコクのシーンのアドリブは「連休明けにようこそ。オレはサリーちゃんのパパじゃないよ」「客はどうした!」「優しい愛でいっぱいです」でした。このシーンの店長さんが阿部裕さんか否かで「め組・つ組」の最終判断を下す私。他のシーンでなんとなくわかるんだけど、確定が取れるのがここなんですよ(笑)まだまだ修業が足りない…。
その後エンジニアと再会した石井ジョンが「お前か!」と心底嫌そうな顔をしているのも印象的でした。
クラブの部屋のシーンの二重奏、やっと二人の声のバランスが取れてる組に当たったなーと言う感じでした。ジョンの「♪こんな愛に生きる女を~」という歌詞はなんだか結構衝撃ですね。なんでか…と言われると説明しがたいものがあるのですが。
で、この後の筧エンジニアが、私はいつも好きなんですよ。「♪口を謹め 生意気だぞ」と詰め寄った後、タムの様子を見て柱に凭れ掛かり「♪オレに頼るか~ バカか~ これきりのチャンス!」で腕を組んでる立ち姿がなんだかとっても好きなんです。いや、マニア視点で申し訳ない。
サイゴン陥落シーンのシュルツ大尉の「♪状況は~ 今最悪! 移住許可書を渡すから~」のソロが素晴らしかった!今までも何度か観てる筈なんだけど、この日のソロにはびっくりしました。アンサンブルさんなのは勿体ない!もっと歌聞きたい!…と思ったら当然。冬のレミコンでアンジョをやる岸さんとはこの方なんですね。一気に岸アンジョが観たくなったんですが、残念ながら予定が合わなくて無理そうです。もう一人のシュルツ大尉、小鈴さんのアンジョは観るんだけどなぁ。
今日もアンサンブルさんの迫力が素晴らしい「悪夢」でした。そして今日も「SUN&MOON」で涙が溢れてしまいました。
「告白」シーンの坂元クリスは前回も思ったんですが、きっちり譜面通りに歌っているせいかちょっと薄味かな~と思いました。個人的に井上クリスくらい崩して、感情を爆発させてくれたほうが説得力があるように感じるのですが…。ま、その辺は好みですからね。クリスもキムも、各キャストそれぞれの持ち味があって面白い。
で、今日の「アメリカン・ドリーム」は出色の出来だったと思いました。
喉は10日よりもはっきりと辛そうだったんですが、とてもとても丁寧に、大切に歌っている感じがして好感触です。そして、この曲はこんなに切ない曲だったんだな~というのが終わった後の感想。フランス人との混血児、1世代前の「ブイ・ドイ」だったエンジニアが「アメリカン・ドリーム」にこれほど拘る故に、彼がどんな人生を歩んできたかが伝わってきた気がしました。「やっぱ最後はオレ一人なわけ? ……ヘッヘッヘツ… アメリカン!」て台詞に哀愁が滲みます。ちょっとだけ。
で、オペラグラスで観てたW嬢から終演後に「車に向かって腰降ってたエンジニア、終わった後にタバコをすっぱーってやってちゃんと「良かったよ」って言ってるんだよ」と聞いて大爆笑いたしました(笑)
全体的に今日はオケがあまりにミスりすぎててちょっと「……」でした;中音の金管楽器と、トランペット。決め所ほとんどはずしてたんじゃないかなぁ。演者がどんなに頑張ってもオケがムード壊したらどうしようもないじゃないかー!がんばれー!
思いの他長くなったので、トーク部分の感想は後日に。
CAST:
エンジニア 筧利夫
キム 笹本玲奈
クリス 坂元健児
ジョン 石井一孝
エレン 高橋由美子
トゥイ 泉見洋平
ジジ 杵鞭麻衣
「ファン感謝の夕べ」に参加する為、会社終わりにいそいそと帝劇へ。地下のカフェでW嬢と待ちあわせて一服しつつ、場内へ。いきなりブイ・ドイから始まるサイゴンにはやっぱ抵抗があったなぁ(笑)そして2幕の序曲の頭、トランペットが外しまくっててガクっとこける。
10日にも思ったけど、アンサンブルさんが素晴らしいなぁ。前半よりも音響調整が上手く行ってて2階席だと極端に音が小さく感じることがなくなったせいもあるんだろうけど、ステージ上の気持ちが一つになってるように思える。「ブイ・ドイ」のコーラスの圧力がすごかった。それに負けまいと歌う石井さんは…やっぱり熱かった(笑)「♪父親を あの子に与える義務がある~」の辺りから、2階席まで聞えてくるよ。演台叩くバシッ!って音が。
バンコクのシーンのアドリブは「連休明けにようこそ。オレはサリーちゃんのパパじゃないよ」「客はどうした!」「優しい愛でいっぱいです」でした。このシーンの店長さんが阿部裕さんか否かで「め組・つ組」の最終判断を下す私。他のシーンでなんとなくわかるんだけど、確定が取れるのがここなんですよ(笑)まだまだ修業が足りない…。
その後エンジニアと再会した石井ジョンが「お前か!」と心底嫌そうな顔をしているのも印象的でした。
クラブの部屋のシーンの二重奏、やっと二人の声のバランスが取れてる組に当たったなーと言う感じでした。ジョンの「♪こんな愛に生きる女を~」という歌詞はなんだか結構衝撃ですね。なんでか…と言われると説明しがたいものがあるのですが。
で、この後の筧エンジニアが、私はいつも好きなんですよ。「♪口を謹め 生意気だぞ」と詰め寄った後、タムの様子を見て柱に凭れ掛かり「♪オレに頼るか~ バカか~ これきりのチャンス!」で腕を組んでる立ち姿がなんだかとっても好きなんです。いや、マニア視点で申し訳ない。
サイゴン陥落シーンのシュルツ大尉の「♪状況は~ 今最悪! 移住許可書を渡すから~」のソロが素晴らしかった!今までも何度か観てる筈なんだけど、この日のソロにはびっくりしました。アンサンブルさんなのは勿体ない!もっと歌聞きたい!…と思ったら当然。冬のレミコンでアンジョをやる岸さんとはこの方なんですね。一気に岸アンジョが観たくなったんですが、残念ながら予定が合わなくて無理そうです。もう一人のシュルツ大尉、小鈴さんのアンジョは観るんだけどなぁ。
今日もアンサンブルさんの迫力が素晴らしい「悪夢」でした。そして今日も「SUN&MOON」で涙が溢れてしまいました。
「告白」シーンの坂元クリスは前回も思ったんですが、きっちり譜面通りに歌っているせいかちょっと薄味かな~と思いました。個人的に井上クリスくらい崩して、感情を爆発させてくれたほうが説得力があるように感じるのですが…。ま、その辺は好みですからね。クリスもキムも、各キャストそれぞれの持ち味があって面白い。
で、今日の「アメリカン・ドリーム」は出色の出来だったと思いました。
喉は10日よりもはっきりと辛そうだったんですが、とてもとても丁寧に、大切に歌っている感じがして好感触です。そして、この曲はこんなに切ない曲だったんだな~というのが終わった後の感想。フランス人との混血児、1世代前の「ブイ・ドイ」だったエンジニアが「アメリカン・ドリーム」にこれほど拘る故に、彼がどんな人生を歩んできたかが伝わってきた気がしました。「やっぱ最後はオレ一人なわけ? ……ヘッヘッヘツ… アメリカン!」て台詞に哀愁が滲みます。ちょっとだけ。
で、オペラグラスで観てたW嬢から終演後に「車に向かって腰降ってたエンジニア、終わった後にタバコをすっぱーってやってちゃんと「良かったよ」って言ってるんだよ」と聞いて大爆笑いたしました(笑)
全体的に今日はオケがあまりにミスりすぎててちょっと「……」でした;中音の金管楽器と、トランペット。決め所ほとんどはずしてたんじゃないかなぁ。演者がどんなに頑張ってもオケがムード壊したらどうしようもないじゃないかー!がんばれー!
思いの他長くなったので、トーク部分の感想は後日に。
「ミス・サイゴン ファン感謝の夕べ」(ソワレ後) ― 2004年10月12日 13:41
本編のレポは
http://showcase.asablo.jp/blog/2005/08/25/54388
を参照して下さい。
本編終了後、15分の休憩を挟んでいよいよトークショー!
開演のアナウンスに続いてヘリの音。ロンドン盤かなぁ?多分持ってるやつだと思うんですが。
♪ジャジャーン!と、本来ベトナム市民が逃げまどい始めるあそこでキャデラックを運転する筧エンジニア登場(笑)「この後別になにもないから、降りるまでお待ち下さい」「東京フレンドパークのようです!」と場をつなぎ、「降りても大丈夫?恐いです!また止まるかと思いました!」と降りてくる筧さん。
12日夜でこの公演は103回目、その中で自分は23回目という話しをして「約3ヶ月間で23回。とっても少ないですね!笹本玲奈さんとは3回くらいしかやってません。とっても少ないですね!」と抑揚なく、貼り付けたような笑顔で言う筧さん。おもしろい。
そしてここで「今回はプリンシパルは3~4名でやってますので、私たちの負担はとても少ないですが、全部の組み合わせを観ようと思っているお客様はとっても負担になってると思います」<b>「すべて東宝の思うツボ。ザマ~ミロ!」</b>と、「ああそうさ!その通りさ!踊らされてやってるさ!」とやさぐれたくなるお言葉を下さいました。そうだよな~。全キャスト制覇は7回か8回通わなきゃ無理だったんだよなー。残りの4~5回はじゃあ何だよって話しになりますが。
ここで筧さんの紹介で笹本・坂元・泉見のお三方が登場。以下は箇条書きで覚えてるポイントを。
・それぞれのキャストが何回目の公演かという話しを順番に。最後の泉見トゥイが「今日で63回です。後22回今月中にクリアしなきゃいけないんです」の言葉に場内どよめき。トゥイは基本がWキャストですもんね。筧:「そんなやってんの!?そんなにやってたらお前トゥイになっちゃうな!」泉見:「もう身も心もなってます!」
・バックステージツアーでも進行をやってた坂元さんからセットの説明。床もセットも衣裳も照明もPAも、全部引っくるめてロンドンツアーの物を輸入して使用している。
・ブラインドの本編では使われていない動きのパターン「メキシカン ウェーブ」の実演。しかしあまりの地味さに場内・ステージ上とも反応は薄い(笑)筧:「こんなブラインド家にほしいね!」泉見:「大きすぎます」
・エンジニアが過去の思い出(笑)を取りだす穴から床運動用の靴を持ってくる筧さん。「サカケンはドラゴンダンサーになりたかったんだよな」と、渡すと、おもむろにズボンを脱ぎだす坂元さん。筧「お前こんなとこで脱ぐなよ!」笹「帝劇コードは大丈夫なんですか!?」脱いだズボンの下にはドラゴンダンサーの衣裳。その逞しい大胸筋に本気で感動する筧さん(笑)筧「サカケンはライオンキングでライオンもやってたし、美女と野獣でドアマットもやってたんだよな!」……マニアックだな筧さん。
・そして坂元さんの華麗な床運動が披露されました。側中でひねり入れてみたり、伸身のバク宙してみたり。途中で音響さんが「Morning of Dragon」をかけて、ちゃんとドラゴンダンサーの振りでかる~く踊ってみたり。
・複数キャストの良いところと悪いところは…という質問に 笹:「良いところは他のキャストの稽古を見られるところ」(嫌な相手役とかいないの?と突っ込まれ)「基本的にどのクリスにも惚れてます」
・「サカケンはジョンとクリス両方やったけど、ごちゃごちゃになったりしないの?」の質問に 坂:「じぶんでも混ざるんじゃないかと思ったけど、「ジョンもやってたんだなー」程度にしか思わない。稽古場で筧さんが「♪おおムッシュクリス ムッシュジョン!」を(ジョン1役の)岡さんに「クリス」僕に「ジョン」て言ったんですよ。全然気づいてなくて、その後トイレで「サカケンはクリスの稽古はやんないの?」って言ったんです」これには筧さんも「考えられないね」「あの頃は音符しか見てなくて、相手は見てなかったから」と、目が泳いでました(笑)
・話しは泉見さんに移って 筧「洋平は最近目をグワっと見開いて、ハリウッドの悪役みたいだね!」という言葉から、最近泉見トゥイは目を開けて死んでいるという話しに。泉「あれは二幕の幽霊の♪睨みつけていた~ 殺した日の顔~ という歌詞に繋がるようにしてるんです」。ずっとやりたかったけど自分の中で勇気がなくてできなかった。でも最近は役になりきってるから思い切って目を開けてるという話しでした。笹本さんの「目、乾いちゃうしね」という冷静な突っ込みが素敵(笑)
・泉見さんは本当は髪が長めなんだけど、床山さんの努力で後ろを結んで内側にピンで止めて刈り上げに見えるようにしているという話しに 筧「演出にあれほど髪切れって言われたのに切ってないのかよ!」 泉「次の仕事の関係で…」
・トゥイの衣裳の胸部分には防弾用の鉄板が入っている。その叩いた音を聞かせようとマイクでコンコンやってみるけど、鈍い音しかしなくて 筧「全然わかりませんね」
・ヘリシーンのGIの防弾チョッキにも実際10kgくらいの鉄板が入っている。(本来15kgだが、さすがに減らしたらしい) 坂「今井さんがヘトヘトになってました」 筧「オレのグラサンだって15kgくらいあるんだよ!」…つまんないことで対抗すんなよ筧さん(笑) 防弾チョッキは私も山野楽器で実際に着てみたんですが、あれ着けて動いたら確かに大変だと思います。
・キムはワイヤレスマイクの受信機を背中や腰に付けられないので、纏めた髪の内側に仕込んでいるという話しに心底驚く筧さん。笹「私絶壁なんで、マイク入ると丁度いいんです。だからきっと気づかなかったんですよ」 泉「わざわざそんなこと言わなくていいの」 筧「本番中に頭でかいなーと思ってたんだけど、ここに入ってたんだ!」 笹「起き上がるシーンは(頭が重くて)大変なんです」
・(今までにあったNGは?に)坂「「Why god Why」でお金を渡すときに手が震えてお金を掴めなくて、その後にエンジニアにお金を渡しに行くシーンなのにお金を忘れたんですよ。で、ベトナム人役の人たちに「誰かお金持ってない!?」って聞いて、たまたま持ってた人から借りて走って♪バカめ~ これが金だ~ とやったんです」その時は手も銃も震えてたそうです(笑)
・(同じ質問で)泉「幽霊になって降りてくるシーンで、すごく狭い足場なのに左右のセットがくっついた衝撃で足場がズレてしまって、一歩目を降りたらズボンの中に蝋燭が刺さってしまって、ズレた目線でキムを睨みつけながらなんとか降りたんです」
・(高いテンションの時ほど色々なことが起こるけど、笑って話せるミスになるという会話から)筧「踊って振り返ったらキャデラックなかったもんなー」(どうやって切り抜けたんですか?に)筧「真ん中がすっぽり空いちゃったから、その空間をどうしようかと思いながら一人で踊ってた。最後の「♪ミスチャイナタウン~」は決めなきゃいけないのに、いつも上手側だからキャデラックないのにその時もセンター空けてやっちゃった」。群舞シーンだから他キャストはアドリブできないし、大変だったろうなぁと思います。この日もヘリのことは言わなかったけど、キャデラック事件の話題は結構してた気がします。
・客席からの質問 Q「幕間は何をしてますか」
筧「完璧に着替え」
坂「ぼーっとしてます。お茶飲んだり」 筧「おでん煮たり?」 坂「煮たこともありますけど」
泉「二幕の幽霊の白塗りをしてます。終わった後はそれを落としてカーテンコールにギリギリ間に合います」
笹「髪形を変えてます」 坂「ぼーっとしてるのはオレだけなんですね…」
・Q「喉のケアはどうしてますか」
坂「あんまりケアとかは…」 筧「サカケンは喉壊したりすんの?」 坂「しますよそりゃ!」
坂「ビール飲んだりして…(客席笑)」 筧「力が抜けりゃなんだっていいんだよな」
泉「神経質になると逆にダメなので、何もしないようにしてます」
筧「整体」
笹「鼻うがい」
・Q「好きなタイプは?」
一同呆れつつ(笹本さんのお友だちらしいです。何か質問しなきゃ!って色々考えたんでしょうね(笑))
笹「クリスみたいな人」(筧さんに分かれて結婚しちゃうんだよ?と突っ込まれ)「じゃあトゥイが好きです」
坂「笹本玲奈ちゃんみたいな若い子が好きです」(何言ってんだお前と筧さんに突っ込まれる)
筧「僕はキムみたいな人かな~(笑いながら) ジジもいいね。可哀想だよね」
泉「エレン。全然会わないから」
そんな感じだったかなぁ。基本的に4人ともすごく真面目な人々が揃ってしまったので、笑いを取るよりも一つ一つ真剣に答えていて、回答も真面目でした。
筧さんの締めの言葉なんてあまりにも真面目で苦笑してしまいました。で、最後は坂元さんの側転再びで終了。約45分間でした。最後はちゃんとCDでエンディングのキムが亡くなった後の曲をかけてくれて爆笑。
2幕目+トークショーで4000円でしたが、これは惜しくなかったなー。非常に楽しかったです。
http://showcase.asablo.jp/blog/2005/08/25/54388
を参照して下さい。
本編終了後、15分の休憩を挟んでいよいよトークショー!
開演のアナウンスに続いてヘリの音。ロンドン盤かなぁ?多分持ってるやつだと思うんですが。
♪ジャジャーン!と、本来ベトナム市民が逃げまどい始めるあそこでキャデラックを運転する筧エンジニア登場(笑)「この後別になにもないから、降りるまでお待ち下さい」「東京フレンドパークのようです!」と場をつなぎ、「降りても大丈夫?恐いです!また止まるかと思いました!」と降りてくる筧さん。
12日夜でこの公演は103回目、その中で自分は23回目という話しをして「約3ヶ月間で23回。とっても少ないですね!笹本玲奈さんとは3回くらいしかやってません。とっても少ないですね!」と抑揚なく、貼り付けたような笑顔で言う筧さん。おもしろい。
そしてここで「今回はプリンシパルは3~4名でやってますので、私たちの負担はとても少ないですが、全部の組み合わせを観ようと思っているお客様はとっても負担になってると思います」<b>「すべて東宝の思うツボ。ザマ~ミロ!」</b>と、「ああそうさ!その通りさ!踊らされてやってるさ!」とやさぐれたくなるお言葉を下さいました。そうだよな~。全キャスト制覇は7回か8回通わなきゃ無理だったんだよなー。残りの4~5回はじゃあ何だよって話しになりますが。
ここで筧さんの紹介で笹本・坂元・泉見のお三方が登場。以下は箇条書きで覚えてるポイントを。
・それぞれのキャストが何回目の公演かという話しを順番に。最後の泉見トゥイが「今日で63回です。後22回今月中にクリアしなきゃいけないんです」の言葉に場内どよめき。トゥイは基本がWキャストですもんね。筧:「そんなやってんの!?そんなにやってたらお前トゥイになっちゃうな!」泉見:「もう身も心もなってます!」
・バックステージツアーでも進行をやってた坂元さんからセットの説明。床もセットも衣裳も照明もPAも、全部引っくるめてロンドンツアーの物を輸入して使用している。
・ブラインドの本編では使われていない動きのパターン「メキシカン ウェーブ」の実演。しかしあまりの地味さに場内・ステージ上とも反応は薄い(笑)筧:「こんなブラインド家にほしいね!」泉見:「大きすぎます」
・エンジニアが過去の思い出(笑)を取りだす穴から床運動用の靴を持ってくる筧さん。「サカケンはドラゴンダンサーになりたかったんだよな」と、渡すと、おもむろにズボンを脱ぎだす坂元さん。筧「お前こんなとこで脱ぐなよ!」笹「帝劇コードは大丈夫なんですか!?」脱いだズボンの下にはドラゴンダンサーの衣裳。その逞しい大胸筋に本気で感動する筧さん(笑)筧「サカケンはライオンキングでライオンもやってたし、美女と野獣でドアマットもやってたんだよな!」……マニアックだな筧さん。
・そして坂元さんの華麗な床運動が披露されました。側中でひねり入れてみたり、伸身のバク宙してみたり。途中で音響さんが「Morning of Dragon」をかけて、ちゃんとドラゴンダンサーの振りでかる~く踊ってみたり。
・複数キャストの良いところと悪いところは…という質問に 笹:「良いところは他のキャストの稽古を見られるところ」(嫌な相手役とかいないの?と突っ込まれ)「基本的にどのクリスにも惚れてます」
・「サカケンはジョンとクリス両方やったけど、ごちゃごちゃになったりしないの?」の質問に 坂:「じぶんでも混ざるんじゃないかと思ったけど、「ジョンもやってたんだなー」程度にしか思わない。稽古場で筧さんが「♪おおムッシュクリス ムッシュジョン!」を(ジョン1役の)岡さんに「クリス」僕に「ジョン」て言ったんですよ。全然気づいてなくて、その後トイレで「サカケンはクリスの稽古はやんないの?」って言ったんです」これには筧さんも「考えられないね」「あの頃は音符しか見てなくて、相手は見てなかったから」と、目が泳いでました(笑)
・話しは泉見さんに移って 筧「洋平は最近目をグワっと見開いて、ハリウッドの悪役みたいだね!」という言葉から、最近泉見トゥイは目を開けて死んでいるという話しに。泉「あれは二幕の幽霊の♪睨みつけていた~ 殺した日の顔~ という歌詞に繋がるようにしてるんです」。ずっとやりたかったけど自分の中で勇気がなくてできなかった。でも最近は役になりきってるから思い切って目を開けてるという話しでした。笹本さんの「目、乾いちゃうしね」という冷静な突っ込みが素敵(笑)
・泉見さんは本当は髪が長めなんだけど、床山さんの努力で後ろを結んで内側にピンで止めて刈り上げに見えるようにしているという話しに 筧「演出にあれほど髪切れって言われたのに切ってないのかよ!」 泉「次の仕事の関係で…」
・トゥイの衣裳の胸部分には防弾用の鉄板が入っている。その叩いた音を聞かせようとマイクでコンコンやってみるけど、鈍い音しかしなくて 筧「全然わかりませんね」
・ヘリシーンのGIの防弾チョッキにも実際10kgくらいの鉄板が入っている。(本来15kgだが、さすがに減らしたらしい) 坂「今井さんがヘトヘトになってました」 筧「オレのグラサンだって15kgくらいあるんだよ!」…つまんないことで対抗すんなよ筧さん(笑) 防弾チョッキは私も山野楽器で実際に着てみたんですが、あれ着けて動いたら確かに大変だと思います。
・キムはワイヤレスマイクの受信機を背中や腰に付けられないので、纏めた髪の内側に仕込んでいるという話しに心底驚く筧さん。笹「私絶壁なんで、マイク入ると丁度いいんです。だからきっと気づかなかったんですよ」 泉「わざわざそんなこと言わなくていいの」 筧「本番中に頭でかいなーと思ってたんだけど、ここに入ってたんだ!」 笹「起き上がるシーンは(頭が重くて)大変なんです」
・(今までにあったNGは?に)坂「「Why god Why」でお金を渡すときに手が震えてお金を掴めなくて、その後にエンジニアにお金を渡しに行くシーンなのにお金を忘れたんですよ。で、ベトナム人役の人たちに「誰かお金持ってない!?」って聞いて、たまたま持ってた人から借りて走って♪バカめ~ これが金だ~ とやったんです」その時は手も銃も震えてたそうです(笑)
・(同じ質問で)泉「幽霊になって降りてくるシーンで、すごく狭い足場なのに左右のセットがくっついた衝撃で足場がズレてしまって、一歩目を降りたらズボンの中に蝋燭が刺さってしまって、ズレた目線でキムを睨みつけながらなんとか降りたんです」
・(高いテンションの時ほど色々なことが起こるけど、笑って話せるミスになるという会話から)筧「踊って振り返ったらキャデラックなかったもんなー」(どうやって切り抜けたんですか?に)筧「真ん中がすっぽり空いちゃったから、その空間をどうしようかと思いながら一人で踊ってた。最後の「♪ミスチャイナタウン~」は決めなきゃいけないのに、いつも上手側だからキャデラックないのにその時もセンター空けてやっちゃった」。群舞シーンだから他キャストはアドリブできないし、大変だったろうなぁと思います。この日もヘリのことは言わなかったけど、キャデラック事件の話題は結構してた気がします。
・客席からの質問 Q「幕間は何をしてますか」
筧「完璧に着替え」
坂「ぼーっとしてます。お茶飲んだり」 筧「おでん煮たり?」 坂「煮たこともありますけど」
泉「二幕の幽霊の白塗りをしてます。終わった後はそれを落としてカーテンコールにギリギリ間に合います」
笹「髪形を変えてます」 坂「ぼーっとしてるのはオレだけなんですね…」
・Q「喉のケアはどうしてますか」
坂「あんまりケアとかは…」 筧「サカケンは喉壊したりすんの?」 坂「しますよそりゃ!」
坂「ビール飲んだりして…(客席笑)」 筧「力が抜けりゃなんだっていいんだよな」
泉「神経質になると逆にダメなので、何もしないようにしてます」
筧「整体」
笹「鼻うがい」
・Q「好きなタイプは?」
一同呆れつつ(笹本さんのお友だちらしいです。何か質問しなきゃ!って色々考えたんでしょうね(笑))
笹「クリスみたいな人」(筧さんに分かれて結婚しちゃうんだよ?と突っ込まれ)「じゃあトゥイが好きです」
坂「笹本玲奈ちゃんみたいな若い子が好きです」(何言ってんだお前と筧さんに突っ込まれる)
筧「僕はキムみたいな人かな~(笑いながら) ジジもいいね。可哀想だよね」
泉「エレン。全然会わないから」
そんな感じだったかなぁ。基本的に4人ともすごく真面目な人々が揃ってしまったので、笑いを取るよりも一つ一つ真剣に答えていて、回答も真面目でした。
筧さんの締めの言葉なんてあまりにも真面目で苦笑してしまいました。で、最後は坂元さんの側転再びで終了。約45分間でした。最後はちゃんとCDでエンディングのキムが亡くなった後の曲をかけてくれて爆笑。
2幕目+トークショーで4000円でしたが、これは惜しくなかったなー。非常に楽しかったです。
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