東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」(マチネ) ― 2005年04月03日 14:14
CAST:
バルジャン:別所哲也
ジャベール:鈴木綜馬
エポニーヌ:ANZA
ファンテーヌ:井料瑠美
コゼット:河野由佳
マリウス:藤岡正明
テナルディエ:佐藤正宏
テナルディエの妻:森久美子
アンジョルラス:岸祐二
前日深夜からW嬢と「どうする?どうする?」と言い続けたマチネ。
正直「あずみ」が入らなきゃスルー予定だったんですが、「昼でかけるのも夜でかけるのも一緒だよ」と半ば投げやりな結論に達して、朝から当日券売り場へGO!
2FA席でちょうどセンターがあったのでそこを購入しました。いい感じです。
まず別所バル。前回見たときに「ちょっと食傷気味かなぁ」と思ったんですが、どうしてどうして!今日はなんかすごいテンションだぞ!それに綜馬さんとの相性がいいのかもしれない。熱い別所バルに、小さくても一番熱く激しい綜馬ジャベ。対決も大迫力で素晴らしかった。こうやって主軸の二人ががっちりいいもの見せてくれると他のキャストがどんどん活きてくる。すごいミュージカルだなぁ。
ANZA・藤岡・河野トリオですが、藤岡マリは笹本・藤岡・河野がベストかな~と思いました。ANZAのエポちゃんはけっこう女の子らしいんだけど、なんとなく藤岡君と並んだときにピンとこない。ビジュアル的にも演技的にも、彼女のエポには泉見マリウスが似合ってる感じがした。
そうそう、藤岡君一カ所歌詞飛ばしちゃいましたね(笑)「♪僕の天使……天使達の音楽~」って。まだまだごまかしが効かない辺り、若くて可愛いなと思いました。(これが岡さんとかだと全く動揺せずに作詞でしょう)
そういや今日は綜馬さんも1カ所どこか忘れたけどやらかしてました。
河野さんは「マリウスとコゼット」~「エピローグ」までが本当にいい。「♪僕はマリウス ボンメルシー」の言い方がいつも可愛くてほわんとしてしまいます。
佐藤さん、完全に喉ダメですね。風邪引いて声が出ないときに、無理に振り絞ると一文字づつしかしゃべれなかったりするじゃないですか?あんな感じの歌声。正直、休んじゃった方がいいと思いました。(と思ったら翌日から休演しちゃいましたね;お大事に)佐藤さんはまだ5月もあるし、万全の状態にしてほしいです。次回は15日に見る予定なので、そのときはパーフェクトなテナルディエを期待してます。
岸アンジョは昨日よりも落ち着いた感じで、熱さがアップしてました。岸アンジョはグランテールとの睨み合いが多いような気がします。最後に最高の笑顔で走り抜けるための付箋なんでしょうか。ガブローシュが飛び出す前、別所バルジャンがすごい勢いで「俺に任せろ!何も恐れはしない!」と出てくるので、止めるのが大変そうでした(笑)
この日のガブローシュくん、前も1回見てるはずなんだけど上手かったなぁ。お兄ちゃんの方のガブちゃんだよね。びっくりした。リトコゼちゃんもわりと大きめな子で、その分歌もしっかりしてて良かったです。
全体的にまとまりがないようであって、その雑多な感じがいかにも「民衆の物語」って感じで良かった回でした。「One day more」が泣ける泣ける。やっぱり楽曲のパワーが強くて大好きだなぁ、この曲。
バルジャン:別所哲也
ジャベール:鈴木綜馬
エポニーヌ:ANZA
ファンテーヌ:井料瑠美
コゼット:河野由佳
マリウス:藤岡正明
テナルディエ:佐藤正宏
テナルディエの妻:森久美子
アンジョルラス:岸祐二
前日深夜からW嬢と「どうする?どうする?」と言い続けたマチネ。
正直「あずみ」が入らなきゃスルー予定だったんですが、「昼でかけるのも夜でかけるのも一緒だよ」と半ば投げやりな結論に達して、朝から当日券売り場へGO!
2FA席でちょうどセンターがあったのでそこを購入しました。いい感じです。
まず別所バル。前回見たときに「ちょっと食傷気味かなぁ」と思ったんですが、どうしてどうして!今日はなんかすごいテンションだぞ!それに綜馬さんとの相性がいいのかもしれない。熱い別所バルに、小さくても一番熱く激しい綜馬ジャベ。対決も大迫力で素晴らしかった。こうやって主軸の二人ががっちりいいもの見せてくれると他のキャストがどんどん活きてくる。すごいミュージカルだなぁ。
ANZA・藤岡・河野トリオですが、藤岡マリは笹本・藤岡・河野がベストかな~と思いました。ANZAのエポちゃんはけっこう女の子らしいんだけど、なんとなく藤岡君と並んだときにピンとこない。ビジュアル的にも演技的にも、彼女のエポには泉見マリウスが似合ってる感じがした。
そうそう、藤岡君一カ所歌詞飛ばしちゃいましたね(笑)「♪僕の天使……天使達の音楽~」って。まだまだごまかしが効かない辺り、若くて可愛いなと思いました。(これが岡さんとかだと全く動揺せずに作詞でしょう)
そういや今日は綜馬さんも1カ所どこか忘れたけどやらかしてました。
河野さんは「マリウスとコゼット」~「エピローグ」までが本当にいい。「♪僕はマリウス ボンメルシー」の言い方がいつも可愛くてほわんとしてしまいます。
佐藤さん、完全に喉ダメですね。風邪引いて声が出ないときに、無理に振り絞ると一文字づつしかしゃべれなかったりするじゃないですか?あんな感じの歌声。正直、休んじゃった方がいいと思いました。(と思ったら翌日から休演しちゃいましたね;お大事に)佐藤さんはまだ5月もあるし、万全の状態にしてほしいです。次回は15日に見る予定なので、そのときはパーフェクトなテナルディエを期待してます。
岸アンジョは昨日よりも落ち着いた感じで、熱さがアップしてました。岸アンジョはグランテールとの睨み合いが多いような気がします。最後に最高の笑顔で走り抜けるための付箋なんでしょうか。ガブローシュが飛び出す前、別所バルジャンがすごい勢いで「俺に任せろ!何も恐れはしない!」と出てくるので、止めるのが大変そうでした(笑)
この日のガブローシュくん、前も1回見てるはずなんだけど上手かったなぁ。お兄ちゃんの方のガブちゃんだよね。びっくりした。リトコゼちゃんもわりと大きめな子で、その分歌もしっかりしてて良かったです。
全体的にまとまりがないようであって、その雑多な感じがいかにも「民衆の物語」って感じで良かった回でした。「One day more」が泣ける泣ける。やっぱり楽曲のパワーが強くて大好きだなぁ、この曲。
あずみ~AZUMI on STAGE~ ― 2005年04月03日 15:13
@明治座
タダ券を頂いたので、気軽な気持ちで行ってきました。昼間レミゼ見た上、コンタクト取りに行ったら日曜定休だわ、明治座への移動がめんどくさいわでかなり挫けそうだったんですが、せっかくのS席だし…と根性出しました。
場内に入るとそこは演舞場や歌舞伎座よりも混沌とした世界(笑)煎餅からUFOキャッチャーまで色んな物が置いてあります。
席は2F3列のセンター通路側。めちゃめちゃ見やすい席でラッキー♪ 金の緞帳がすげーと思いつつ、上下の機材セッティング見て、「ああ、フライングがあるのねー」と。
で、内容。結論的に言えば期待の3割り増しで面白かった。ベッタベタで派手な岡村演出が、今回はいい方に転んだ気がする。主要三人が若い分危なっかしいけど、その代わり脇を全員一人でセンターに立てる人で固めてるから安心できた。ちなみに原作未見。
ストーリーは、刺客として徳川に育てられたあずみ達が豊臣方を壊滅させよとの司令を受け、奔走する。しかし敵方の加藤清正や豊臣秀頼と触れるうちに戦とはなにか、使命とは何かと悩み、仲間を一人一人失っていく中で何かを得、最後は一人で家康に向かっていく…って感じ。わかりやすい。
黒木メイサ(あずみ)はよくやってたと思う。でもまだ立ち姿に芯がないというか。殺陣はあれだけやれればOK。がんばった。まだ16歳だし、この大舞台に立った経験はきっと彼女を大きくしてくれるでしょう。
男言葉の台詞がちょっとたどたどしい部分もあったけど、それも役には合ってたかな。とにかく一生懸命さが伝わってきた。
生田斗真(うきは)・長谷川純(豊臣秀頼)のジャニーズ勢。生田くんはとにかく殺陣でびっくらこいた。しょっぱなのフライングしながらの殺陣もきっちりとこなしてたし、ラスト近くの100人斬りに匹敵するんじゃないかってあの連続殺陣も、初日ということ考えたらブラヴォーだと思う。表情の演技も声も良かった。あずみを想うひたむきな気持ちもきっちり伝わってきたし、もうちょっと練れてきたらかなり完成度高くなるんじゃないかな。
長谷川くんは演劇舞台は初ということで、ちょっと頼りない部分が多々。でもその頼りなさを上手く活かした演出がされててまあ、そんなに厳しくはない。終始苦笑って感じだけど。あの歌は笑うところで間違ってないよね?彼はヘタレキャラで刀は振らないんだけど、最後の最後の一太刀がとても美しく、様になってた。もしかしたらやれるのにやれない振りをしてたのかも…と思わせる感じでグー。
山本亨(小畑月斎)さん。剣士を拾うのはやっぱりあなたですか(笑)…と幕末純情伝を思い出してしまいました。いい役です。剣さばきも結構見られるし、台詞でも泣かせてくれる。安心して見られました。
涼風真世(淀君/最上美女丸)さん。最初に淀君で出てきた時は「きれ~わ~」と思って見とれてしまったのですが、その後敵方の刺客として出てきたときにはびっくりしました。一瞬二役ってことを忘れてしまったよ。どっちの役でも立ち姿がもんのすごく綺麗だったんですが、立ち方を全く変えてる。脇に控えてても目立つんですよね。それが宝塚劇場2300人の前で常にセンターに立ってた人の華なのか。
美女丸は真性サディストの変態剣士なのですが、そのねちっこさというか狂気というか、そういうのが良くでてました。惨殺された直後に淀君の扮装で我が子を助けてくれと土下座してる姿には感心。
難点は殺陣が全然ダメなこと。でもふつーに動いてる中で通りすがりにさらっと笑いながら人斬ってく姿は逆に怖さを増してたかな。動きはダメでも最後にきっちりポーズだけは決めてるし(笑)「あずみちゃぁぁん」て呼びかけは夢に出そうです…。
こぐれ修(加藤清正)さん。久々にかぶり物でもなく、赤猿センパイでもなく、最後までいい人してるこぐれさんを見ました。1幕で死んじゃうけど美味しい役だった。死に際にあずみに「おまえが刺客だとわかっていたのに黙っていてすまなかった」と詫びながら手鞠を渡すシーンは泣けました。
清家・吉浦・村木・黒川各氏。つかこうへいオールスターな感じで良かった。黒川君はアクロバットと二刀流お疲れ様でした。清家さんの殺陣が見られなかったのが心残り。
で、最後に私のハートを奪ったお二方(笑)
的場浩司(井上勘兵衛)さん。「歩兵の本領」が舞台二作目で、今回が三作目というのに心底びっくりです。センターに立ったときにきっちりと空間を埋めてるし、声も声量もいい。腰の位置が低くて殺陣もしっかりしてる。とにかく存在感が素晴らしいんですよ!
剣一筋に生きてきて、あずみとの立ち会いを望む最後のシーンはぐっときました。舞い散る桜が似合うんだ、この人。清正のこぐれさんがあんな感じなので、忠義一筋の家臣役としてきっちり舞台を引き締めてくれました。
この人が出る舞台だったらとりあえず見たい、と思わされてしまった。
そして約二年ぶりの舞台だった山崎銀之丞(飛猿)さん。きゃー!舞台に銀様が立ってるわー!と、それだけで興奮(笑)いや、正直開演直前まで眠くて仕方なかったんですが、始まった瞬間に花道からせり上がってきた銀様に、W嬢共々すぱっと目を覚まして双眼鏡構えましたよ。今回は狂言回し的な役で出番も多くて幸せ。髪の毛は土方仕様のサラサラヘアでした。
「男と女とは」と教えるシーンで布団敷くジェスチャーは健在だし、斬られて「いたいー!いたいー」と転げ回ったりするお約束も健在。
そして、最後にとうとうと長台詞を言うときの「銀サマ節」も健在。「これが山崎銀之丞の真骨頂」ってのを久々に見せて頂きました。やっぱりどこかに影がある役が似合うなぁ。他人の悲しみを背負った時の銀サマの目がね、すっごく好きなんですよ。ああいう表現ができる希有な役者さんだと思う。
あずみは最後に一人になったけど、実は飛猿も一人きりなわけで。それでも最後に「一緒に行こう」と言わない飛猿も悲しいなと思った次第です。
演出的にはフライング・イリュージョン・殺陣と派手で見栄えはある。殺陣は最近川ちゃんの流線型に慣れてたから、清家さんのシンプル&ストレートな殺陣が新鮮だった。キャストがもうちょい慣れて刀振れるようになった後半はもっと見応え出てくる感じかな。
あからさまに「ネタでしょ」ってのと1シーンを除けば歌も無かったし(ハンドマイクもなかったな)、いかにも「岡村」な演出も少なかった気がします。盆回す前に舞台後面で役者がスタンバイしてるのが丸見えだったりしたけど、まあ良くできてたかなと。帰りがけに後ろの席のお姉ちゃんが「新感線みたい~」って言ってたのに笑いました。まあ、系統的には近いよね。どっちも基本ベースがつかだし。
結論としては、山本・山崎・的場って感じですかね。(何がや)
そういや昼間岸アンジョにめろめろになってたせいか、ラストの「あずみ~!何泣いてるんだよ~」のシーンで脳内にいきなり「♪ああ友よ許せ~ 僕は生きている~ 言葉にならない~ 痛みと悲しみ~」と流れてしまったのはナイショですよ。
タダ券を頂いたので、気軽な気持ちで行ってきました。昼間レミゼ見た上、コンタクト取りに行ったら日曜定休だわ、明治座への移動がめんどくさいわでかなり挫けそうだったんですが、せっかくのS席だし…と根性出しました。
場内に入るとそこは演舞場や歌舞伎座よりも混沌とした世界(笑)煎餅からUFOキャッチャーまで色んな物が置いてあります。
席は2F3列のセンター通路側。めちゃめちゃ見やすい席でラッキー♪ 金の緞帳がすげーと思いつつ、上下の機材セッティング見て、「ああ、フライングがあるのねー」と。
で、内容。結論的に言えば期待の3割り増しで面白かった。ベッタベタで派手な岡村演出が、今回はいい方に転んだ気がする。主要三人が若い分危なっかしいけど、その代わり脇を全員一人でセンターに立てる人で固めてるから安心できた。ちなみに原作未見。
ストーリーは、刺客として徳川に育てられたあずみ達が豊臣方を壊滅させよとの司令を受け、奔走する。しかし敵方の加藤清正や豊臣秀頼と触れるうちに戦とはなにか、使命とは何かと悩み、仲間を一人一人失っていく中で何かを得、最後は一人で家康に向かっていく…って感じ。わかりやすい。
黒木メイサ(あずみ)はよくやってたと思う。でもまだ立ち姿に芯がないというか。殺陣はあれだけやれればOK。がんばった。まだ16歳だし、この大舞台に立った経験はきっと彼女を大きくしてくれるでしょう。
男言葉の台詞がちょっとたどたどしい部分もあったけど、それも役には合ってたかな。とにかく一生懸命さが伝わってきた。
生田斗真(うきは)・長谷川純(豊臣秀頼)のジャニーズ勢。生田くんはとにかく殺陣でびっくらこいた。しょっぱなのフライングしながらの殺陣もきっちりとこなしてたし、ラスト近くの100人斬りに匹敵するんじゃないかってあの連続殺陣も、初日ということ考えたらブラヴォーだと思う。表情の演技も声も良かった。あずみを想うひたむきな気持ちもきっちり伝わってきたし、もうちょっと練れてきたらかなり完成度高くなるんじゃないかな。
長谷川くんは演劇舞台は初ということで、ちょっと頼りない部分が多々。でもその頼りなさを上手く活かした演出がされててまあ、そんなに厳しくはない。終始苦笑って感じだけど。あの歌は笑うところで間違ってないよね?彼はヘタレキャラで刀は振らないんだけど、最後の最後の一太刀がとても美しく、様になってた。もしかしたらやれるのにやれない振りをしてたのかも…と思わせる感じでグー。
山本亨(小畑月斎)さん。剣士を拾うのはやっぱりあなたですか(笑)…と幕末純情伝を思い出してしまいました。いい役です。剣さばきも結構見られるし、台詞でも泣かせてくれる。安心して見られました。
涼風真世(淀君/最上美女丸)さん。最初に淀君で出てきた時は「きれ~わ~」と思って見とれてしまったのですが、その後敵方の刺客として出てきたときにはびっくりしました。一瞬二役ってことを忘れてしまったよ。どっちの役でも立ち姿がもんのすごく綺麗だったんですが、立ち方を全く変えてる。脇に控えてても目立つんですよね。それが宝塚劇場2300人の前で常にセンターに立ってた人の華なのか。
美女丸は真性サディストの変態剣士なのですが、そのねちっこさというか狂気というか、そういうのが良くでてました。惨殺された直後に淀君の扮装で我が子を助けてくれと土下座してる姿には感心。
難点は殺陣が全然ダメなこと。でもふつーに動いてる中で通りすがりにさらっと笑いながら人斬ってく姿は逆に怖さを増してたかな。動きはダメでも最後にきっちりポーズだけは決めてるし(笑)「あずみちゃぁぁん」て呼びかけは夢に出そうです…。
こぐれ修(加藤清正)さん。久々にかぶり物でもなく、赤猿センパイでもなく、最後までいい人してるこぐれさんを見ました。1幕で死んじゃうけど美味しい役だった。死に際にあずみに「おまえが刺客だとわかっていたのに黙っていてすまなかった」と詫びながら手鞠を渡すシーンは泣けました。
清家・吉浦・村木・黒川各氏。つかこうへいオールスターな感じで良かった。黒川君はアクロバットと二刀流お疲れ様でした。清家さんの殺陣が見られなかったのが心残り。
で、最後に私のハートを奪ったお二方(笑)
的場浩司(井上勘兵衛)さん。「歩兵の本領」が舞台二作目で、今回が三作目というのに心底びっくりです。センターに立ったときにきっちりと空間を埋めてるし、声も声量もいい。腰の位置が低くて殺陣もしっかりしてる。とにかく存在感が素晴らしいんですよ!
剣一筋に生きてきて、あずみとの立ち会いを望む最後のシーンはぐっときました。舞い散る桜が似合うんだ、この人。清正のこぐれさんがあんな感じなので、忠義一筋の家臣役としてきっちり舞台を引き締めてくれました。
この人が出る舞台だったらとりあえず見たい、と思わされてしまった。
そして約二年ぶりの舞台だった山崎銀之丞(飛猿)さん。きゃー!舞台に銀様が立ってるわー!と、それだけで興奮(笑)いや、正直開演直前まで眠くて仕方なかったんですが、始まった瞬間に花道からせり上がってきた銀様に、W嬢共々すぱっと目を覚まして双眼鏡構えましたよ。今回は狂言回し的な役で出番も多くて幸せ。髪の毛は土方仕様のサラサラヘアでした。
「男と女とは」と教えるシーンで布団敷くジェスチャーは健在だし、斬られて「いたいー!いたいー」と転げ回ったりするお約束も健在。
そして、最後にとうとうと長台詞を言うときの「銀サマ節」も健在。「これが山崎銀之丞の真骨頂」ってのを久々に見せて頂きました。やっぱりどこかに影がある役が似合うなぁ。他人の悲しみを背負った時の銀サマの目がね、すっごく好きなんですよ。ああいう表現ができる希有な役者さんだと思う。
あずみは最後に一人になったけど、実は飛猿も一人きりなわけで。それでも最後に「一緒に行こう」と言わない飛猿も悲しいなと思った次第です。
演出的にはフライング・イリュージョン・殺陣と派手で見栄えはある。殺陣は最近川ちゃんの流線型に慣れてたから、清家さんのシンプル&ストレートな殺陣が新鮮だった。キャストがもうちょい慣れて刀振れるようになった後半はもっと見応え出てくる感じかな。
あからさまに「ネタでしょ」ってのと1シーンを除けば歌も無かったし(ハンドマイクもなかったな)、いかにも「岡村」な演出も少なかった気がします。盆回す前に舞台後面で役者がスタンバイしてるのが丸見えだったりしたけど、まあ良くできてたかなと。帰りがけに後ろの席のお姉ちゃんが「新感線みたい~」って言ってたのに笑いました。まあ、系統的には近いよね。どっちも基本ベースがつかだし。
結論としては、山本・山崎・的場って感じですかね。(何がや)
そういや昼間岸アンジョにめろめろになってたせいか、ラストの「あずみ~!何泣いてるんだよ~」のシーンで脳内にいきなり「♪ああ友よ許せ~ 僕は生きている~ 言葉にならない~ 痛みと悲しみ~」と流れてしまったのはナイショですよ。
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