壽 初春大歌舞伎(昼夜) ― 2006年01月07日 11:00
@松竹座
とりあえず正月だし、遠征だしということで、気合いを入れて昼夜とも一等席にしてみました。1日で切符代31500円。吐血です。
気合いを入れた甲斐あって、昼の部は2列目上手、夜の部は9列目花道寄りでした。ありがたやありがたや。
◆昼の部
・源平布引滝
若手奮闘公演!て感じでした。とりあえず小万の孝太郎さんに惚れた…。最後の立ち回りで小刀を構えて敵を「きっ」と睨むとことか格好良くてですね。いいなぁと。
愛之助さんはとにかく迫力あった。時々ちょっとした表情が仁左衛門さんにびっくりするくらい似て見えたのは化粧のせいだろうか。最後の階段落ちの時には前の列のおばさまが思わず「ひゃっ!」と顔を背けてらっしゃいました。凄かったー。
後は春猿さんの相変わらずの可憐さと、笑三郎さんの相変わらずの芸達者ぶりに感心。段治郎さんは…病み上がりのせいかいまいち覇気がなかったような。でも素敵でしたけどね。
いやー、楽しかったです。
・十六夜清心
玉三郎さんの美しさの秘訣は「美人オーラ」にあるんだね、ということで終演後にW嬢と納得。前半の清心の為に尼にまでなってしまう乙女な十六夜と、後半のすっかり悪になってしまった十六夜と、化粧はそんなに変えてないのに髪型と姿勢・しぐさで別人なんだもの。着脱自在の美人オーラなんだよきっと!ということで納得。間近で見てもきれいだったよ玉さん…。
仁左衛門さんはいつもですが、実は悪のが好き(笑)なので今回もヘタレた清心よりも悪な清吉のが好きです。
川辺で腹に刀を突き立てようとして「いててっ」ってのは絶対やると思ってましたが、予想はしててもおかしい。しかし、「雲が晴れて月が照らすと、突然悪に目覚めます」って、すごいよなぁ。ジキルとハイドみたいだ。人間の心の中なんて常に両天秤なんだから、そういう瞬間もあるのかもしれないな…と思いつつ見てました。
ここでも笑三郎さんがしっかりと脇固め。弥十郎さんの白蓮も豪快で良かったです。しかし、箱根の山(箱根山中地獄谷の場)で何があったのか、ぜひこの場を見てみたいです。おさよさんがどうやって悪に落ちたかちゃんと見たいわー。それから今回やらなかった最後もね。
◆ 夜の部
・神霊矢口渡
実は夜の部で一番泣けたのはこれだったりします。孝太郎さんのお舟がバカでいじらしくて可愛いんですよ。一目惚れした相手を家に泊めたらそれが父が追ってる相手で、彼らの身代わりになって実の父に刺され…って、ほんっとにバカだよアンタ!という内容を涙させてくれたのはひとえに孝太郎さんの愛らしさだったと思います。
最後、ずたずたになりながら櫓に登って鐘を打つシーンは本当に泣けました。
ここでも春猿さんが美しかったです。薪車さんの義峯とお揃いの着物が素敵でした。
・假名手本忠臣蔵
さて問題です。一番悪いのは誰でしょう?
1.誰が聞いてるかわからない場所で、大金持ってることを独り言しちゃった勘平の舅与市兵衛
2.その舅を殺して金を奪った盗賊定九郎
3.猪と間違えて定九郎を誤射した挙げ句に金を持ち逃げした勘平
4.状況証拠だけで勘平が与市兵衛を殺したと責め立てた勘平の姑おかやと元同僚弥五郎と数右衛門
見終わった後に「誰か一人でもいいから、もうちょっと確認しろよ…」とやりきれない気持ちになりました。いや、悲劇だからこそ戯曲として成立してるのはわかるんですけどね。
散々責めて相手切腹に追い込んだ挙げ句に濡れ衣だっつーことがわかって「早まったな勘平!」って…「あんたらが悪いんだろ!」と心の中で思いっきり突っ込んでしまいました。
花道で勘平の着物をそっと直すおかるのしぐさにドキドキ。なんてことない動きなんですが、色っぽくてとてもドキドキ。長くコンビ組んでるだけあって、空気が近いというか、そういう感じがしました。
どーでもいいですが真横を猪(ぬいぐるみ)が駆け抜けた時には吹き出すのを堪えるのに大変でした…。
・春調娘七種
お正月らしくていいねぇ、と。春猿さんが華やかでキラキラしてました。猿弥さんが動きのキレがいい方なので見ていて気持ちいい。段治郎さんはまぁ、うん、立ち姿が相変わらず素敵なのでいいです。
忠臣蔵が悲劇だったので、こういう明るい演目で終わるのは気持ちが良かった。
というわけで、朝11:00~夜8:40まで松竹座にいて、流石に疲れました。
しかし一等席ってすごい。台詞も義太夫さんもはっきり全部聞き取れるし、芝居の合間に話してる小さな会話(役としての)も全部聞こえるし。やっぱり本当に見たい演目には金をかけなきゃいけないなと反省。
夜はお好み焼き屋さんでもやし鍋。幸せでございました。
とりあえず正月だし、遠征だしということで、気合いを入れて昼夜とも一等席にしてみました。1日で切符代31500円。吐血です。
気合いを入れた甲斐あって、昼の部は2列目上手、夜の部は9列目花道寄りでした。ありがたやありがたや。
◆昼の部
・源平布引滝
若手奮闘公演!て感じでした。とりあえず小万の孝太郎さんに惚れた…。最後の立ち回りで小刀を構えて敵を「きっ」と睨むとことか格好良くてですね。いいなぁと。
愛之助さんはとにかく迫力あった。時々ちょっとした表情が仁左衛門さんにびっくりするくらい似て見えたのは化粧のせいだろうか。最後の階段落ちの時には前の列のおばさまが思わず「ひゃっ!」と顔を背けてらっしゃいました。凄かったー。
後は春猿さんの相変わらずの可憐さと、笑三郎さんの相変わらずの芸達者ぶりに感心。段治郎さんは…病み上がりのせいかいまいち覇気がなかったような。でも素敵でしたけどね。
いやー、楽しかったです。
・十六夜清心
玉三郎さんの美しさの秘訣は「美人オーラ」にあるんだね、ということで終演後にW嬢と納得。前半の清心の為に尼にまでなってしまう乙女な十六夜と、後半のすっかり悪になってしまった十六夜と、化粧はそんなに変えてないのに髪型と姿勢・しぐさで別人なんだもの。着脱自在の美人オーラなんだよきっと!ということで納得。間近で見てもきれいだったよ玉さん…。
仁左衛門さんはいつもですが、実は悪のが好き(笑)なので今回もヘタレた清心よりも悪な清吉のが好きです。
川辺で腹に刀を突き立てようとして「いててっ」ってのは絶対やると思ってましたが、予想はしててもおかしい。しかし、「雲が晴れて月が照らすと、突然悪に目覚めます」って、すごいよなぁ。ジキルとハイドみたいだ。人間の心の中なんて常に両天秤なんだから、そういう瞬間もあるのかもしれないな…と思いつつ見てました。
ここでも笑三郎さんがしっかりと脇固め。弥十郎さんの白蓮も豪快で良かったです。しかし、箱根の山(箱根山中地獄谷の場)で何があったのか、ぜひこの場を見てみたいです。おさよさんがどうやって悪に落ちたかちゃんと見たいわー。それから今回やらなかった最後もね。
◆ 夜の部
・神霊矢口渡
実は夜の部で一番泣けたのはこれだったりします。孝太郎さんのお舟がバカでいじらしくて可愛いんですよ。一目惚れした相手を家に泊めたらそれが父が追ってる相手で、彼らの身代わりになって実の父に刺され…って、ほんっとにバカだよアンタ!という内容を涙させてくれたのはひとえに孝太郎さんの愛らしさだったと思います。
最後、ずたずたになりながら櫓に登って鐘を打つシーンは本当に泣けました。
ここでも春猿さんが美しかったです。薪車さんの義峯とお揃いの着物が素敵でした。
・假名手本忠臣蔵
さて問題です。一番悪いのは誰でしょう?
1.誰が聞いてるかわからない場所で、大金持ってることを独り言しちゃった勘平の舅与市兵衛
2.その舅を殺して金を奪った盗賊定九郎
3.猪と間違えて定九郎を誤射した挙げ句に金を持ち逃げした勘平
4.状況証拠だけで勘平が与市兵衛を殺したと責め立てた勘平の姑おかやと元同僚弥五郎と数右衛門
見終わった後に「誰か一人でもいいから、もうちょっと確認しろよ…」とやりきれない気持ちになりました。いや、悲劇だからこそ戯曲として成立してるのはわかるんですけどね。
散々責めて相手切腹に追い込んだ挙げ句に濡れ衣だっつーことがわかって「早まったな勘平!」って…「あんたらが悪いんだろ!」と心の中で思いっきり突っ込んでしまいました。
花道で勘平の着物をそっと直すおかるのしぐさにドキドキ。なんてことない動きなんですが、色っぽくてとてもドキドキ。長くコンビ組んでるだけあって、空気が近いというか、そういう感じがしました。
どーでもいいですが真横を猪(ぬいぐるみ)が駆け抜けた時には吹き出すのを堪えるのに大変でした…。
・春調娘七種
お正月らしくていいねぇ、と。春猿さんが華やかでキラキラしてました。猿弥さんが動きのキレがいい方なので見ていて気持ちいい。段治郎さんはまぁ、うん、立ち姿が相変わらず素敵なのでいいです。
忠臣蔵が悲劇だったので、こういう明るい演目で終わるのは気持ちが良かった。
というわけで、朝11:00~夜8:40まで松竹座にいて、流石に疲れました。
しかし一等席ってすごい。台詞も義太夫さんもはっきり全部聞き取れるし、芝居の合間に話してる小さな会話(役としての)も全部聞こえるし。やっぱり本当に見たい演目には金をかけなきゃいけないなと反省。
夜はお好み焼き屋さんでもやし鍋。幸せでございました。
宝塚歌劇団星組「ベルサイユのばら~フェルゼンとマリー・アントワネット編」 ― 2006年01月08日 11:00
@宝塚大劇場(11:00/15:00)
ムラデビューでございます。
いやー、駅前から劇場までこれでもかってくらいの「宝塚」。こういう観光気分て大切だなーと思いました。劇場内にもお店やレストランが多くていいですね。
で、ベルばら。
何のかんのと結局2回見ることにしたんですが、結果的には正解だったかなと。予想の斜め上を行くレベルで素敵だったワタル(湖月わたる)フェルゼンとかしげ(貴城けい)オスカルに乾杯です。
小公子小公女が相変わらずなんだかとてもムカついたり(他の子役は平気なんです。多分あの小公女・小公子という名の子供の姿を借りた生物が嫌なのかと)、婦人の場面2シーンもいらねぇよとか、突っ込みどころは多々ありすぎましたが、全ツで見たものよりもキャラクターとストーリーに一貫性があった気がします。脳内補完は相変わらず必須でしたが。
物凄く嫌だったスウェーデン王宮のシーンがなくなり、1幕ラストにフランス王宮のシーンが挿入されたのが良かった。なんであの場でわざわざフェルゼンに「真実の愛とは。お前の真実とは」と聞かなきゃいけないのか疑問な部分はありましたが、あのシーンが入ってマリーは夫の自分への思いに気づいたろうし、フェルゼンの決意やオスカルの思い、そういうのが集約されて2幕へ上手く繋がったなと。全ツで見た時はフェルゼンて他人の迷惑顧みず、己の愛のみを貫く男に見えたけど、今回はちゃんと報われない愛に苦悩しながらも、相手を思いやって身を引く大人の男に見えたもの(笑)
ワタルさんの歌う「愛の面影」にはぐっときてしまいましたよ、悔しいながらも。ベルばらで感動して泣くってなんだか敗北感が強くてほんっと悔しいんですが、ワタルさんの力技で感情を持って行かれて負けました…。マント翻して銀橋渡るのがカッコよかったなぁ。
で、2幕冒頭がフェルゼンを訪ねるジェローデルというシーンからスタート。今宵一夜とヴァスティーユが回想シーンな形なのですが、それはどうなのよと。
セット転換はおいといて、小公子の語り→今宵一夜→フェルゼンの館1→ヴァスティーユの回想→フェルゼンの館2って流れの方がいい気がするんだけどなぁ。あれではジェローデルが今宵一夜を覗いてたみたいじゃないか(笑)
それはともかく「フランスから帰ってきた私が生きていたとお思いか?」の台詞は切なかった。その「死んでいて」フランスの情報が入らない間にアントワネットはフェルゼンの恋人→立派な母で妻で王妃になってしまい、立場も変わってしまったことを彼は知らないわけで。アントワネットの根底にある気持ちは変わらないんだろうけど、必死で助けに行ってあの結果はな…悲しいよな、たとえ仕方のないことでも、それがおそらく正しい結末なのであっても。そしてここでもワタルさんの「王妃さまぁーーーーーーー!」の絶叫に涙してしまったのでした。
オスカルアンドレは合ってたと思います、身長差以外は。かしドレはですね、正直あんなにいいとは思っていなくてもう土下座な感じです。原作のオスカルにビジュアルが近いせいか、すんなりと見ることができました。1幕ラストやフェルゼンとのすれ違いなんかで細かい表情や演技してて感心。
そしてアンドレが撃たれた瞬間の叫び声がもう切なくて切なくて。アラン振り切って走ってっちゃうんじゃないか位の勢いで、そこからの慟哭→怒り→決意の「シトワイヤン、行こう!」で再び涙が。力技に弱いんですよ、私。
正直ダンスはそんなに上手いとは思わなかったんですが、それが気にならないくらいの気迫と凛々しさがあって見惚れてしまいましたよ、思わず。なんというか最期に向かっての疾走感がとても強いオスカルだと思いました。ちょっとアンジョルラスっぽかったよかしげさん。(いや、キャラクター的に近いものはあると思いますが)
で、アンドレのトウコちゃん(安蘭けい)と演技のテンションや声がよく合ってるんだ。あまりの出番の少なさと美味しいシーンのなさにトウコちゃんが気の毒になったりはしましたが、小さい身体に大きな包容力でオスカルをしっかりと支えていて、素晴らしいアンドレだったと思います。死にっぷりがちょっと泉見くんぽくて凄かったよ…。
となみちゃん(白羽ゆり)はお披露目でアントワネットなんて大変だったと思いますが、低めのトーンの台詞がとても良くて立派な王妃様っぷりでした。アントワネットが作ったという曲も良かった。大きくなって…(涙)
個人的には「ヴァスティーユに、白旗がぁぁぁーーーー!」を「そこまで熱く言わんでも」なレオン(柚希礼音)と、ものすごくはまっていたすずみん(涼紫央)のジェローデルが良かった。それから英真なおき組長のルイ16世。1幕ラストの「それは、困るな。帰国は延ばせないのか?王妃が悲しむ」以降の演技にやられました。素晴らしかった。
ウメちゃんのロザリーは可愛らしかったんですが、やっぱ強いわー。攻撃力高そうです。全力で振り切ろうとするワタルフェルゼンをこともなげに止めている辺りがすごいなと(笑)いやでも可愛かったですよ。
それ以外の感想
・モンゼットタキさん(出雲綾)のアドリブは「かしげたお顔も素敵」と「流し目も素敵」だったかと
・キャラクターと歌声のギャップに「♪オスカ~~ル」と歌いだした瞬間に客席が驚いて引いていた(エトワールも同じく)
・シッシーナ夫人(高央りお)さんの男らしさも素敵だった
・ガラスの馬車でお嫁入りな歌は呪いのように回りますね
・行け行けフェルゼンどーんと行けなシーンの映像、TVで見るよりも普通で安心した
・「青きドナウの~岸辺ーに~」な歌は「いいえ私は~さそり座の女~」と似ている
・ヴァスティーユの曲もグルグル回ります。たまにレミゼのバリケードの曲に変わります
・階段を上るアントワネットの姿に涙した2秒後に始まる軽快なロケットに、ここが宝塚だということを思い出しました。そうだよな…
・「小雨降る径」のかしげさんのヘアスタイルは11:00=アンシンメトリーなおかっぱ+左右で大きさの違う髪留め 15:00=前髪全開+ストレートのサラサラロン毛+ヘアバンド。正月からおでこが見られてめでたい感じだった
・顔つきと目つきがシャープなので、えらい挑戦的な踊る淑女Sだったが、踊る紳士Sがワタルさんだったので包容力ばっちり。ちゃんと男女に見えた。ブラボーワタルさん
・薔薇のタンゴは衣裳のせいで印象的に「薔薇のサンバ(もしくはルンバ)」になってしまった
・でも元気よくオラオラ言う男衆を見て「ああ、星組だなー」と改めて思った
・ボレロの総スパンドレスが重そうでした。そして階段でがっちりととなみちゃんを支えるワタルさんに男を感じました…(褒めてます)
・黒燕尾が物凄い勢いで素敵だった。ときめいたー。レオンいいですね。とても好きだ
・フィナーレでにこにこのかしげさんの笑顔が印象的。そういや本編苦悩してること多かったしな
・15:00公演は阪急交通の貸切だったので、ご挨拶とインタビューがあってお得な感じでした
というわけで、充実した1日でございました。
やっぱりワタルアンドレ見たいなぁ。当たれANA!
ムラデビューでございます。
いやー、駅前から劇場までこれでもかってくらいの「宝塚」。こういう観光気分て大切だなーと思いました。劇場内にもお店やレストランが多くていいですね。
で、ベルばら。
何のかんのと結局2回見ることにしたんですが、結果的には正解だったかなと。予想の斜め上を行くレベルで素敵だったワタル(湖月わたる)フェルゼンとかしげ(貴城けい)オスカルに乾杯です。
小公子小公女が相変わらずなんだかとてもムカついたり(他の子役は平気なんです。多分あの小公女・小公子という名の子供の姿を借りた生物が嫌なのかと)、婦人の場面2シーンもいらねぇよとか、突っ込みどころは多々ありすぎましたが、全ツで見たものよりもキャラクターとストーリーに一貫性があった気がします。脳内補完は相変わらず必須でしたが。
物凄く嫌だったスウェーデン王宮のシーンがなくなり、1幕ラストにフランス王宮のシーンが挿入されたのが良かった。なんであの場でわざわざフェルゼンに「真実の愛とは。お前の真実とは」と聞かなきゃいけないのか疑問な部分はありましたが、あのシーンが入ってマリーは夫の自分への思いに気づいたろうし、フェルゼンの決意やオスカルの思い、そういうのが集約されて2幕へ上手く繋がったなと。全ツで見た時はフェルゼンて他人の迷惑顧みず、己の愛のみを貫く男に見えたけど、今回はちゃんと報われない愛に苦悩しながらも、相手を思いやって身を引く大人の男に見えたもの(笑)
ワタルさんの歌う「愛の面影」にはぐっときてしまいましたよ、悔しいながらも。ベルばらで感動して泣くってなんだか敗北感が強くてほんっと悔しいんですが、ワタルさんの力技で感情を持って行かれて負けました…。マント翻して銀橋渡るのがカッコよかったなぁ。
で、2幕冒頭がフェルゼンを訪ねるジェローデルというシーンからスタート。今宵一夜とヴァスティーユが回想シーンな形なのですが、それはどうなのよと。
セット転換はおいといて、小公子の語り→今宵一夜→フェルゼンの館1→ヴァスティーユの回想→フェルゼンの館2って流れの方がいい気がするんだけどなぁ。あれではジェローデルが今宵一夜を覗いてたみたいじゃないか(笑)
それはともかく「フランスから帰ってきた私が生きていたとお思いか?」の台詞は切なかった。その「死んでいて」フランスの情報が入らない間にアントワネットはフェルゼンの恋人→立派な母で妻で王妃になってしまい、立場も変わってしまったことを彼は知らないわけで。アントワネットの根底にある気持ちは変わらないんだろうけど、必死で助けに行ってあの結果はな…悲しいよな、たとえ仕方のないことでも、それがおそらく正しい結末なのであっても。そしてここでもワタルさんの「王妃さまぁーーーーーーー!」の絶叫に涙してしまったのでした。
オスカルアンドレは合ってたと思います、身長差以外は。かしドレはですね、正直あんなにいいとは思っていなくてもう土下座な感じです。原作のオスカルにビジュアルが近いせいか、すんなりと見ることができました。1幕ラストやフェルゼンとのすれ違いなんかで細かい表情や演技してて感心。
そしてアンドレが撃たれた瞬間の叫び声がもう切なくて切なくて。アラン振り切って走ってっちゃうんじゃないか位の勢いで、そこからの慟哭→怒り→決意の「シトワイヤン、行こう!」で再び涙が。力技に弱いんですよ、私。
正直ダンスはそんなに上手いとは思わなかったんですが、それが気にならないくらいの気迫と凛々しさがあって見惚れてしまいましたよ、思わず。なんというか最期に向かっての疾走感がとても強いオスカルだと思いました。ちょっとアンジョルラスっぽかったよかしげさん。(いや、キャラクター的に近いものはあると思いますが)
で、アンドレのトウコちゃん(安蘭けい)と演技のテンションや声がよく合ってるんだ。あまりの出番の少なさと美味しいシーンのなさにトウコちゃんが気の毒になったりはしましたが、小さい身体に大きな包容力でオスカルをしっかりと支えていて、素晴らしいアンドレだったと思います。死にっぷりがちょっと泉見くんぽくて凄かったよ…。
となみちゃん(白羽ゆり)はお披露目でアントワネットなんて大変だったと思いますが、低めのトーンの台詞がとても良くて立派な王妃様っぷりでした。アントワネットが作ったという曲も良かった。大きくなって…(涙)
個人的には「ヴァスティーユに、白旗がぁぁぁーーーー!」を「そこまで熱く言わんでも」なレオン(柚希礼音)と、ものすごくはまっていたすずみん(涼紫央)のジェローデルが良かった。それから英真なおき組長のルイ16世。1幕ラストの「それは、困るな。帰国は延ばせないのか?王妃が悲しむ」以降の演技にやられました。素晴らしかった。
ウメちゃんのロザリーは可愛らしかったんですが、やっぱ強いわー。攻撃力高そうです。全力で振り切ろうとするワタルフェルゼンをこともなげに止めている辺りがすごいなと(笑)いやでも可愛かったですよ。
それ以外の感想
・モンゼットタキさん(出雲綾)のアドリブは「かしげたお顔も素敵」と「流し目も素敵」だったかと
・キャラクターと歌声のギャップに「♪オスカ~~ル」と歌いだした瞬間に客席が驚いて引いていた(エトワールも同じく)
・シッシーナ夫人(高央りお)さんの男らしさも素敵だった
・ガラスの馬車でお嫁入りな歌は呪いのように回りますね
・行け行けフェルゼンどーんと行けなシーンの映像、TVで見るよりも普通で安心した
・「青きドナウの~岸辺ーに~」な歌は「いいえ私は~さそり座の女~」と似ている
・ヴァスティーユの曲もグルグル回ります。たまにレミゼのバリケードの曲に変わります
・階段を上るアントワネットの姿に涙した2秒後に始まる軽快なロケットに、ここが宝塚だということを思い出しました。そうだよな…
・「小雨降る径」のかしげさんのヘアスタイルは11:00=アンシンメトリーなおかっぱ+左右で大きさの違う髪留め 15:00=前髪全開+ストレートのサラサラロン毛+ヘアバンド。正月からおでこが見られてめでたい感じだった
・顔つきと目つきがシャープなので、えらい挑戦的な踊る淑女Sだったが、踊る紳士Sがワタルさんだったので包容力ばっちり。ちゃんと男女に見えた。ブラボーワタルさん
・薔薇のタンゴは衣裳のせいで印象的に「薔薇のサンバ(もしくはルンバ)」になってしまった
・でも元気よくオラオラ言う男衆を見て「ああ、星組だなー」と改めて思った
・ボレロの総スパンドレスが重そうでした。そして階段でがっちりととなみちゃんを支えるワタルさんに男を感じました…(褒めてます)
・黒燕尾が物凄い勢いで素敵だった。ときめいたー。レオンいいですね。とても好きだ
・フィナーレでにこにこのかしげさんの笑顔が印象的。そういや本編苦悩してること多かったしな
・15:00公演は阪急交通の貸切だったので、ご挨拶とインタビューがあってお得な感じでした
というわけで、充実した1日でございました。
やっぱりワタルアンドレ見たいなぁ。当たれANA!
BAT BOY THE MUSICAL(プレビュー公演) ― 2006年01月15日 14:00
@サンシティ越谷
石原さんが出る!ということで、近いしチケ代安いし行くぜ!と、気合いを入れて見てきました。
まずですね。
侮っててごめんなさい森山未來くん(土下座)
いやもう、とにかく飛んだり跳ねたりぶら下がったり、凄い運動量!あの動き見るだけでも行く価値ありますよ。身体のキレは素晴らしいし、歌も演技も上手い。パンフレットのプロフィール見てたら彼は属性ダンサーなんですね。びっくりしました。(だってセカチューとか危険なアネキのイメージしかないもの)で、さらに見たらBOYS TIMEでデビューだったんですね。これまたびっくり。
コメディタッチなんですが、最後はもの凄く悲しい終わり方(しかも納得いかない)で切ない役柄を無理なく、自然体で演じてらしてとても好感度がアップしました。もっとミュージカルで見たいし、ストプレでも見たいです。(今後しばらくダンス公演が多いみたいですね)
そのBAT BOYを見守る獣医の奥様に杜けあきさん。初めて生で拝見したんですが、歌声がとてもきれいで、そしてやはりどこかヅカトップ特有の男らしさ(笑)があって、作品と役柄に合っていたと思います。このお母様も悲劇の人。
で、その獣医師さん(これがひでー人なんだ)に元アンジョルラスの福井貴一さん。パワフルな歌声は素晴らしかったけど、いかんせん役の人格がひでー人だったので…。でもなんというか「どこか危うい人」感が凄くて、上手いなぁと思いました。
お二人の娘役のシューさんは正直キツかったです。音程取れてなくてデュエットが不協和音になってる、高音出てない、演技も…。最初アンサンブルの一人だと思ってしまいました。この役をもうちょい上手い人で見たかったなぁ。
で、石原さんは農夫さんや村の子どものママ(女装)や神父さん(ロックテイスト)と大活躍。久々にあの歌声が聞けて幸せだった~♪2幕頭の神父さんの歌は独壇場でしたね。ブラボー。
アンサンブルは皆さん素晴らしかったです。少人数なのに凄いパワー…と思っていると、聞いたことある歌声が多々。よく見たら林アキラさん、藤本隆宏さん、中川菜緒子さん、染谷妃波さんと、見たことある顔がずらずら。いや、ほんっと石原さんと森山くん以外のキャスト知らなかったんですよ。そりゃ上手いわ、びっくり。
セットの作りと楽曲はとても好き。CD出てるなら欲しいくらいです。でもストーリーがなぁ。ラストはかなり納得できなかった。
(以下ネタバレ)
BAT BOYが獣医師夫妻の子どもってのはまぁ読めたんですが、親子3人無理心中って終わり方はどーなのよと。残された娘はどーすんじゃ。というか、あの終わり方だと1幕ラストから父親がやってた「BAT BOYのせいにするための村人惨殺」というエピソードが全く活きてない。父親が妻の愛を取り戻す為の狂気として見せたかったなら、最後は父が狂気のまま死ぬか、正気と愛取り戻すかどっちかの決着見せてほしかったし、無理心中ならあのエピソードいらないやん、と。
結局BAT BOYは最後まで村人殺しの罪を負ったまま死んだわけで、それじゃ父親が死ぬことの意味ないじゃない。母が庇うのはわかるけどさー。なんだかとても後味悪い終わりで残念。
基本的にハッピーエンドが好きだけど、辻褄合ってたり、ちゃんと意味のある悲劇ならそれも納得できるんだけど「とりあえず最後は悲劇だから!」と、強引に持ってきたような感じがして釈然としなかったなー。
とはいえ、楽しかったし聞きごたえのある作品だったと思います。厚生年金会館じゃなけりゃもう1回くらい見たかった。
終演後、偶然知人にお会いしてびっくり。お元気そうで何よりでした。
石原さんが出る!ということで、近いしチケ代安いし行くぜ!と、気合いを入れて見てきました。
まずですね。
侮っててごめんなさい森山未來くん(土下座)
いやもう、とにかく飛んだり跳ねたりぶら下がったり、凄い運動量!あの動き見るだけでも行く価値ありますよ。身体のキレは素晴らしいし、歌も演技も上手い。パンフレットのプロフィール見てたら彼は属性ダンサーなんですね。びっくりしました。(だってセカチューとか危険なアネキのイメージしかないもの)で、さらに見たらBOYS TIMEでデビューだったんですね。これまたびっくり。
コメディタッチなんですが、最後はもの凄く悲しい終わり方(しかも納得いかない)で切ない役柄を無理なく、自然体で演じてらしてとても好感度がアップしました。もっとミュージカルで見たいし、ストプレでも見たいです。(今後しばらくダンス公演が多いみたいですね)
そのBAT BOYを見守る獣医の奥様に杜けあきさん。初めて生で拝見したんですが、歌声がとてもきれいで、そしてやはりどこかヅカトップ特有の男らしさ(笑)があって、作品と役柄に合っていたと思います。このお母様も悲劇の人。
で、その獣医師さん(これがひでー人なんだ)に元アンジョルラスの福井貴一さん。パワフルな歌声は素晴らしかったけど、いかんせん役の人格がひでー人だったので…。でもなんというか「どこか危うい人」感が凄くて、上手いなぁと思いました。
お二人の娘役のシューさんは正直キツかったです。音程取れてなくてデュエットが不協和音になってる、高音出てない、演技も…。最初アンサンブルの一人だと思ってしまいました。この役をもうちょい上手い人で見たかったなぁ。
で、石原さんは農夫さんや村の子どものママ(女装)や神父さん(ロックテイスト)と大活躍。久々にあの歌声が聞けて幸せだった~♪2幕頭の神父さんの歌は独壇場でしたね。ブラボー。
アンサンブルは皆さん素晴らしかったです。少人数なのに凄いパワー…と思っていると、聞いたことある歌声が多々。よく見たら林アキラさん、藤本隆宏さん、中川菜緒子さん、染谷妃波さんと、見たことある顔がずらずら。いや、ほんっと石原さんと森山くん以外のキャスト知らなかったんですよ。そりゃ上手いわ、びっくり。
セットの作りと楽曲はとても好き。CD出てるなら欲しいくらいです。でもストーリーがなぁ。ラストはかなり納得できなかった。
(以下ネタバレ)
BAT BOYが獣医師夫妻の子どもってのはまぁ読めたんですが、親子3人無理心中って終わり方はどーなのよと。残された娘はどーすんじゃ。というか、あの終わり方だと1幕ラストから父親がやってた「BAT BOYのせいにするための村人惨殺」というエピソードが全く活きてない。父親が妻の愛を取り戻す為の狂気として見せたかったなら、最後は父が狂気のまま死ぬか、正気と愛取り戻すかどっちかの決着見せてほしかったし、無理心中ならあのエピソードいらないやん、と。
結局BAT BOYは最後まで村人殺しの罪を負ったまま死んだわけで、それじゃ父親が死ぬことの意味ないじゃない。母が庇うのはわかるけどさー。なんだかとても後味悪い終わりで残念。
基本的にハッピーエンドが好きだけど、辻褄合ってたり、ちゃんと意味のある悲劇ならそれも納得できるんだけど「とりあえず最後は悲劇だから!」と、強引に持ってきたような感じがして釈然としなかったなー。
とはいえ、楽しかったし聞きごたえのある作品だったと思います。厚生年金会館じゃなけりゃもう1回くらい見たかった。
終演後、偶然知人にお会いしてびっくり。お元気そうで何よりでした。
AGAPE store#11「BIGGEST BIZ」 ― 2006年01月18日 19:00
@本多劇場
BIG・BIGGERとDVDで見てはいたのですが(BIGは上映会でも見た)、最終章にして初の生でございます。生キッチュにかなりうきうきの私。
展開的には前2作のパターンをしっかりと踏襲していたので、見ておいて良かったなぁと。
ただ起こってる事件の内容は少々ネタ切れ感かなー。川島さんとサラの特殊能力(?)が被ってしまったので、お楽しみだったサラの変身シーンのインパクトが少々薄くなってしまったのが残念。でも松永さんのお衣裳の爆発加減は3作一番で素晴らしかったです。いやいや、眼福。そして川島さんのオタクモードがとてもツボってしまいました。「お帰りなさいませご主人様」と来るとは思わなかったよ…。
篠原嬢が出るのが分かった時点で、きっと変身後のサラさんと対抗するハイテンションキャラなんだろうと勝手に思ってたのですが、唯一の真人間というかなんというか、誰に対してもきっちりと突っ込んでていいなぁ、と。男らしくて大好きです。
菅原さんは前作共通する「巻き込まれキャラ」をきっちり演じてらして、見ていて「あーあー」と。なんて不幸なんだ!もし続きがあったら歴代社長で軍団組んでドリームチームと対決か!?みたいな。摩耶ちゃんが守ってくれるから大丈夫なのかしら?
粟根さんはきっちりと飛び道具。少ない出番で強烈な印象でした。ちゃんと「殺し屋の目」は健在なんですね。新感線だとあそこまでぶっちぎれたキャラはなかなか見られないので、ええもん見せてもらいました。
私的に大好きな木太郎ちゃんが、最後まで木太郎ちゃんのまんまで嬉しかったです。通帳作りに行くシーン、ああ来るとは!(皿袋さんの登場シーン込み) 最初と最後の気弱な様子も含めてかわいらしくてステキっ!(サラさん風)
で、キッチュはもうキッチュ全開でブラボー。芸達者で素晴らしいです。楽しかったなー。結局健三の名字はなんだったんですかね?
大王の「NEW YORK NEW YORK」を生で聞くのが楽しみだったので、ラストシーンは大満足。完結したと思うと寂しい気もしますが、きれいにまとめてくれて気分良く帰ることができました。ほんっと楽しかった♪
終演後は大好きなアジアご飯のお店へ。
怪しい雰囲気も昔のまんまで、美味しく満腹。幸せでございました。
BIG・BIGGERとDVDで見てはいたのですが(BIGは上映会でも見た)、最終章にして初の生でございます。生キッチュにかなりうきうきの私。
展開的には前2作のパターンをしっかりと踏襲していたので、見ておいて良かったなぁと。
ただ起こってる事件の内容は少々ネタ切れ感かなー。川島さんとサラの特殊能力(?)が被ってしまったので、お楽しみだったサラの変身シーンのインパクトが少々薄くなってしまったのが残念。でも松永さんのお衣裳の爆発加減は3作一番で素晴らしかったです。いやいや、眼福。そして川島さんのオタクモードがとてもツボってしまいました。「お帰りなさいませご主人様」と来るとは思わなかったよ…。
篠原嬢が出るのが分かった時点で、きっと変身後のサラさんと対抗するハイテンションキャラなんだろうと勝手に思ってたのですが、唯一の真人間というかなんというか、誰に対してもきっちりと突っ込んでていいなぁ、と。男らしくて大好きです。
菅原さんは前作共通する「巻き込まれキャラ」をきっちり演じてらして、見ていて「あーあー」と。なんて不幸なんだ!もし続きがあったら歴代社長で軍団組んでドリームチームと対決か!?みたいな。摩耶ちゃんが守ってくれるから大丈夫なのかしら?
粟根さんはきっちりと飛び道具。少ない出番で強烈な印象でした。ちゃんと「殺し屋の目」は健在なんですね。新感線だとあそこまでぶっちぎれたキャラはなかなか見られないので、ええもん見せてもらいました。
私的に大好きな木太郎ちゃんが、最後まで木太郎ちゃんのまんまで嬉しかったです。通帳作りに行くシーン、ああ来るとは!(皿袋さんの登場シーン込み) 最初と最後の気弱な様子も含めてかわいらしくてステキっ!(サラさん風)
で、キッチュはもうキッチュ全開でブラボー。芸達者で素晴らしいです。楽しかったなー。結局健三の名字はなんだったんですかね?
大王の「NEW YORK NEW YORK」を生で聞くのが楽しみだったので、ラストシーンは大満足。完結したと思うと寂しい気もしますが、きれいにまとめてくれて気分良く帰ることができました。ほんっと楽しかった♪
終演後は大好きなアジアご飯のお店へ。
怪しい雰囲気も昔のまんまで、美味しく満腹。幸せでございました。
神奈川フィル・ポップスオーケストラ「映画音楽GREATEST HITS Vol.2」 ― 2006年01月24日 19:00
@横浜みなとみらいホール
26日のエリザガラコンでどうしても早退しなきゃならないので、今日は流石に早く出ることはできない。このまま行くとみなとみらい着が19:05予定。
どうなることかと思ってたら部長が「ちょっと早いけど帰るわー」と一言。キラーンと目を光らせて、「同じ方向なのでご一緒しましょう!」とか言いながら、途中で部長を上手く丸め込んで駅までダッシュ。
よし、18:58みなとみらい着だ!ちょっと押してくれれば頭から見られるかも…!と思いながら京浜東北に飛び乗るも、若干遅れが出ていて予定の品川初京急に間に合いそうもない。次の駅で降りて方向転換しようとしたら…「!?」自分の乗ってた電車見て驚愕。
「大宮行き」に乗ったつもりが「大船行き」に乗ってました…。つまり、戻るまでもなく、最初から品川方面じゃなく横浜方面に乗ってたんですよ…。
ここでかなりの時間をロス。しかも次に来たのは蒲田行き。やっぱり19:05着予定になってしまったと泣きそうになりながら電車に飛び乗り、蒲田で乗り換えて横浜へ。駅構内を全力疾走してみなとみらい線に乗ったら、あらら…?なんだか早いわ。って、最初から乗る予定の電車じゃん。すげぇ、どうやって2本早い電車に間に合ったんだろう。
で、会場に着いてチケットを見せると蛍嬢さんに「あら!ちょっと急いでください!」と言われ、小走りでロビーを抜けて無事座席へ着くと、すでにオケが板付きしていてチューニングやってる状態。わー、間に合ってよかったと一安心。
では、曲順に。
一幕
・「2001年宇宙の旅」より「ツァラトゥストラはかく語りき」
わー、これオサダくん(春野寿美礼コンサート「I got Music」参照)が楽しそうにティンパニ叩いてたなぁ、去年。と、初っ端から楽しくなってくる。やっぱりOPに似合う曲ですよね。気持ちが盛り上がる。
で、この曲の終わりにパイプオルガンが被って、「…まさか?」と思っていたら
・「オペラ座の怪人」より「Overture」
ぎゃー!ま、間に合ってよかった~; いや、去年のコンサートではオケが数曲やったあとに石井さんとシルビアが出てきたので、最悪5分くらい遅刻しても間に合うかなーと思ってたんです。間に合わなかったよ…よく頑張った自分!
で、本物のパイプオルガンで演奏されるこの曲は格別。ぐっと場が引き締まる感じです。曲の終わりに怪人の笑い声が響き
・「オペラ座の怪人」より「オペラ座の怪人」
上手より、白のフワフワロングドレス(肩出し)に、パールの髪飾りとふわふわロングのウィッグの新妻聖子ちゃん登場。クリスティーヌのイメージだと思います。可愛い!席位置的に彼女の生声も聞こえたんですが、マイクを通した音声が悪い。完全に音声さんの問題だと思うんですが、私の席だと声がぜんぜん届かなくて、生声のほうが響いてました。ちと残念。
そして下手から素敵なスーツに身を包んだ今井さん登場!場内に響き渡る美声にうっとりです。隣の神奈川フィルのご贔屓さんらしき老夫婦も今井さんが歌いだした瞬間びっくりしてました(笑)
とにかく新妻ちゃんのクリスティーヌが可愛らしかった。最後の高音が惜しかったですが、あれは緊張のせいもあったと思います。その緊張した表情がはじめてファントムと出会ったクリスティーヌの緊張とダブって、いい感じでした。今井さんは完全に「ファントム」になってましたね。とても画面が浮かぶ感じ。そのまま「Music of the Night」まで行ってほしかった(笑)
ここでMC。指揮者の藤野浩一さんが今井さんとの出会いやいかに彼にほれ込んでいるか、新妻ちゃんが今いかに注目されているかを熱弁。照れるお二人が可愛かった。「お正月は何してました?」の質問に「仕事してました!31日も、彼女も一緒に」「何やってたんですか?」「……なんだっけ?」とボケる今井さんに新妻ちゃんが「ええっ!?」と鋭い突っ込み(笑)
トークではもじもじしっぱなしの今井さんを新妻ちゃんが上手くフォローして、次の曲へ。
・「慕情」
低く響く声が場内を包み込んで、なんかこう、うっとりと聞いてしまいました。終わった瞬間となりのおじい様が思い切り拍手しながら「上手いね!」と。ちょっと嬉しい。
・「タイタニック」より「MY HEART WILL GO ON」
おなじみの曲ですね。ここではウィッグを取って、髪を白い大きなお花で飾った新妻ちゃんのバズーカー炸裂。ラストの高音地声で歌い上げる所なんか全く不安なく、安心して曲に浸れました。
・「ローラ殺人事件」より「ローラ」
この曲結構好きでした。すごく気持ちよく音楽に乗れた感じ。
・「美女と野獣」
んー、これは正直CDのシルビアとのバージョンや、この前のふれあいホールでのマルシアとのバージョンのが好きかも。今井さんの声が一瞬調子悪げだったのは気のせいかなぁ。あ、新妻ちゃんはお花を取ってノーマルな髪型に。
・「ミッション」より「滝」
チェロのソロでオケを引っ張る曲でした。
・組曲「ロミオとジュリエット」
曲よりもその前のMCでの布施晶とオリビア・ハッセーと加賀まり子の話のほうが印象強いんですが(笑)素敵だったなぁ。この映画の彼女は本当に可愛い。
二幕
・アルフィ
これもスタンダードですよね。
ここで衣裳変えした今井さん(シルバーっぽい上下じゃなかったかな。何かの記者会見で見たことがある)と新妻ちゃん(真っ赤なフワフワロングドレス。可愛い!)が出てきてトーク。つーか二人に任せちゃダメだよー!藤野さんが背中で笑ってるのがわかった(笑)
今井:「一番好きな映画は?」
新妻:「難しいですけど、リピートして見た回数では「サウンド・オブ・ミュージックですね」
今井:「ミュージカルだね!」(嬉しそう)
新妻:「今井さんは?」
今井:「ええっ!?…自分で振って考えてなかった…(思案中)ローマの休日とか?」
新妻:「意外とロマンティストなんですね」(にっこり)
というこの会話が、どちらも可愛くてとても好きでした(笑)
・いそしぎ
「意味を調べたら「磯にいる「しぎ」のことでした」という今井さんの言葉に「まんまかよ!」と心の中で突っ込みを入れた人は少なくあるまい…。
曲はこれも有名な曲。というか、「いそしぎ」ってタイトルだって初めてしりました。今井さんの歌声が素晴らしく、曲終わりでちょっと興奮気味?の藤野さんに手を差し出され、照れながら握手の今井さん。
・追憶
これも超有名曲。切ない曲ですよね…新妻ちゃんの響き渡る歌声にちょっとうるうる。
・「カサブランカ」より「時の過ぎ行くままに」
時の過ぎ行くままに…というと、ジュリーと神宮寺三郎(違)
それはおいといて、この曲大好きなんですよ。ゲストコンサートマスターの桑野聖さんのソロが素敵だった。わりとこう、絡みつく系の甘い音を出される方だったので、それが曲とマッチしていて素敵。
・組曲「風と共に去ぬ」
19分の組曲でした。タラのテーマを聞くと映画の情景が思い浮かびます。全ツで見たヅカの風共に足りないのはやっぱこの曲なんだなと(笑)「私には何もかもなくなってしまった。でもタラがある。そうよ、私にはタラの大地があるじゃない!」と立ち上がるスカーレットの、考えようによっては「いいんか?それで」という性格に突っ込ませる隙なく力技で感動に持っていくにはやっぱり曲とタラの雄大な風景が必要なんだなと。
オケの熱演は素晴らしく、終わった瞬間ものすごい拍手でした。もちろん私も思いっきり拍手。
これで終わりかと思っていたら、何度目かのカーテンコールに答えた藤野さんが「もう1曲」のサイン。黒スーツに黒シャツ、白ネクタイの今井さんと、青系のカジュアルなドレスの新妻ちゃんが登場。
・EC「愛と青春の旅立ち」
うん、いい曲だ。盛り上がり感が強いし、誰でも知ってる曲なので場内も笑顔。そしていつまでも止まらない拍手とともに、本日のコンサート終了でした。
今日見てて思ったこと。
今井さんて基本的に「真っ白」な人なんだなーと。今井さんが歌うと、曲のメロディの美しさや曲の持つイメージがとても明確に伝わってくるんです。レミゼでもそう。今井さんがバルジャンの日は、バルジャンが主役として輝きながら、その他の登場人物の人生が浮き彫りになって「レ・ミゼラブル」という芝居そのものが明確になる気がする。
帰りにご飯したW嬢(残業のためコンサート見られず(涙))の「自分が役に近づくタイプなんだろうね」という言葉に、なるほどと。
真っ白な状態の自分に役を染み込ませて色を変える役者さんなのかなーと思いました。それって、作曲家や作家、演出家から見たらたまらない素材なんじゃないかしら…と思いつつ帰路。もちろん「役を自分に引き寄せる」「役を自分の色に染める」タイプの役者が悪いという話ではない。どっちも技量がないとできないことだと思うし。なんにせよ、素晴らしい楽器を持った、素晴らしい役者さんだと思います。
とにかく楽しかった!これで4000円はありがたかったです。
「フルオケバックに歌えるのは幸せ」と何度も言っていたお二人。また是非ご出演していただきたいです。
26日のエリザガラコンでどうしても早退しなきゃならないので、今日は流石に早く出ることはできない。このまま行くとみなとみらい着が19:05予定。
どうなることかと思ってたら部長が「ちょっと早いけど帰るわー」と一言。キラーンと目を光らせて、「同じ方向なのでご一緒しましょう!」とか言いながら、途中で部長を上手く丸め込んで駅までダッシュ。
よし、18:58みなとみらい着だ!ちょっと押してくれれば頭から見られるかも…!と思いながら京浜東北に飛び乗るも、若干遅れが出ていて予定の品川初京急に間に合いそうもない。次の駅で降りて方向転換しようとしたら…「!?」自分の乗ってた電車見て驚愕。
「大宮行き」に乗ったつもりが「大船行き」に乗ってました…。つまり、戻るまでもなく、最初から品川方面じゃなく横浜方面に乗ってたんですよ…。
ここでかなりの時間をロス。しかも次に来たのは蒲田行き。やっぱり19:05着予定になってしまったと泣きそうになりながら電車に飛び乗り、蒲田で乗り換えて横浜へ。駅構内を全力疾走してみなとみらい線に乗ったら、あらら…?なんだか早いわ。って、最初から乗る予定の電車じゃん。すげぇ、どうやって2本早い電車に間に合ったんだろう。
で、会場に着いてチケットを見せると蛍嬢さんに「あら!ちょっと急いでください!」と言われ、小走りでロビーを抜けて無事座席へ着くと、すでにオケが板付きしていてチューニングやってる状態。わー、間に合ってよかったと一安心。
では、曲順に。
一幕
・「2001年宇宙の旅」より「ツァラトゥストラはかく語りき」
わー、これオサダくん(春野寿美礼コンサート「I got Music」参照)が楽しそうにティンパニ叩いてたなぁ、去年。と、初っ端から楽しくなってくる。やっぱりOPに似合う曲ですよね。気持ちが盛り上がる。
で、この曲の終わりにパイプオルガンが被って、「…まさか?」と思っていたら
・「オペラ座の怪人」より「Overture」
ぎゃー!ま、間に合ってよかった~; いや、去年のコンサートではオケが数曲やったあとに石井さんとシルビアが出てきたので、最悪5分くらい遅刻しても間に合うかなーと思ってたんです。間に合わなかったよ…よく頑張った自分!
で、本物のパイプオルガンで演奏されるこの曲は格別。ぐっと場が引き締まる感じです。曲の終わりに怪人の笑い声が響き
・「オペラ座の怪人」より「オペラ座の怪人」
上手より、白のフワフワロングドレス(肩出し)に、パールの髪飾りとふわふわロングのウィッグの新妻聖子ちゃん登場。クリスティーヌのイメージだと思います。可愛い!席位置的に彼女の生声も聞こえたんですが、マイクを通した音声が悪い。完全に音声さんの問題だと思うんですが、私の席だと声がぜんぜん届かなくて、生声のほうが響いてました。ちと残念。
そして下手から素敵なスーツに身を包んだ今井さん登場!場内に響き渡る美声にうっとりです。隣の神奈川フィルのご贔屓さんらしき老夫婦も今井さんが歌いだした瞬間びっくりしてました(笑)
とにかく新妻ちゃんのクリスティーヌが可愛らしかった。最後の高音が惜しかったですが、あれは緊張のせいもあったと思います。その緊張した表情がはじめてファントムと出会ったクリスティーヌの緊張とダブって、いい感じでした。今井さんは完全に「ファントム」になってましたね。とても画面が浮かぶ感じ。そのまま「Music of the Night」まで行ってほしかった(笑)
ここでMC。指揮者の藤野浩一さんが今井さんとの出会いやいかに彼にほれ込んでいるか、新妻ちゃんが今いかに注目されているかを熱弁。照れるお二人が可愛かった。「お正月は何してました?」の質問に「仕事してました!31日も、彼女も一緒に」「何やってたんですか?」「……なんだっけ?」とボケる今井さんに新妻ちゃんが「ええっ!?」と鋭い突っ込み(笑)
トークではもじもじしっぱなしの今井さんを新妻ちゃんが上手くフォローして、次の曲へ。
・「慕情」
低く響く声が場内を包み込んで、なんかこう、うっとりと聞いてしまいました。終わった瞬間となりのおじい様が思い切り拍手しながら「上手いね!」と。ちょっと嬉しい。
・「タイタニック」より「MY HEART WILL GO ON」
おなじみの曲ですね。ここではウィッグを取って、髪を白い大きなお花で飾った新妻ちゃんのバズーカー炸裂。ラストの高音地声で歌い上げる所なんか全く不安なく、安心して曲に浸れました。
・「ローラ殺人事件」より「ローラ」
この曲結構好きでした。すごく気持ちよく音楽に乗れた感じ。
・「美女と野獣」
んー、これは正直CDのシルビアとのバージョンや、この前のふれあいホールでのマルシアとのバージョンのが好きかも。今井さんの声が一瞬調子悪げだったのは気のせいかなぁ。あ、新妻ちゃんはお花を取ってノーマルな髪型に。
・「ミッション」より「滝」
チェロのソロでオケを引っ張る曲でした。
・組曲「ロミオとジュリエット」
曲よりもその前のMCでの布施晶とオリビア・ハッセーと加賀まり子の話のほうが印象強いんですが(笑)素敵だったなぁ。この映画の彼女は本当に可愛い。
二幕
・アルフィ
これもスタンダードですよね。
ここで衣裳変えした今井さん(シルバーっぽい上下じゃなかったかな。何かの記者会見で見たことがある)と新妻ちゃん(真っ赤なフワフワロングドレス。可愛い!)が出てきてトーク。つーか二人に任せちゃダメだよー!藤野さんが背中で笑ってるのがわかった(笑)
今井:「一番好きな映画は?」
新妻:「難しいですけど、リピートして見た回数では「サウンド・オブ・ミュージックですね」
今井:「ミュージカルだね!」(嬉しそう)
新妻:「今井さんは?」
今井:「ええっ!?…自分で振って考えてなかった…(思案中)ローマの休日とか?」
新妻:「意外とロマンティストなんですね」(にっこり)
というこの会話が、どちらも可愛くてとても好きでした(笑)
・いそしぎ
「意味を調べたら「磯にいる「しぎ」のことでした」という今井さんの言葉に「まんまかよ!」と心の中で突っ込みを入れた人は少なくあるまい…。
曲はこれも有名な曲。というか、「いそしぎ」ってタイトルだって初めてしりました。今井さんの歌声が素晴らしく、曲終わりでちょっと興奮気味?の藤野さんに手を差し出され、照れながら握手の今井さん。
・追憶
これも超有名曲。切ない曲ですよね…新妻ちゃんの響き渡る歌声にちょっとうるうる。
・「カサブランカ」より「時の過ぎ行くままに」
時の過ぎ行くままに…というと、ジュリーと神宮寺三郎(違)
それはおいといて、この曲大好きなんですよ。ゲストコンサートマスターの桑野聖さんのソロが素敵だった。わりとこう、絡みつく系の甘い音を出される方だったので、それが曲とマッチしていて素敵。
・組曲「風と共に去ぬ」
19分の組曲でした。タラのテーマを聞くと映画の情景が思い浮かびます。全ツで見たヅカの風共に足りないのはやっぱこの曲なんだなと(笑)「私には何もかもなくなってしまった。でもタラがある。そうよ、私にはタラの大地があるじゃない!」と立ち上がるスカーレットの、考えようによっては「いいんか?それで」という性格に突っ込ませる隙なく力技で感動に持っていくにはやっぱり曲とタラの雄大な風景が必要なんだなと。
オケの熱演は素晴らしく、終わった瞬間ものすごい拍手でした。もちろん私も思いっきり拍手。
これで終わりかと思っていたら、何度目かのカーテンコールに答えた藤野さんが「もう1曲」のサイン。黒スーツに黒シャツ、白ネクタイの今井さんと、青系のカジュアルなドレスの新妻ちゃんが登場。
・EC「愛と青春の旅立ち」
うん、いい曲だ。盛り上がり感が強いし、誰でも知ってる曲なので場内も笑顔。そしていつまでも止まらない拍手とともに、本日のコンサート終了でした。
今日見てて思ったこと。
今井さんて基本的に「真っ白」な人なんだなーと。今井さんが歌うと、曲のメロディの美しさや曲の持つイメージがとても明確に伝わってくるんです。レミゼでもそう。今井さんがバルジャンの日は、バルジャンが主役として輝きながら、その他の登場人物の人生が浮き彫りになって「レ・ミゼラブル」という芝居そのものが明確になる気がする。
帰りにご飯したW嬢(残業のためコンサート見られず(涙))の「自分が役に近づくタイプなんだろうね」という言葉に、なるほどと。
真っ白な状態の自分に役を染み込ませて色を変える役者さんなのかなーと思いました。それって、作曲家や作家、演出家から見たらたまらない素材なんじゃないかしら…と思いつつ帰路。もちろん「役を自分に引き寄せる」「役を自分の色に染める」タイプの役者が悪いという話ではない。どっちも技量がないとできないことだと思うし。なんにせよ、素晴らしい楽器を持った、素晴らしい役者さんだと思います。
とにかく楽しかった!これで4000円はありがたかったです。
「フルオケバックに歌えるのは幸せ」と何度も言っていたお二人。また是非ご出演していただきたいです。
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