東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」(マチネ) ― 2005年05月02日 14:34
CAST:
バルジャン:今井清隆
ジャベール:鈴木綜馬
エポニーヌ:笹本玲奈
ファンテーヌ:マルシア
コゼット:河野由佳
マリウス:泉見洋平
テナルディエ:佐藤正宏
テナルディエの妻:瀬戸内美八
アンジョルラス:坂元健児
4月組が抜けてしまって最初の公演。
心機一転のつもりで新鮮に見てきました.
久々(といっても10日ぶりなことに気づきました。何かがおかしいよ…)の今井バルジャンの歌声が胸に染みてきます(T_T)
前回見た22日マチネで司教様の手にキスをしていたのですが、高野司教様限定かな?というか、宮越司教様は撤収が早すぎて今井さんが手を伸ばしてる間に去ってしまわれました…。そういえば銀の食器を盗むシーン、今井さんは3個ともグラスを盗みますが、山口さんは2個だった。数が違うことに何か意味はあるのかしら。
今井さん、久々に見たら全体的にちょっと荒々しく生々しくなった印象。原作のバルジャンの雰囲気はそのままに、すご~く人間くさくなった気がします、いい意味で。
今日の今井バルジャンは「対決」前からジャベールに「何か」を感じていた印象。ジャベールの敵意を敏感に感じていたというか。そのせいかファンティーヌの死後、「対決」が始まった時の気迫がすごい!綜馬ジャベールがわりと熱血系なせいか、「考えろジャベール!俺の力を」の辺りからボルテージがぐんぐん上がっていて、「俺はやるぞ」の辺りでは本当に刺すか刺されるかの迫力でした。
「彼を帰して」はバルジャンの神への祈り、願いがす~っと入ってきて泣けました。バルジャンの歌声に乗せて静かに経過してゆく「その時」への流れがまた切ない。砦の一人ひとりの人生が浮き彫りになるような「彼を帰して」だった。
由佳コゼと今井パパは相変わらずラブラブ。見ていて幸せな気持ちになれる二人です。プリュメ街で「♪何も知らず聞いていない 昔どんな子供なのか~」の辺り、たまきコゼットは教えてくれないことに怒っている印象でしたが、由佳コゼットの場合は拗ねている印象。あくまでパパラブ。
由佳コゼは声の調子がよくなって来た感じですね。細いだけじゃなくてしっかりと高音が聞こえてくるようになったと思います。
綜馬ジャベール、この日初めて気づいたんですが二幕頭のバリケード作るシーンで一緒になって拳振り上げてるんですね!(笑)すごい!ちゃんと信用されるためにそこまで演技するか!「♪おれにはわかぁるぅ~」って出てきた時もグランの肩を叩いてたり。
ジャベールに関しては三者三様のよさがあってみんな好きなんですが、最近綜馬ジャベールはかなりお気に入り。噛み合ってきたら今井さんとの相性も結構いい気がする。三人の中で一番柄が悪そうなジャベールで(褒めてます)好きだわー。
泉見マリウスは熱血度がまた上がってきたような。「ここにいても同じだ!」とか凄かったよ。そしてあのシーンの熱血度に比例する「カフェソング」。熱く切ない感じで後ろの学生が浮き上がった瞬間涙が…。今日はなんだかマリウスで泣く度が高かったです。
笹本エポ。声量が凄い!「One day more」のコーラス聴いてると本気で三角形の頂点を狙っている気がしないでもない(笑) でも「何くれる?」でほっぺを「ちゅーして?」と出すところや「On my own」の寂しさ、「恵みの雨」の笑顔、全部可愛かった。
佐藤テナは下水道で座って演技するようになったんですね。あれ結構好きです。なんかいかにもふてぶてしい感じ。そして瀬戸内マダムはどんどん男らしくカッコよくなっている気がする…。バランス良くて大好きです。
こちらも久々な坂元アンジョは相変わらず癒し系でした。「♪市民は立つ!声を聞いて~ 群れとなりて~」の辺りの可愛さといったらもう…。テーブルの上に立ち上がった瞬間ほわんと笑みがこぼれてしまいました。なんかもう、あれだけ可愛かったらその反応が間違っててもそれでいいです…。
マルシアファンテはどんどん透明になっていく感じがしますね。亡くなる前のシーンが本当にいい。あと「♪からかわないでよ あの時工場で~」のシーンも好き。
マリウスとバルジャンの別れのシーン。「♪会えば別れが辛い このまま行こう」で一気に崩れて涙声になったバルジャンと、その気持ちを汲んで「誓います」と頷くマリウスに涙。エピローグで「私は父じゃない」と告白した後にコゼットに抱きつかれ、本当に幸せそうに召されたバルジャンに涙。そしていつもどおり暗転の間にズボンの間からハンカチを取り出して涙を拭く今井さんにちょっと笑顔(笑)
カーテンコールでは小鈴さんと岸さんが坂元アンジョの両腕をつかんで強制万歳させてました。いや、なんか二人とも楽しげでした。坂元さんは「捕まった宇宙人」状態…;
最後は今井さんがスポットの中で照れくさそうに投げキスして終了でした。
あ!岸ブリジョン小鈴コンブフェールのレポしてない!時間切れなので後で書き足します~。
バルジャン:今井清隆
ジャベール:鈴木綜馬
エポニーヌ:笹本玲奈
ファンテーヌ:マルシア
コゼット:河野由佳
マリウス:泉見洋平
テナルディエ:佐藤正宏
テナルディエの妻:瀬戸内美八
アンジョルラス:坂元健児
4月組が抜けてしまって最初の公演。
心機一転のつもりで新鮮に見てきました.
久々(といっても10日ぶりなことに気づきました。何かがおかしいよ…)の今井バルジャンの歌声が胸に染みてきます(T_T)
前回見た22日マチネで司教様の手にキスをしていたのですが、高野司教様限定かな?というか、宮越司教様は撤収が早すぎて今井さんが手を伸ばしてる間に去ってしまわれました…。そういえば銀の食器を盗むシーン、今井さんは3個ともグラスを盗みますが、山口さんは2個だった。数が違うことに何か意味はあるのかしら。
今井さん、久々に見たら全体的にちょっと荒々しく生々しくなった印象。原作のバルジャンの雰囲気はそのままに、すご~く人間くさくなった気がします、いい意味で。
今日の今井バルジャンは「対決」前からジャベールに「何か」を感じていた印象。ジャベールの敵意を敏感に感じていたというか。そのせいかファンティーヌの死後、「対決」が始まった時の気迫がすごい!綜馬ジャベールがわりと熱血系なせいか、「考えろジャベール!俺の力を」の辺りからボルテージがぐんぐん上がっていて、「俺はやるぞ」の辺りでは本当に刺すか刺されるかの迫力でした。
「彼を帰して」はバルジャンの神への祈り、願いがす~っと入ってきて泣けました。バルジャンの歌声に乗せて静かに経過してゆく「その時」への流れがまた切ない。砦の一人ひとりの人生が浮き彫りになるような「彼を帰して」だった。
由佳コゼと今井パパは相変わらずラブラブ。見ていて幸せな気持ちになれる二人です。プリュメ街で「♪何も知らず聞いていない 昔どんな子供なのか~」の辺り、たまきコゼットは教えてくれないことに怒っている印象でしたが、由佳コゼットの場合は拗ねている印象。あくまでパパラブ。
由佳コゼは声の調子がよくなって来た感じですね。細いだけじゃなくてしっかりと高音が聞こえてくるようになったと思います。
綜馬ジャベール、この日初めて気づいたんですが二幕頭のバリケード作るシーンで一緒になって拳振り上げてるんですね!(笑)すごい!ちゃんと信用されるためにそこまで演技するか!「♪おれにはわかぁるぅ~」って出てきた時もグランの肩を叩いてたり。
ジャベールに関しては三者三様のよさがあってみんな好きなんですが、最近綜馬ジャベールはかなりお気に入り。噛み合ってきたら今井さんとの相性も結構いい気がする。三人の中で一番柄が悪そうなジャベールで(褒めてます)好きだわー。
泉見マリウスは熱血度がまた上がってきたような。「ここにいても同じだ!」とか凄かったよ。そしてあのシーンの熱血度に比例する「カフェソング」。熱く切ない感じで後ろの学生が浮き上がった瞬間涙が…。今日はなんだかマリウスで泣く度が高かったです。
笹本エポ。声量が凄い!「One day more」のコーラス聴いてると本気で三角形の頂点を狙っている気がしないでもない(笑) でも「何くれる?」でほっぺを「ちゅーして?」と出すところや「On my own」の寂しさ、「恵みの雨」の笑顔、全部可愛かった。
佐藤テナは下水道で座って演技するようになったんですね。あれ結構好きです。なんかいかにもふてぶてしい感じ。そして瀬戸内マダムはどんどん男らしくカッコよくなっている気がする…。バランス良くて大好きです。
こちらも久々な坂元アンジョは相変わらず癒し系でした。「♪市民は立つ!声を聞いて~ 群れとなりて~」の辺りの可愛さといったらもう…。テーブルの上に立ち上がった瞬間ほわんと笑みがこぼれてしまいました。なんかもう、あれだけ可愛かったらその反応が間違っててもそれでいいです…。
マルシアファンテはどんどん透明になっていく感じがしますね。亡くなる前のシーンが本当にいい。あと「♪からかわないでよ あの時工場で~」のシーンも好き。
マリウスとバルジャンの別れのシーン。「♪会えば別れが辛い このまま行こう」で一気に崩れて涙声になったバルジャンと、その気持ちを汲んで「誓います」と頷くマリウスに涙。エピローグで「私は父じゃない」と告白した後にコゼットに抱きつかれ、本当に幸せそうに召されたバルジャンに涙。そしていつもどおり暗転の間にズボンの間からハンカチを取り出して涙を拭く今井さんにちょっと笑顔(笑)
カーテンコールでは小鈴さんと岸さんが坂元アンジョの両腕をつかんで強制万歳させてました。いや、なんか二人とも楽しげでした。坂元さんは「捕まった宇宙人」状態…;
最後は今井さんがスポットの中で照れくさそうに投げキスして終了でした。
あ!岸ブリジョン小鈴コンブフェールのレポしてない!時間切れなので後で書き足します~。
東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」(マチネ) ― 2005年05月07日 14:34
CAST:
バルジャン:石井一孝
ジャベール:今拓哉
エポニーヌ:笹本玲奈
ファンテーヌ:マルシア
コゼット:知念里奈
マリウス:泉見洋平
テナルディエ:佐藤正宏
テナルディエの妻:森久美子
アンジョルラス:坂元健児
さあ、5月組登板です!シルビアファンテは来週になってしまうのですが、まずは石井バルジャンを見てきました。
まずは第一印象。「若い!」です。確か鹿賀さんや滝田さん辺りも初めてバルジャンを演じたのは石井さんくらいの年齢だったと思うのですが、石井さんは見た目も声も若々しいタイプの方なので特に後半はびっくりするくらい若かった。
歌は安定していて素晴らしかったです。逆に「独白」や「彼を帰して」の高音なんか安定しすぎて必死感薄く感じてしまったくらい(^_^; 聞いていてとても気持ちのいい声で、なんだか爽やかなバルジャン(笑)
囚人のシーンは若さ爆発で非常に荒々しかったと思います。「オレは!ジャンバルジャ~ン」と名乗る所を強く歌っていて、「24653」という囚人番号で呼ばれることへの憤りを感じました。後の「独白」の「♪囚人番号つけられ オレの名前は消されて!」という歌詞に繋がっていくわけですね。
「対決」は迫力あったなー。「♪考えろジャベール!」の辺りでファンテーヌのベッドをバシッと叩く白熱の演技だったのですが、ファンテーヌにしてみれば「人が死んでる枕元で騒ぐなー!」だった気がします。今ジャベも熱いからボルテージはぐんぐん上がってました。でも最後の殴り倒す所は意外にとろかったような…。
宿屋の取引シーンでも椅子をひっくりかえす勢いがすごい!上手側テーブルの椅子の上に半分くらい乗っかってました。でもリトコゼちゃんの着替えに手間取って、「さあコゼット!おいで!」って台詞が飛んでましたね;クルクル回すのも慣れてないのか回数少なめだった気がします。
パリ以降はな~。知念コゼ・泉見マリ・笹本エポと、キム&トゥイ(あと坂元クリス)が揃ってしまったせいか、余計にその群れに入ってるバルジャンに違和感を感じなくて、感じないことが微妙に違和感だったかも;だって石井バルジャン「達観したじいさん」でもないし全然枯れてない感じで…(失礼)「うん、そのままコゼット連れ去っちゃえよバルジャン!大丈夫だよ!」(何がだよ)みたいな。
そんなせいか「彼を帰して」が非常に生々しい感じ。他のバルジャンの「祈り」であり「願い」である歌と違って、「マリウスを家に私がなんとしても帰そう」みたいな「決意」が見えた気がします。その辺が「第二の攻撃」の「♪任せろオレが行く!」でしっかりとマリウスの肩を抱く演技とも共通していた気がします。あ、このとき強く抱き寄せられすぎて「むぎゅっ」って感じでなんだかきつそうな顔してた泉見マリウスが妙におかしかった(笑)
下水道ではあんまり何度も担ぎ変えはしてませんでしたね。石井さんも腰悪い組なのかな?山口さんは腰に持病があるから担ぎ変えをしないという話しを聞いたことがあるのですが。
ジャベールとの最後の対峙の後、随分長く舞台に残って、最後まで自分を「24653」と呼んだジャベールに向かい「どうしてわかってもらえないんだろう」と言う感じに淋しげに首を振って立ち去る姿が印象的でした。
そんなこんなで生命力に溢れたバルジャンのせいか、エピローグは正直バルジャンの演技では泣けなかった。知念コゼットで泣きましたが。マリウス見る目がとても優しい気がするのは見てる側の印象のせいかな…?
後は囚人シーンで妙に衣裳がダブダブで肩がモロ出しになってて驚いたとか、痩せ型バルジャンだから「いや、馬車持ち上がらないだろう」と素で心配してしまったとか、その馬車持ち上げの最中に「石井さん足きれい~!長いよー!」と感動したとか、細身にスーツが似合って「フランス人というよりは英国紳士?」と思ったとか、まあ感想は多々。あと10年は余裕でバルジャンやれるわけだから、役と共に年齢を重ねた、役と年齢がつり合うようになった石井さんのますます素敵なバルジャンが何年後かに見られることを楽しみに今後もレミを見続けたいな~なんて思いました。こういうのがレ・ミゼの素晴らしいところなのかな。
綜馬さんの休演で連投お疲れさまですの今さん。所々声がきつそうな感じがしたのは押さえていたのか気のせいか。石井さんとの対決は、なんだか嬉しそうだったような気がします。見てる側の印象かもしれませんが今日の今ジャベールは何だか生き生き。そして自殺最後の高速回転が妙に斜めに転がっていて、後ろで「ジャベールキャッチ」するスタッフさんが移動する影がちらっと見えたりしました(笑)
カーテンコールでも今さん石井さんはずっと仲良しで、肩組んだり腰抱いたり二人で万歳したり、なんか楽しそうでいいなあと。トップとトップさんを支える二番手風というか。カンパニー全体の仲良し感が伝わってきて良かった。
知念ちゃんのコゼットが前回見たときよりもさらに良くなってました。高音がしっかりと出るようになってきたし、演技はますます可憐に。彼女のエピローグがとても好きなので、SPは否が応でも期待。楽しみです。
坂元アンジョ、ABCの「♪群れとなりて~」の所で頑張りすぎて、口が縦になったまま決めポーズしてました(わかるかな~;)。それがまた可愛くてですね。ふと横を見たら隣のW嬢もほんわか笑顔になってました(笑)
上條工場長の小市民的な感じが好きです。他の二人の工場長はエロエロな感じなんですが、上條工場長はちらっとセクハラしつつも周囲が気になってすっと身を引いちゃうというか。「こういう人いるよな~」的なリアル感がいいです。
そしてコンブフェールは熱い!アンジョの指示や言葉にきっちり反応返すところがいいですよね。あと砦で戦う時、アンジョの「撃てー!」に合わせて下手側はコンブが手でGOサインを出すんですが、その出し方も好き。角川さんはすっと手を横に出して、上條さんは前に振りだすんですよね。小鈴さんはここは号令出してない。
あとは最後の戦い前に上着脱いだり。いや、なんか今日は上條さんが気になって気になって結構じっくり見てしまいました。旅人の演技も細かくて好きです。
しかし、やっぱり主役が代わるとがらっと別の舞台になるんだな~ってことを改めて思いました。そして新しい人(今回なら石井さん)を見ると他の人も見たくなる。東宝さんのアリ地獄に引き込まれてるよな~…と思いながら劇場を後にしました。
終演後はご飯して久々にカラオケ行って、夜は某カード会社のエリザ先行参戦。ええ、見事に玉砕しましたよ(T_T) 今回のエリザ、見られるのかしら…
※追記
石井さんも銀のグラスは2個しか盗んでませんでした。全部盗むのは今井さんだけなのか…。
バルジャン:石井一孝
ジャベール:今拓哉
エポニーヌ:笹本玲奈
ファンテーヌ:マルシア
コゼット:知念里奈
マリウス:泉見洋平
テナルディエ:佐藤正宏
テナルディエの妻:森久美子
アンジョルラス:坂元健児
さあ、5月組登板です!シルビアファンテは来週になってしまうのですが、まずは石井バルジャンを見てきました。
まずは第一印象。「若い!」です。確か鹿賀さんや滝田さん辺りも初めてバルジャンを演じたのは石井さんくらいの年齢だったと思うのですが、石井さんは見た目も声も若々しいタイプの方なので特に後半はびっくりするくらい若かった。
歌は安定していて素晴らしかったです。逆に「独白」や「彼を帰して」の高音なんか安定しすぎて必死感薄く感じてしまったくらい(^_^; 聞いていてとても気持ちのいい声で、なんだか爽やかなバルジャン(笑)
囚人のシーンは若さ爆発で非常に荒々しかったと思います。「オレは!ジャンバルジャ~ン」と名乗る所を強く歌っていて、「24653」という囚人番号で呼ばれることへの憤りを感じました。後の「独白」の「♪囚人番号つけられ オレの名前は消されて!」という歌詞に繋がっていくわけですね。
「対決」は迫力あったなー。「♪考えろジャベール!」の辺りでファンテーヌのベッドをバシッと叩く白熱の演技だったのですが、ファンテーヌにしてみれば「人が死んでる枕元で騒ぐなー!」だった気がします。今ジャベも熱いからボルテージはぐんぐん上がってました。でも最後の殴り倒す所は意外にとろかったような…。
宿屋の取引シーンでも椅子をひっくりかえす勢いがすごい!上手側テーブルの椅子の上に半分くらい乗っかってました。でもリトコゼちゃんの着替えに手間取って、「さあコゼット!おいで!」って台詞が飛んでましたね;クルクル回すのも慣れてないのか回数少なめだった気がします。
パリ以降はな~。知念コゼ・泉見マリ・笹本エポと、キム&トゥイ(あと坂元クリス)が揃ってしまったせいか、余計にその群れに入ってるバルジャンに違和感を感じなくて、感じないことが微妙に違和感だったかも;だって石井バルジャン「達観したじいさん」でもないし全然枯れてない感じで…(失礼)「うん、そのままコゼット連れ去っちゃえよバルジャン!大丈夫だよ!」(何がだよ)みたいな。
そんなせいか「彼を帰して」が非常に生々しい感じ。他のバルジャンの「祈り」であり「願い」である歌と違って、「マリウスを家に私がなんとしても帰そう」みたいな「決意」が見えた気がします。その辺が「第二の攻撃」の「♪任せろオレが行く!」でしっかりとマリウスの肩を抱く演技とも共通していた気がします。あ、このとき強く抱き寄せられすぎて「むぎゅっ」って感じでなんだかきつそうな顔してた泉見マリウスが妙におかしかった(笑)
下水道ではあんまり何度も担ぎ変えはしてませんでしたね。石井さんも腰悪い組なのかな?山口さんは腰に持病があるから担ぎ変えをしないという話しを聞いたことがあるのですが。
ジャベールとの最後の対峙の後、随分長く舞台に残って、最後まで自分を「24653」と呼んだジャベールに向かい「どうしてわかってもらえないんだろう」と言う感じに淋しげに首を振って立ち去る姿が印象的でした。
そんなこんなで生命力に溢れたバルジャンのせいか、エピローグは正直バルジャンの演技では泣けなかった。知念コゼットで泣きましたが。マリウス見る目がとても優しい気がするのは見てる側の印象のせいかな…?
後は囚人シーンで妙に衣裳がダブダブで肩がモロ出しになってて驚いたとか、痩せ型バルジャンだから「いや、馬車持ち上がらないだろう」と素で心配してしまったとか、その馬車持ち上げの最中に「石井さん足きれい~!長いよー!」と感動したとか、細身にスーツが似合って「フランス人というよりは英国紳士?」と思ったとか、まあ感想は多々。あと10年は余裕でバルジャンやれるわけだから、役と共に年齢を重ねた、役と年齢がつり合うようになった石井さんのますます素敵なバルジャンが何年後かに見られることを楽しみに今後もレミを見続けたいな~なんて思いました。こういうのがレ・ミゼの素晴らしいところなのかな。
綜馬さんの休演で連投お疲れさまですの今さん。所々声がきつそうな感じがしたのは押さえていたのか気のせいか。石井さんとの対決は、なんだか嬉しそうだったような気がします。見てる側の印象かもしれませんが今日の今ジャベールは何だか生き生き。そして自殺最後の高速回転が妙に斜めに転がっていて、後ろで「ジャベールキャッチ」するスタッフさんが移動する影がちらっと見えたりしました(笑)
カーテンコールでも今さん石井さんはずっと仲良しで、肩組んだり腰抱いたり二人で万歳したり、なんか楽しそうでいいなあと。トップとトップさんを支える二番手風というか。カンパニー全体の仲良し感が伝わってきて良かった。
知念ちゃんのコゼットが前回見たときよりもさらに良くなってました。高音がしっかりと出るようになってきたし、演技はますます可憐に。彼女のエピローグがとても好きなので、SPは否が応でも期待。楽しみです。
坂元アンジョ、ABCの「♪群れとなりて~」の所で頑張りすぎて、口が縦になったまま決めポーズしてました(わかるかな~;)。それがまた可愛くてですね。ふと横を見たら隣のW嬢もほんわか笑顔になってました(笑)
上條工場長の小市民的な感じが好きです。他の二人の工場長はエロエロな感じなんですが、上條工場長はちらっとセクハラしつつも周囲が気になってすっと身を引いちゃうというか。「こういう人いるよな~」的なリアル感がいいです。
そしてコンブフェールは熱い!アンジョの指示や言葉にきっちり反応返すところがいいですよね。あと砦で戦う時、アンジョの「撃てー!」に合わせて下手側はコンブが手でGOサインを出すんですが、その出し方も好き。角川さんはすっと手を横に出して、上條さんは前に振りだすんですよね。小鈴さんはここは号令出してない。
あとは最後の戦い前に上着脱いだり。いや、なんか今日は上條さんが気になって気になって結構じっくり見てしまいました。旅人の演技も細かくて好きです。
しかし、やっぱり主役が代わるとがらっと別の舞台になるんだな~ってことを改めて思いました。そして新しい人(今回なら石井さん)を見ると他の人も見たくなる。東宝さんのアリ地獄に引き込まれてるよな~…と思いながら劇場を後にしました。
終演後はご飯して久々にカラオケ行って、夜は某カード会社のエリザ先行参戦。ええ、見事に玉砕しましたよ(T_T) 今回のエリザ、見られるのかしら…
※追記
石井さんも銀のグラスは2個しか盗んでませんでした。全部盗むのは今井さんだけなのか…。
映画「交渉人真下正義」(試写会) ― 2005年05月08日 15:49
実は先日試写会見てたんですが、公開日になったので感想を。
当日書いたものをそのままアップさせていただきます。
とりあえずタイミングが悪いなぁというのが第一印象。基本ラインが地下鉄パニック物なので、ここ数日TVで流れているのにかなり近い映像がちらほら。「永田町のホームはカーブしてるから、あのスピードで突っ込んだら曲がりきれずに車体を損傷する!」とか、急ブレーキ踏まれて将棋倒しになる車内とか。乗客を避難させてる映像もリアルなだけにちょっと「大丈夫かな?」と思ってしまった。
そういえばOD2の時も色々あったような…。そういう運命なんでしょうか。
内容的には面白かったと思う。多少「え?」って部分はありつつ、勢いで2時間ちょっと見られるパワーはあったと思う。リピートし始めると突っ込み処が山になりそうな気はしますが。
俳優陣は國村隼が格好良すぎです。役の中身は結局なんだったんだろう…と思いつつ、國村さんがやると無理でも説得力があるのでアリです。線引き屋さんも同様。
同じく「で?」という人ではあるんだけど木島刑事はかなりツボでした。そう考えるとやっぱり「え?結局何がしたかったの?」って人多いな…。
アリとキリギリスのちっちゃい方は最近少々ウザくなってきたな…。西園寺くんとキャラ変わらないし。まあ、あのキャラだからこその出演だったんだろうけど。
あと西村雅彦の指揮、指導が付いたとは思えない…あれで弾くオケは大変そう。素人目なんで、もしプロの方から見たら「十分でしょ」だったらすいません。
あと「クモ」はあまりにもアニメで笑いました。あそこまで現実感がないとそれはそれでアリだなと。
しかし、何より納得できないのが真下と雪乃さんがくっついてしまったことだ!がっかりです。ラストシーン、微妙に雪乃さんが嫌そうな顔してた気がするのは気のせいだろうか。いや、真下嫌いじゃないんだけど、なんとなくあの「くっつきそうでくっつかない」感が好きだったので今後本当に「夫婦刑事」とかやられると萎えるなぁなんて。まして雪乃さんが刑事辞めてしまったりしたら…(>_<) 泣きますよ本当に…。
前後に「容疑者室井慎二」の予告が入ってました。君塚さんがメガホンを取ってるそうですが、どうなんでしょう。真下公開直後なのにこっちが気になってたりします…。
当日書いたものをそのままアップさせていただきます。
とりあえずタイミングが悪いなぁというのが第一印象。基本ラインが地下鉄パニック物なので、ここ数日TVで流れているのにかなり近い映像がちらほら。「永田町のホームはカーブしてるから、あのスピードで突っ込んだら曲がりきれずに車体を損傷する!」とか、急ブレーキ踏まれて将棋倒しになる車内とか。乗客を避難させてる映像もリアルなだけにちょっと「大丈夫かな?」と思ってしまった。
そういえばOD2の時も色々あったような…。そういう運命なんでしょうか。
内容的には面白かったと思う。多少「え?」って部分はありつつ、勢いで2時間ちょっと見られるパワーはあったと思う。リピートし始めると突っ込み処が山になりそうな気はしますが。
俳優陣は國村隼が格好良すぎです。役の中身は結局なんだったんだろう…と思いつつ、國村さんがやると無理でも説得力があるのでアリです。線引き屋さんも同様。
同じく「で?」という人ではあるんだけど木島刑事はかなりツボでした。そう考えるとやっぱり「え?結局何がしたかったの?」って人多いな…。
アリとキリギリスのちっちゃい方は最近少々ウザくなってきたな…。西園寺くんとキャラ変わらないし。まあ、あのキャラだからこその出演だったんだろうけど。
あと西村雅彦の指揮、指導が付いたとは思えない…あれで弾くオケは大変そう。素人目なんで、もしプロの方から見たら「十分でしょ」だったらすいません。
あと「クモ」はあまりにもアニメで笑いました。あそこまで現実感がないとそれはそれでアリだなと。
しかし、何より納得できないのが真下と雪乃さんがくっついてしまったことだ!がっかりです。ラストシーン、微妙に雪乃さんが嫌そうな顔してた気がするのは気のせいだろうか。いや、真下嫌いじゃないんだけど、なんとなくあの「くっつきそうでくっつかない」感が好きだったので今後本当に「夫婦刑事」とかやられると萎えるなぁなんて。まして雪乃さんが刑事辞めてしまったりしたら…(>_<) 泣きますよ本当に…。
前後に「容疑者室井慎二」の予告が入ってました。君塚さんがメガホンを取ってるそうですが、どうなんでしょう。真下公開直後なのにこっちが気になってたりします…。
東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」(ソワレ) ― 2005年05月11日 14:31
CAST:
バルジャン:今井清隆
ジャベール:今拓哉
エポニーヌ:笹本玲奈
ファンテーヌ:井料瑠美
コゼット:河野由佳
マリウス:泉見洋平
テナルディエ:佐藤正宏
テナルディエの妻:森久美子
アンジョルラス:小鈴まさ記
久々の小鈴アンジョでした。
前回見たときはマチソワだったのでかなり疲れ果てていたのですが、今日は久々に元気に拝見。今井×今コンビはやっぱりいい感じだし、玲奈ちゃん可愛いし、楽しい公演でした。
今ジャベールのアプローチがかなり熱いせいか、「対決」の熱気が凄かった気がします。温和な今井バルジャンが獰猛な牙を剥く瞬間とでもいうか、椅子持ち上げて「うぉぉぉ!」って行くシーンは3バルジャンの中で一番激しい気がします、最近。(3月段階ではべっしーが凄いと思ったんですが) それだけファンテーヌとその子に対する気持ちが深いんでしょうね。
対する今ジャベも「絶対にここを通さない!」とばかりの気合でバルジャンを止めてます。…まあ、「どすっ!がっ!」でやられてしまうわけですが。何とか立ち上がろうとする今ジャベールの姿はいつも印象的です。
今月はANZAエポが多かったので笹エポも久しぶり。「♪おい坊やお前」の前に泉見マリウスを軽くどつく姿がなんともはまってて可愛い。わりと少年ぽいイメージだったけど、最後は本当に可愛い「女の子」だなと思いました。そういえば玲奈ちゃんも元キム。腕の中で死んでいくキムに泉見君はやっぱり「復讐だ!」と思っているのだろうか(笑)←公式の「レ・ミゼラブルの小部屋」レポを参照して下さい。
小鈴アンジョ。大人~なアンジョルラスでした。やっぱり高音になると少し音程が不安定なのが気になるといえばなるのですが、それでも大好きなアンジョなのです。岸・小鈴アンジョがいない5月が本当に寂しいよう…。
小鈴さんはガブちゃんが撃たれた後に、アーミーオフィサーの声が聞こえても振り返らないんですね。何か考え込むようにうつむいて、「♪死のう!僕らは敵など恐れはしない!」って覚悟を決めたように顔を上げて歌い始める。止めようとするグランテールの事は睨み付けるようにして駆け上がってく。
全体的にやっぱり「大人」を感じるので、ここは「行くな」と懇願する伊藤グランよりも阿部グランの方が相性がいいように感じた。
泉見マリウスはカフェソングでのうつろな表情が印象的だった。そんな泉見マリウスに優しく微笑みかける由佳コゼとのデュエットが可愛かったな~。
次回は20日、得チケです。さ、どこの席が来ることやら…。
バルジャン:今井清隆
ジャベール:今拓哉
エポニーヌ:笹本玲奈
ファンテーヌ:井料瑠美
コゼット:河野由佳
マリウス:泉見洋平
テナルディエ:佐藤正宏
テナルディエの妻:森久美子
アンジョルラス:小鈴まさ記
久々の小鈴アンジョでした。
前回見たときはマチソワだったのでかなり疲れ果てていたのですが、今日は久々に元気に拝見。今井×今コンビはやっぱりいい感じだし、玲奈ちゃん可愛いし、楽しい公演でした。
今ジャベールのアプローチがかなり熱いせいか、「対決」の熱気が凄かった気がします。温和な今井バルジャンが獰猛な牙を剥く瞬間とでもいうか、椅子持ち上げて「うぉぉぉ!」って行くシーンは3バルジャンの中で一番激しい気がします、最近。(3月段階ではべっしーが凄いと思ったんですが) それだけファンテーヌとその子に対する気持ちが深いんでしょうね。
対する今ジャベも「絶対にここを通さない!」とばかりの気合でバルジャンを止めてます。…まあ、「どすっ!がっ!」でやられてしまうわけですが。何とか立ち上がろうとする今ジャベールの姿はいつも印象的です。
今月はANZAエポが多かったので笹エポも久しぶり。「♪おい坊やお前」の前に泉見マリウスを軽くどつく姿がなんともはまってて可愛い。わりと少年ぽいイメージだったけど、最後は本当に可愛い「女の子」だなと思いました。そういえば玲奈ちゃんも元キム。腕の中で死んでいくキムに泉見君はやっぱり「復讐だ!」と思っているのだろうか(笑)←公式の「レ・ミゼラブルの小部屋」レポを参照して下さい。
小鈴アンジョ。大人~なアンジョルラスでした。やっぱり高音になると少し音程が不安定なのが気になるといえばなるのですが、それでも大好きなアンジョなのです。岸・小鈴アンジョがいない5月が本当に寂しいよう…。
小鈴さんはガブちゃんが撃たれた後に、アーミーオフィサーの声が聞こえても振り返らないんですね。何か考え込むようにうつむいて、「♪死のう!僕らは敵など恐れはしない!」って覚悟を決めたように顔を上げて歌い始める。止めようとするグランテールの事は睨み付けるようにして駆け上がってく。
全体的にやっぱり「大人」を感じるので、ここは「行くな」と懇願する伊藤グランよりも阿部グランの方が相性がいいように感じた。
泉見マリウスはカフェソングでのうつろな表情が印象的だった。そんな泉見マリウスに優しく微笑みかける由佳コゼとのデュエットが可愛かったな~。
次回は20日、得チケです。さ、どこの席が来ることやら…。
東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」(ソワレ) ― 2005年05月11日 14:34
CAST:
バルジャン:今井清隆
ジャベール:今拓哉
エポニーヌ:笹本玲奈
ファンテーヌ:マルシア
コゼット:知念里奈
マリウス:岡田浩暉
テナルディエ:佐藤正宏
テナルディエの妻:森久美子
アンジョルラス:東山義久
今井バルジャンの通常公演ラストです。
1階A席W列サブセンだったのですが、後ろのX列が結構ギリギリまで丸々空いていて、なんだか切ない気持ちで見ていたら背の高い素敵なおじさまがチケットを持ってうろうろして、私の斜め後ろにちょこんと座ったんですよ。で「どっかで見たことあるような…」と思っていたら!なんと鹿賀さんでした!びっくり~。SPで組む今井さん、知念ちゃん、ジキハイで一緒だったマルシアさんが出てますものね。なんだか私までドキドキしてしまいました。(結局X列は開演ギリギリになってちゃんと埋まりました)
ちなみに今日は月組生も多数観劇に来ていたようです。ジェンヌさんらしき人が多いなぁと思っていたら、トイレでやはり見た顔を発見。「あのラスカル顔は…!」はい、大空祐飛さんがいらしてました。ルドルフお疲れ様です。同じ人間とは思えないスタイルの良さと足の長さだった…。
今日はブリジョンとコンブフェールが岸&小鈴なので最初から注目。「♪地獄だ~陽が焼け付く」…ああ、いい声だわ~。「♪イエ~ス様~俺は無実~」…うんいい感じの歌声~。などと思ってる間にジャベール登場。
今日の今ジャベ、初っぱなからすごい気合い。バルジャンを睨む眼光に刺されそうな感じです。それに負けまいと睨み返す今井バルジャンの視線も鋭い鋭い。
「♪さあ入りなさい~」と歌い出した司教様の声を聞いて「あれ?今日高野さんだったんだ~」とびっくり。記憶違いですっかり今日の司教様は宮越さんだと思ってました。高野さんてことは…とちょっと期待が膨らむ私。
食器を盗んで逃げて捕まったバルジャンの心に司教様の歌声が染みてくのが見えるようだったなぁ。「♪さて我が兄弟」と呼びかけられた瞬間にバルジャンの体がびくっと震えたのがわかった。高野司教様は相手によって演技を変えてるのですが、今井バルジャンには大きく十字を切った後にその手を力強く握っていました。そして期待通り今井バルジャンがその手に縋るようにしてキスをする。これ、確か22日マチネでもやってたんですがえらく私のツボに入ってしまい、この辺でもうちょっと目がうるうる来ちゃいました。
そんなこんなで初っぱなからどのキャストも、アンサンブルに至るまでみんな何だか今日は「濃い」のです。その濃さのまま「独白」突入。司教様とのやりとりで既に目が潤んでらした今井バルジャン。「♪パン一つの罪で~」の後に崩れ落ち、その後は完全に涙声。「♪愛など与えて 兄弟と俺を呼んだ」での何とも言えない表情にぎゅーっと胸を締め付けられるようでした。
「一日の終わりに」。マルシアファンテの声にちょっと艶がない感じ。お疲れなんだろうか。でもそれをカバーするようにいつもよりも丁寧に、さらに役になりきって演技してるように見えました。小鈴工場長は今日もエロ~って感じ。手紙を銜えるパターンが復活。お触りした挙げ句、ファンテに渡そうとした手紙をぐしゃっと握り潰してました。酷!「夢破れて」はやっぱりちょっと声が辛そうに感じた。でも歌っている表情と、「♪夢は~帰らない~」の前にすとんと力が抜けたようにへたりこむ仕草に感動。これ、みんなやってるけどマルシアファンテが一番自然に見える気がする。
赤線地帯。「♪女の匂いだぜ~」と歌う岸水兵。いい声です聞き惚れます。清野水兵も結構背があるので、SINGO水兵はすっかりと体が隠れてしまって一生懸命前に出ようとしてるところが可愛い可愛い。「♪オイラもやりてぇよっ!」って歌い方も可愛いんだよな~。最近ジョリ好きな私。どっちのジョリもかわゆいったらありゃしない(笑)
娼婦になったファンティーヌがバマタボアと揉め、ジャベールがやってくる。本来「♪病気の小さな子があるのです 牢に入れられたらあの子は死ぬ~」という歌詞でジャベールに懇願するシーン。マルシアさんが「♪小さな……あるので……」と言ったきり歌詞が出なくなってしまった。一瞬ひやっとしたんですが、マルシアファンテはそこで泣き崩れ、ジャベールの足に縋り付いたまま嗚咽を漏らしていました。これが逆に感動してしまったり…。初見の人も前後のシーンとの兼ね合いでファンテが何言いたいかはわかるだろうからまあ大丈夫でしょう。しかしあの涙には泣けた…。
馬車が暴走してきた後、「市長様」を見て誰かを思い出すジャベール。今日の今さんはこのシーンも凄かった。基本的に無表情なジャベールが表情の変化を見せる貴重なシーンなんですが、小さな表情の違いで色々なことを表現してた気がします。対応するバルジャンの背中の演技も素晴らしい。
そして「Who am I」。いやー、なんかもう…なんというか。岡さんじゃないですが涙目で「♪誰だ~その男を奴隷に 陥れてしまうのは~」と歌う今井バルジャンがいとおしい感じでした(笑) 悩んで悩んで、原作では一晩で髪が真っ白になってしまう程に悩んだバルジャンが得た結論。「♪代わりに得たのだ~ 生きて行く力を~」と歌うバルジャンの表情の迷いのなさに見ている側も晴れ晴れとした気持ちになります。
そして!今日の対決が凄かった~。「♪逮捕する前にジャベール」の所は声が濡れていて、必死でジャベールに懇願するバルジャンの気持ちがひしひしと伝わってくる感じ。それに対して耳を貸さないジャベールに徐々に怒りが沸き上がるバルジャン。「♪考えろジャベール!俺の力を お前なんぞに負けはしない~」の辺りはもう歌というより吼えてましたね。獣のような咆哮というか。もの凄い迫力。バルジャンが振り下ろした椅子が勢い余って今さんの前まで転がってしまって、今さんが蹴って椅子をどかしてました。終わった瞬間思わず溜息。
宿屋は上手側のテーブルの「んだおりゃー!」とやりあってるのが可愛かったり、小鈴旅人が相変わらず愉快なことしてたり、佐藤テナが絶好調だったり。上手側テーブルでたまにある「全員泣き上戸」が面白くて好きなんだけど、最近当たらないなぁ。伊藤グランと鈴木ブリジョン辺りが揃ってた日な気がする。
「裏切りのワルツ」でバルジャンが椅子ひっくり返すシーン。見ててだんだん怒りMAXになってくのがわかるくらい今日はイライラなさってた今井バルジャンですが、ひっくり返しただけでは物足りなかったのかさらに蹴りまで入れてました(笑)
最後はリトコゼちゃんを回しすぎ。いつもより多く回してらした気がします。ふらつく足を踏ん張ってバランス取って十年後パリへ…。
久々に見た東山アンジョと岡田マリ。4月組に慣れてしまったせいか、微妙に声量が寂しく感じる。でも玲奈エポと岡田マリの相性は抜群だね。とてもかわいい二人。ほのぼのした空気がこの後の悲劇を余計切なく感じさせる。
ABCカフェは岸・小鈴・東山揃い踏みで、どこ見てもアンジョルラスがいて幸せ(笑)「民衆の歌」で荷車押してる岸さんの顔が完全にアンジョルラスになってて面白かった。3人並ぶとほんと迫力。
プリュメ街。岡田マリがエポちゃんを抱き上げなかったのはやはり年齢的に早めに柵を登らないと歌い出しに着地が間に合わないからなのだろうか。(大失礼) 恋に浮かれてほわほわしてるマリウスと、寂しげなエポニーヌと、初々しいコゼットという対比が良く出てた3人だと思いました。
襲撃中に岸ブリジョンがテナルディエの「上着で顔を隠す」ポーズを真似してて笑った。しかも最後は慌てたせいか門側向いてる。顔丸出しだよブリジョン。頭悪そうでいいなぁ(笑)「ぎゃー!」って悲鳴上がった時も「びょーん」と両手上げてジャンプしてるし。間の取り方が抜群。面白かった。
「One day more」は今井さんと今さんの祈りのタイミングが久々に合った!嬉しい~。あれすごく好きなんです。鏡合わせの二人ってイメージが良く出てていいなと。今日も玲奈エポの声が炸裂。今井バルも声でかいし、知念コゼの声通るしでかなり雑多な感じの「One day more」。でもいかにも「民衆が歌ってる」感じで私は好きだった。
1幕終了後はとにかく溜息。涙もほろほろ。いやー、凄い。舞台上の熱気がすごいです。2幕はどうなるんだろう…。と内容知ってるのにドキドキしてしまいました。
二幕。
東山アンジョは一幕の衣裳よりも二幕の赤ベストの方がいい。ジャケットがないせいで体の動きがはっきり見えるからだろうか。
エポニーヌが持ってきた手紙を盗み読むバルジャン。一文一文を読むたびに動揺してるお父さんが可愛い…(笑)最後の「君の恋人 まり~う~す♪」はトドメなんだろうなぁ。手紙握り潰しそうな勢いで退場するバルジャンを見ると、普通だったら意味なく反対されまくってたんだろうなぁとマリウスに同情してしまう(笑)
バリケードを登ってくる今ジャベール。降りるときと同様めっちゃ元気。若いぞジャベール!ガブローシュに「ご機嫌いかがです警部殿」と言われても「馬鹿なことを」といった感じで肩をすくませて相手にしない今ジャベールの反応がとても好きです。ちなみにガブちゃんにお腹を「ぼすっ」とやられたときの岸店主も好きです。
「恵みの雨」は泣けたなー。岡田マリウスの表情を見てると本当にこのときになって「エポニーヌは自分を好きだったんだろうか」って気づいた感じで、それが「♪愛で治せるならば~」という歌詞に上手くリンクしてる。涙涙のマリウスと、うっすら微笑むエポニーヌの姿はあまりに悲しかった。
それでも岡田マリはバルジャンがやってきた時にちゃんと銃構えるんだなー。直前までのボロボロっぷりは3人のマリウスで一番だと思うけど。
今日は特に「Drink with me」が泣けた日だった。伊藤グランの「♪死も恐れぬか 世界は忘れないか 死など無駄じゃないのか 偽りじゃないか」って歌声が妙に迫ってきた気がする。アンジョルラスが随分と長いことグランテールを見つめていて、見返すグランテールの目がまた真剣でね。その後の「♪死んでもいいさ コゼットは旅に出る」で怒り出すのもいい。どこか達観したような阿部グランも好きだけど、青臭くて熱い伊藤グランの方がちょっとだけ、より好きかもしれない。
その流れからの「Bring him home」。学生たちの歌声とバルジャンの祈りがきれいに一つに繋がった印象で、前のシーンからの影響かイントロが来ただけでちょっと涙腺が…。歌的には4/22や5/2の方がきれいだったかもしれない。でも歌に感情が乗ってるという意味では今期一番だったと思う。バルジャンの祈りが客席全体を包むようで感動したなぁ。東山アンジョはこの曲ではあまり動かなかった。なので、伊藤グランとガブローシュとピエールの絡みが余計に目に入ってきて相乗効果で切ない。
「第二の攻撃」で飛び出そうとする岡田マリウス。「ここにいても同じだ!」と東山アンジョにがばーっと抱きついていた。何故!?「じゃあな!」って意味なんだろうか。噂によると石井バルジャンはさらにその上からマリウスに抱きつくらしい。ちょっと見てみたい。
ガブローシュの局田さんも今日は気合い入ってた気がします。飛び出していった後の緊張感がすごい。届くことが多かったバッグも今日は届かず、学生たちが本気で悔しがっている。そしてカッと目を見開いたまま倒れるガブローシュ。そこら中から鼻をすする音が聞こえてきました。盆が回りながら見つめ合うアンジョとグランに当たるスポット。うん、やっぱりここはこの方が絵的にきれいだなぁ。
「♪死のう僕らは敵など恐れはしない!」と叫ぶアンジョルラス。ここでの東山アンジョ、思ったよりも熱かった。でも全体的に後1~2秒延ばしてくれたほうが気持ちいいのにな…という部分が延びなくてちょっと欲求不満かも。まあ、この辺は好みの問題なんですが。
マリウスが撃たれ、怒りの形相になるアンジョルラス。でも止めようとするグランテールを見て微笑み、伸ばしたグランの手をぎゅっと掴むと下ろし、バリケードを駆け上がる。旗の振り方、砦からの落ち方、その身のこなしが綺麗で流石ダンサーだと思いました。そんなアンジョルラスに認めてると今日も伊藤グランが爆走。相変わらず早いです…。
下水道。今日の佐藤テナはかなり声が出てたと思います。凄みのあるソロで聞き応え見応えがあった。座って歌う演出は確定事項になったみたいです。
出口でスポットが交差してバルジャンとジャベールが対面する。今井バルジャン、「譲れ!ジャベール!救わねばならん!」と叫ぶ声が本当に「叫び」です。そんなにがなったら喉が…と心配になるくらい必死の声。そこからの今ジャベールの自殺がまた素晴らしかった。いや、自殺に「素晴らしい」って変なんですけどね。
爆発した感情と、それが収まった後に残る虚無感ていうんでしょうか。色々な思いを経て最後は「闇」に消えるジャベールの業というか、悲しさが見えました。
今日いまいちだったのがカルーセル。個人的な好みなんですが、このシーンは女たちが気丈に何事もなかったかのように振る舞って「みせる」のが好きで、色々な気持ちを押し殺しながらそれでも日々を生きて行かなきゃいけない厳しさというか、現実が見えるのがいいんですが、この日は女性アンサンブルさんが気合いと感情入りすぎてちょっとヒステリックになっていて、いまいちその辺が伝わってきませんでした。でもこれはあくまで個人的な見解と好みなので。
岡田マリウスの「Cafe song」。悲しみは伝わってきたけど、3月に聞いたときの方がもっと声量があったように思うのは記憶違いだろうか。後ろで肩を組むアンジョルラスとグランテール。どのコンビで見てもあの姿に涙。バルジャンがマリウスにコゼットを託して去るシーン。「会えば別れが辛い このまま行こう」と絶句する今井バルジャンにまた涙。
結婚式はですね、東山給仕が踊りすぎてちょっと目障りでした。あれだけ動かれると嫌でも目に入ってくるんですよね…。いや、踊りたいのかもしれないけどもうちょっとテナルディエ夫妻を立ててやってください(笑)
岸&小鈴さんがタキシードで隣同士に並んでる図は眼福です。なんて正装が似合うんだ!特に岸さんはさっきまで頭悪そうにカニ歩きしてた人には見えません。役者って凄い…。
エピローグはもう、「まだ泣くか!」ってくらいの涙涙です。コゼットを見る今井バルジャンの目の優しさといったらもう。(相変わらずマリウスは最初完全無視ですが)「私は父じゃない」と告白し、それでも胸にコゼットが飛び込んできた瞬間の表情が本当に嬉しそうで、きっとあの瞬間バルジャンは本当に「許された」と思ったんだろうなぁ。「罪深き我が身あなたのもとへ」と立ち上がった時の慈悲に溢れた気高い顔も良かったし、魂が抜けた後のバルジャンを見つめる知念コゼの演技も良かった。彼女はエピローグの最後まで笑わないこともあるんだけど、それはそれでありだと思う。そんな彼女をぎゅっと抱きしめる岡田マリウスの演技と良く合っていて、実に感動的だった。
暗転と同時にいつも通りハンカチを取り出す今井さん。通常公演楽とわかっている観客も多いので、拍手はいつも以上に熱い。今さんとがっちり握手した今井さんには一際大きな拍手が贈られていた。ふと後ろから大きな拍手が聞こえてきてちらっと振り返ると、鹿賀さんが思いっきり拍手してらして、なんだか私まで嬉しくなってしまった。
何度目かのカテコでセンターに押し出され、キャストにヒューヒュー言われる今井さん。何をするのかと思ったらおもむろにブレイクダンス…いや、あれはいわゆる「ロボットダンス」…。そしてムーンウォーク。最後はバレエの…えー、5番でジャンプして足入れ替えて着地するやつ(調べてみたら「シャンジュマン」でいいのかな…。バレエ用語難しくてワカリマセン)をやってました。ロボットダンスで中居くんを、ムーンウォークで吾郎ちゃんを思い出したのは言うまでもありません…。バカ受けの場内に気をよくしたのか、はけ際にもう一回そのバレエのなんたらをやって退場。
客電が付いてからのカテコでは、最後に一人残った今井さんが思いっきり溜めて投げキスして終了。
いやー、思わずがっつり長文感想書いてしまうくらい良かった。ほんっとに見て良かった。終了後はしばらく魂抜けてましたよ。
なんとなく「これで終わった」感がなくもないのですが、次回は石岡「朋友」対決!これまた楽しみです。しかし、レミゼも後2週間ちょっとで終わっちゃうんだな…。終わったら本格的に気抜けしてしまいそうです。
バルジャン:今井清隆
ジャベール:今拓哉
エポニーヌ:笹本玲奈
ファンテーヌ:マルシア
コゼット:知念里奈
マリウス:岡田浩暉
テナルディエ:佐藤正宏
テナルディエの妻:森久美子
アンジョルラス:東山義久
今井バルジャンの通常公演ラストです。
1階A席W列サブセンだったのですが、後ろのX列が結構ギリギリまで丸々空いていて、なんだか切ない気持ちで見ていたら背の高い素敵なおじさまがチケットを持ってうろうろして、私の斜め後ろにちょこんと座ったんですよ。で「どっかで見たことあるような…」と思っていたら!なんと鹿賀さんでした!びっくり~。SPで組む今井さん、知念ちゃん、ジキハイで一緒だったマルシアさんが出てますものね。なんだか私までドキドキしてしまいました。(結局X列は開演ギリギリになってちゃんと埋まりました)
ちなみに今日は月組生も多数観劇に来ていたようです。ジェンヌさんらしき人が多いなぁと思っていたら、トイレでやはり見た顔を発見。「あのラスカル顔は…!」はい、大空祐飛さんがいらしてました。ルドルフお疲れ様です。同じ人間とは思えないスタイルの良さと足の長さだった…。
今日はブリジョンとコンブフェールが岸&小鈴なので最初から注目。「♪地獄だ~陽が焼け付く」…ああ、いい声だわ~。「♪イエ~ス様~俺は無実~」…うんいい感じの歌声~。などと思ってる間にジャベール登場。
今日の今ジャベ、初っぱなからすごい気合い。バルジャンを睨む眼光に刺されそうな感じです。それに負けまいと睨み返す今井バルジャンの視線も鋭い鋭い。
「♪さあ入りなさい~」と歌い出した司教様の声を聞いて「あれ?今日高野さんだったんだ~」とびっくり。記憶違いですっかり今日の司教様は宮越さんだと思ってました。高野さんてことは…とちょっと期待が膨らむ私。
食器を盗んで逃げて捕まったバルジャンの心に司教様の歌声が染みてくのが見えるようだったなぁ。「♪さて我が兄弟」と呼びかけられた瞬間にバルジャンの体がびくっと震えたのがわかった。高野司教様は相手によって演技を変えてるのですが、今井バルジャンには大きく十字を切った後にその手を力強く握っていました。そして期待通り今井バルジャンがその手に縋るようにしてキスをする。これ、確か22日マチネでもやってたんですがえらく私のツボに入ってしまい、この辺でもうちょっと目がうるうる来ちゃいました。
そんなこんなで初っぱなからどのキャストも、アンサンブルに至るまでみんな何だか今日は「濃い」のです。その濃さのまま「独白」突入。司教様とのやりとりで既に目が潤んでらした今井バルジャン。「♪パン一つの罪で~」の後に崩れ落ち、その後は完全に涙声。「♪愛など与えて 兄弟と俺を呼んだ」での何とも言えない表情にぎゅーっと胸を締め付けられるようでした。
「一日の終わりに」。マルシアファンテの声にちょっと艶がない感じ。お疲れなんだろうか。でもそれをカバーするようにいつもよりも丁寧に、さらに役になりきって演技してるように見えました。小鈴工場長は今日もエロ~って感じ。手紙を銜えるパターンが復活。お触りした挙げ句、ファンテに渡そうとした手紙をぐしゃっと握り潰してました。酷!「夢破れて」はやっぱりちょっと声が辛そうに感じた。でも歌っている表情と、「♪夢は~帰らない~」の前にすとんと力が抜けたようにへたりこむ仕草に感動。これ、みんなやってるけどマルシアファンテが一番自然に見える気がする。
赤線地帯。「♪女の匂いだぜ~」と歌う岸水兵。いい声です聞き惚れます。清野水兵も結構背があるので、SINGO水兵はすっかりと体が隠れてしまって一生懸命前に出ようとしてるところが可愛い可愛い。「♪オイラもやりてぇよっ!」って歌い方も可愛いんだよな~。最近ジョリ好きな私。どっちのジョリもかわゆいったらありゃしない(笑)
娼婦になったファンティーヌがバマタボアと揉め、ジャベールがやってくる。本来「♪病気の小さな子があるのです 牢に入れられたらあの子は死ぬ~」という歌詞でジャベールに懇願するシーン。マルシアさんが「♪小さな……あるので……」と言ったきり歌詞が出なくなってしまった。一瞬ひやっとしたんですが、マルシアファンテはそこで泣き崩れ、ジャベールの足に縋り付いたまま嗚咽を漏らしていました。これが逆に感動してしまったり…。初見の人も前後のシーンとの兼ね合いでファンテが何言いたいかはわかるだろうからまあ大丈夫でしょう。しかしあの涙には泣けた…。
馬車が暴走してきた後、「市長様」を見て誰かを思い出すジャベール。今日の今さんはこのシーンも凄かった。基本的に無表情なジャベールが表情の変化を見せる貴重なシーンなんですが、小さな表情の違いで色々なことを表現してた気がします。対応するバルジャンの背中の演技も素晴らしい。
そして「Who am I」。いやー、なんかもう…なんというか。岡さんじゃないですが涙目で「♪誰だ~その男を奴隷に 陥れてしまうのは~」と歌う今井バルジャンがいとおしい感じでした(笑) 悩んで悩んで、原作では一晩で髪が真っ白になってしまう程に悩んだバルジャンが得た結論。「♪代わりに得たのだ~ 生きて行く力を~」と歌うバルジャンの表情の迷いのなさに見ている側も晴れ晴れとした気持ちになります。
そして!今日の対決が凄かった~。「♪逮捕する前にジャベール」の所は声が濡れていて、必死でジャベールに懇願するバルジャンの気持ちがひしひしと伝わってくる感じ。それに対して耳を貸さないジャベールに徐々に怒りが沸き上がるバルジャン。「♪考えろジャベール!俺の力を お前なんぞに負けはしない~」の辺りはもう歌というより吼えてましたね。獣のような咆哮というか。もの凄い迫力。バルジャンが振り下ろした椅子が勢い余って今さんの前まで転がってしまって、今さんが蹴って椅子をどかしてました。終わった瞬間思わず溜息。
宿屋は上手側のテーブルの「んだおりゃー!」とやりあってるのが可愛かったり、小鈴旅人が相変わらず愉快なことしてたり、佐藤テナが絶好調だったり。上手側テーブルでたまにある「全員泣き上戸」が面白くて好きなんだけど、最近当たらないなぁ。伊藤グランと鈴木ブリジョン辺りが揃ってた日な気がする。
「裏切りのワルツ」でバルジャンが椅子ひっくり返すシーン。見ててだんだん怒りMAXになってくのがわかるくらい今日はイライラなさってた今井バルジャンですが、ひっくり返しただけでは物足りなかったのかさらに蹴りまで入れてました(笑)
最後はリトコゼちゃんを回しすぎ。いつもより多く回してらした気がします。ふらつく足を踏ん張ってバランス取って十年後パリへ…。
久々に見た東山アンジョと岡田マリ。4月組に慣れてしまったせいか、微妙に声量が寂しく感じる。でも玲奈エポと岡田マリの相性は抜群だね。とてもかわいい二人。ほのぼのした空気がこの後の悲劇を余計切なく感じさせる。
ABCカフェは岸・小鈴・東山揃い踏みで、どこ見てもアンジョルラスがいて幸せ(笑)「民衆の歌」で荷車押してる岸さんの顔が完全にアンジョルラスになってて面白かった。3人並ぶとほんと迫力。
プリュメ街。岡田マリがエポちゃんを抱き上げなかったのはやはり年齢的に早めに柵を登らないと歌い出しに着地が間に合わないからなのだろうか。(大失礼) 恋に浮かれてほわほわしてるマリウスと、寂しげなエポニーヌと、初々しいコゼットという対比が良く出てた3人だと思いました。
襲撃中に岸ブリジョンがテナルディエの「上着で顔を隠す」ポーズを真似してて笑った。しかも最後は慌てたせいか門側向いてる。顔丸出しだよブリジョン。頭悪そうでいいなぁ(笑)「ぎゃー!」って悲鳴上がった時も「びょーん」と両手上げてジャンプしてるし。間の取り方が抜群。面白かった。
「One day more」は今井さんと今さんの祈りのタイミングが久々に合った!嬉しい~。あれすごく好きなんです。鏡合わせの二人ってイメージが良く出てていいなと。今日も玲奈エポの声が炸裂。今井バルも声でかいし、知念コゼの声通るしでかなり雑多な感じの「One day more」。でもいかにも「民衆が歌ってる」感じで私は好きだった。
1幕終了後はとにかく溜息。涙もほろほろ。いやー、凄い。舞台上の熱気がすごいです。2幕はどうなるんだろう…。と内容知ってるのにドキドキしてしまいました。
二幕。
東山アンジョは一幕の衣裳よりも二幕の赤ベストの方がいい。ジャケットがないせいで体の動きがはっきり見えるからだろうか。
エポニーヌが持ってきた手紙を盗み読むバルジャン。一文一文を読むたびに動揺してるお父さんが可愛い…(笑)最後の「君の恋人 まり~う~す♪」はトドメなんだろうなぁ。手紙握り潰しそうな勢いで退場するバルジャンを見ると、普通だったら意味なく反対されまくってたんだろうなぁとマリウスに同情してしまう(笑)
バリケードを登ってくる今ジャベール。降りるときと同様めっちゃ元気。若いぞジャベール!ガブローシュに「ご機嫌いかがです警部殿」と言われても「馬鹿なことを」といった感じで肩をすくませて相手にしない今ジャベールの反応がとても好きです。ちなみにガブちゃんにお腹を「ぼすっ」とやられたときの岸店主も好きです。
「恵みの雨」は泣けたなー。岡田マリウスの表情を見てると本当にこのときになって「エポニーヌは自分を好きだったんだろうか」って気づいた感じで、それが「♪愛で治せるならば~」という歌詞に上手くリンクしてる。涙涙のマリウスと、うっすら微笑むエポニーヌの姿はあまりに悲しかった。
それでも岡田マリはバルジャンがやってきた時にちゃんと銃構えるんだなー。直前までのボロボロっぷりは3人のマリウスで一番だと思うけど。
今日は特に「Drink with me」が泣けた日だった。伊藤グランの「♪死も恐れぬか 世界は忘れないか 死など無駄じゃないのか 偽りじゃないか」って歌声が妙に迫ってきた気がする。アンジョルラスが随分と長いことグランテールを見つめていて、見返すグランテールの目がまた真剣でね。その後の「♪死んでもいいさ コゼットは旅に出る」で怒り出すのもいい。どこか達観したような阿部グランも好きだけど、青臭くて熱い伊藤グランの方がちょっとだけ、より好きかもしれない。
その流れからの「Bring him home」。学生たちの歌声とバルジャンの祈りがきれいに一つに繋がった印象で、前のシーンからの影響かイントロが来ただけでちょっと涙腺が…。歌的には4/22や5/2の方がきれいだったかもしれない。でも歌に感情が乗ってるという意味では今期一番だったと思う。バルジャンの祈りが客席全体を包むようで感動したなぁ。東山アンジョはこの曲ではあまり動かなかった。なので、伊藤グランとガブローシュとピエールの絡みが余計に目に入ってきて相乗効果で切ない。
「第二の攻撃」で飛び出そうとする岡田マリウス。「ここにいても同じだ!」と東山アンジョにがばーっと抱きついていた。何故!?「じゃあな!」って意味なんだろうか。噂によると石井バルジャンはさらにその上からマリウスに抱きつくらしい。ちょっと見てみたい。
ガブローシュの局田さんも今日は気合い入ってた気がします。飛び出していった後の緊張感がすごい。届くことが多かったバッグも今日は届かず、学生たちが本気で悔しがっている。そしてカッと目を見開いたまま倒れるガブローシュ。そこら中から鼻をすする音が聞こえてきました。盆が回りながら見つめ合うアンジョとグランに当たるスポット。うん、やっぱりここはこの方が絵的にきれいだなぁ。
「♪死のう僕らは敵など恐れはしない!」と叫ぶアンジョルラス。ここでの東山アンジョ、思ったよりも熱かった。でも全体的に後1~2秒延ばしてくれたほうが気持ちいいのにな…という部分が延びなくてちょっと欲求不満かも。まあ、この辺は好みの問題なんですが。
マリウスが撃たれ、怒りの形相になるアンジョルラス。でも止めようとするグランテールを見て微笑み、伸ばしたグランの手をぎゅっと掴むと下ろし、バリケードを駆け上がる。旗の振り方、砦からの落ち方、その身のこなしが綺麗で流石ダンサーだと思いました。そんなアンジョルラスに認めてると今日も伊藤グランが爆走。相変わらず早いです…。
下水道。今日の佐藤テナはかなり声が出てたと思います。凄みのあるソロで聞き応え見応えがあった。座って歌う演出は確定事項になったみたいです。
出口でスポットが交差してバルジャンとジャベールが対面する。今井バルジャン、「譲れ!ジャベール!救わねばならん!」と叫ぶ声が本当に「叫び」です。そんなにがなったら喉が…と心配になるくらい必死の声。そこからの今ジャベールの自殺がまた素晴らしかった。いや、自殺に「素晴らしい」って変なんですけどね。
爆発した感情と、それが収まった後に残る虚無感ていうんでしょうか。色々な思いを経て最後は「闇」に消えるジャベールの業というか、悲しさが見えました。
今日いまいちだったのがカルーセル。個人的な好みなんですが、このシーンは女たちが気丈に何事もなかったかのように振る舞って「みせる」のが好きで、色々な気持ちを押し殺しながらそれでも日々を生きて行かなきゃいけない厳しさというか、現実が見えるのがいいんですが、この日は女性アンサンブルさんが気合いと感情入りすぎてちょっとヒステリックになっていて、いまいちその辺が伝わってきませんでした。でもこれはあくまで個人的な見解と好みなので。
岡田マリウスの「Cafe song」。悲しみは伝わってきたけど、3月に聞いたときの方がもっと声量があったように思うのは記憶違いだろうか。後ろで肩を組むアンジョルラスとグランテール。どのコンビで見てもあの姿に涙。バルジャンがマリウスにコゼットを託して去るシーン。「会えば別れが辛い このまま行こう」と絶句する今井バルジャンにまた涙。
結婚式はですね、東山給仕が踊りすぎてちょっと目障りでした。あれだけ動かれると嫌でも目に入ってくるんですよね…。いや、踊りたいのかもしれないけどもうちょっとテナルディエ夫妻を立ててやってください(笑)
岸&小鈴さんがタキシードで隣同士に並んでる図は眼福です。なんて正装が似合うんだ!特に岸さんはさっきまで頭悪そうにカニ歩きしてた人には見えません。役者って凄い…。
エピローグはもう、「まだ泣くか!」ってくらいの涙涙です。コゼットを見る今井バルジャンの目の優しさといったらもう。(相変わらずマリウスは最初完全無視ですが)「私は父じゃない」と告白し、それでも胸にコゼットが飛び込んできた瞬間の表情が本当に嬉しそうで、きっとあの瞬間バルジャンは本当に「許された」と思ったんだろうなぁ。「罪深き我が身あなたのもとへ」と立ち上がった時の慈悲に溢れた気高い顔も良かったし、魂が抜けた後のバルジャンを見つめる知念コゼの演技も良かった。彼女はエピローグの最後まで笑わないこともあるんだけど、それはそれでありだと思う。そんな彼女をぎゅっと抱きしめる岡田マリウスの演技と良く合っていて、実に感動的だった。
暗転と同時にいつも通りハンカチを取り出す今井さん。通常公演楽とわかっている観客も多いので、拍手はいつも以上に熱い。今さんとがっちり握手した今井さんには一際大きな拍手が贈られていた。ふと後ろから大きな拍手が聞こえてきてちらっと振り返ると、鹿賀さんが思いっきり拍手してらして、なんだか私まで嬉しくなってしまった。
何度目かのカテコでセンターに押し出され、キャストにヒューヒュー言われる今井さん。何をするのかと思ったらおもむろにブレイクダンス…いや、あれはいわゆる「ロボットダンス」…。そしてムーンウォーク。最後はバレエの…えー、5番でジャンプして足入れ替えて着地するやつ(調べてみたら「シャンジュマン」でいいのかな…。バレエ用語難しくてワカリマセン)をやってました。ロボットダンスで中居くんを、ムーンウォークで吾郎ちゃんを思い出したのは言うまでもありません…。バカ受けの場内に気をよくしたのか、はけ際にもう一回そのバレエのなんたらをやって退場。
客電が付いてからのカテコでは、最後に一人残った今井さんが思いっきり溜めて投げキスして終了。
いやー、思わずがっつり長文感想書いてしまうくらい良かった。ほんっとに見て良かった。終了後はしばらく魂抜けてましたよ。
なんとなく「これで終わった」感がなくもないのですが、次回は石岡「朋友」対決!これまた楽しみです。しかし、レミゼも後2週間ちょっとで終わっちゃうんだな…。終わったら本格的に気抜けしてしまいそうです。
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