東宝ミュージカル「ミス・サイゴン」 ― 2004年10月10日 13:38
@帝国劇場(ソワレ)
CAST:
エンジニア 筧利夫
キム 笹本玲奈
クリス 井上芳雄
ジョン 石井一孝
エレン 高橋由美子
トゥイ 泉見洋平
ジジ 平澤由美
5回目のサイゴン。5回目にして、今まで見た中でベストの出来だったと思います。キャストバランスが非常にいい感じがしました。
今回初見のキャストが結構いたせいか、今まで泣けなかったシーンでぼろぼろ泣いてしまったのが印象的。
「世界が終わる夜のように」や2幕の「SUN&MOON」とか、幸せな曲が切なかったのは、やっぱり笹本キムの幼さと井上クリスの熱さが、まるで燃え尽きる前の蝋燭のように、散り際の桜のように儚かったからだと思う。
シーンで印象に残ってる部分。
出だし「ドリームランド」で「♪17歳で初めて~」と歌い出した笹本キムの可憐なこと!さすが実年齢がキムに一番近いだけのことはあります。カウベルに合わせてポーズを取るシーン、笹本キムの後ろでエンジニアが同じ振り付けで踊って、ちゃんと踊れたキムに向かって○印を出してるのがおかしかった。
ドリームランドの帝王と化していたのが石井ジョン(笑)ジジのクジが外れて心の底から悔しがってるわ、お姉さん押し倒してるわ、サックス吹く時に「熱いのいけよ!熱いやつ!」とか叫んでるし、熱いのはおまえじゃと(笑)
「Sun&Moon」の二人のはしゃぎっぷりはすごかった。若さ爆発って感じ。その後の電話シーンも井上クリスはぴょんぴょん飛び跳ねてはしゃぐはしゃぐ。石井ジョンの「目を覚ませ…」という沈痛なため息もおかしさを誘います。
とりあえずきりがないのでキャスト別に。
筧エンジニア:4回目。喉やっちゃいました?張る所は出てますが中間の音程がきつそうでした。でも今まで声を張りっぱなしだった部分にメリハリがついて、逆に好きかも。喉を気にしてかとても丁寧に歌ってる印象があったし。声帯が開いてきたのかなぁ。いい感じです。いい声だ。
2幕のバンコクのシーンで「台風の翌日にようこそ。実家は浸水、田畑は冠水、それでも頑張って生きております」ってアドリブってましたが、これはマジネタなのでは…。実家、静岡でしたよね?
1幕キムの部屋で兵士たちが入ってきたシーン、キムを庇うようにして伏せるのは筧さんだけなのかな。あのシーンがなんとなくいつも気になる。
笹本キム:初見。思ったよりも太い声で、迫力があって驚いた。いいですよ、すごく好きだ!松キムの根性座ってる感じとはまた違って、か細いながらも一本芯の通った女の子といった雰囲気がとてもいいです。もっと早くに見てれば彼女の回数を増やしたのになぁ。
彼女が歌う幸せな曲は本当に幸せそうで、うれしそうで、その後の悲劇を知っているが故になんだか泣けて仕方ありませんでした。
井上クリスとは見た目も声も合っているコンビだと思います。「世界が終わる夜のように」の前「置いて行くのね」っていう台詞がすでに涙声で、今まではあんまり感じなかったけど、トゥイという元婚約者の存在が知れてしまったことで、クリスを怒らせてしまったんじゃないか…みたいな怯えが伝わってきて「なるほどな」と思いました。なので「君を連れてゆく」でパッと明るくなる表情がとても活きてた気がします。
若い二人なだけに「悪夢」のシーンも泣けたなぁ。
井上クリス:初見。6月のDIVAで「Why god Why」を聞いたときはいつもの「王子様声」だったので、出だしの「♪ありがたいけど ちょっとのれない~」を聴いた瞬間びっくりしました。あたりまえのことですが「ちゃんと"男"の声だー」って。あんなに男っぽい声で歌えるとは思ってなかったのですよ。私は今回の歌い方のが好きだー!この声ならマリウスとかアンジョが見たいぞー!
印象的だったのは「Why god Why」「電話」「悪夢」「告白」かな。電話のシーンは「♪まるでクリスマスイ~ブ」が本当にほわ~んとしててですね、「はいはい、わかりましたよ」と(笑)
サイゴン陥落はジョンのぶっ飛ばしっぷりと、クリスの吹っ飛びっぷりに感動しました。クリスは全員制覇したけど、一番「無理やり連れ帰られた」ってのに説得力があった。「告白」はあそこまで叫んでくるとは思わなかった。今までの彼のイメージだと、もっと音符に忠実に歌うのかな~と思ってたので意外でしたね。歌詞が「♪アメリカ人ならできると思ってた」ってのは井上クリス限定なのかな。他の2クリスは「♪俺アメリカン できると思ってた」だったと思うんだけど。とにかくこのクリスもよかった!
石井ジョン:初見(笑) とにかく熱い!井上クリスと二人がステージに集まると、一気に気温が80度くらい上がる感じ。ドリームランドのはじけっぷり、サイゴン陥落の熱血っぷり、演説台をバシバシ叩いて歌う「ブイ・ドイ」。いやー、すごかった。
個人的には「エレンとクリス」のシーンでの三重奏が、この組み合わせでやっと何言ってるのか・どんなハーモニーなんだかわかりました(笑)うん、あのシーンは圧倒的にジョンが正しいよな。
高橋エレン:3回目。エレンの心の動きがすごくわかりやすくなってました。やっぱりこの人のエレンに一番共感してしまう。
不信と同様を押し殺して笑顔を作って「お座りなさいよ」。彼女の本気を知って「憎めない。でも奪われるなら戦う」、その本気を見てクリスに対しての怒りと、彼の苦悩への悲しみ。そして「子供だけならせめて…」という言葉。
ラストのキムの部屋のシーンはいつも彼女に注目してしまうのですが、銃声がした瞬間に驚いてその場にへたり込み、ジョンに支えられて室内へ。倒れているキムを見た瞬間に口元を押さえ、背中を向け、大きく息をするエレン。2階から見てもわかるくらいに動揺していて、自分の言ってしまった一言は現実になるとどういうことなのかを理解して、キムを抱きかかえるクリスの姿に複雑な思いを馳せつつも、後悔する姿が見て取れます。そしてふと自分を見つめるタムに目をやり、その手を取って抱き寄せる。この一連の動きがとても自然なんです。彼女が10月で終わってしまうのは惜しいなぁ。
泉見トゥイ:初見。うわさで聞いていたほどにはおどろおどろしく感じなかった。基本的に声がきらきら系で可愛いんですよ。RENTのベニーでもそれで損してたなぁなどと思い出しました。「♪裏切りものー のーろーうーぞー」の辺りはtekkanのが呪われそうだったな(笑)
でも泉見さんはとても言葉をはっきり歌うので、歌詞がはっきりとわかって良かった。あと動きがきれいでした。
平澤ジジ:相変わらずダイナマイト。婚礼のシーンの微妙な表情と優しい表情は平澤ジジが一番好き、かな。
後、全体的にアンサンブルさんのコーラスがすんごくパワーアップしてる気がします。ドラゴンダンスのコーラス、トゥイの死の「♪時がきーたー」とか、悪夢のシーン。厚みを増しただけじゃなくて、一人ひとりの演技にも力が入ってる感じ。なので舞台の深みが増した気がします。
あと1ヶ月半。どこまで進化するのか楽しみです。
CAST:
エンジニア 筧利夫
キム 笹本玲奈
クリス 井上芳雄
ジョン 石井一孝
エレン 高橋由美子
トゥイ 泉見洋平
ジジ 平澤由美
5回目のサイゴン。5回目にして、今まで見た中でベストの出来だったと思います。キャストバランスが非常にいい感じがしました。
今回初見のキャストが結構いたせいか、今まで泣けなかったシーンでぼろぼろ泣いてしまったのが印象的。
「世界が終わる夜のように」や2幕の「SUN&MOON」とか、幸せな曲が切なかったのは、やっぱり笹本キムの幼さと井上クリスの熱さが、まるで燃え尽きる前の蝋燭のように、散り際の桜のように儚かったからだと思う。
シーンで印象に残ってる部分。
出だし「ドリームランド」で「♪17歳で初めて~」と歌い出した笹本キムの可憐なこと!さすが実年齢がキムに一番近いだけのことはあります。カウベルに合わせてポーズを取るシーン、笹本キムの後ろでエンジニアが同じ振り付けで踊って、ちゃんと踊れたキムに向かって○印を出してるのがおかしかった。
ドリームランドの帝王と化していたのが石井ジョン(笑)ジジのクジが外れて心の底から悔しがってるわ、お姉さん押し倒してるわ、サックス吹く時に「熱いのいけよ!熱いやつ!」とか叫んでるし、熱いのはおまえじゃと(笑)
「Sun&Moon」の二人のはしゃぎっぷりはすごかった。若さ爆発って感じ。その後の電話シーンも井上クリスはぴょんぴょん飛び跳ねてはしゃぐはしゃぐ。石井ジョンの「目を覚ませ…」という沈痛なため息もおかしさを誘います。
とりあえずきりがないのでキャスト別に。
筧エンジニア:4回目。喉やっちゃいました?張る所は出てますが中間の音程がきつそうでした。でも今まで声を張りっぱなしだった部分にメリハリがついて、逆に好きかも。喉を気にしてかとても丁寧に歌ってる印象があったし。声帯が開いてきたのかなぁ。いい感じです。いい声だ。
2幕のバンコクのシーンで「台風の翌日にようこそ。実家は浸水、田畑は冠水、それでも頑張って生きております」ってアドリブってましたが、これはマジネタなのでは…。実家、静岡でしたよね?
1幕キムの部屋で兵士たちが入ってきたシーン、キムを庇うようにして伏せるのは筧さんだけなのかな。あのシーンがなんとなくいつも気になる。
笹本キム:初見。思ったよりも太い声で、迫力があって驚いた。いいですよ、すごく好きだ!松キムの根性座ってる感じとはまた違って、か細いながらも一本芯の通った女の子といった雰囲気がとてもいいです。もっと早くに見てれば彼女の回数を増やしたのになぁ。
彼女が歌う幸せな曲は本当に幸せそうで、うれしそうで、その後の悲劇を知っているが故になんだか泣けて仕方ありませんでした。
井上クリスとは見た目も声も合っているコンビだと思います。「世界が終わる夜のように」の前「置いて行くのね」っていう台詞がすでに涙声で、今まではあんまり感じなかったけど、トゥイという元婚約者の存在が知れてしまったことで、クリスを怒らせてしまったんじゃないか…みたいな怯えが伝わってきて「なるほどな」と思いました。なので「君を連れてゆく」でパッと明るくなる表情がとても活きてた気がします。
若い二人なだけに「悪夢」のシーンも泣けたなぁ。
井上クリス:初見。6月のDIVAで「Why god Why」を聞いたときはいつもの「王子様声」だったので、出だしの「♪ありがたいけど ちょっとのれない~」を聴いた瞬間びっくりしました。あたりまえのことですが「ちゃんと"男"の声だー」って。あんなに男っぽい声で歌えるとは思ってなかったのですよ。私は今回の歌い方のが好きだー!この声ならマリウスとかアンジョが見たいぞー!
印象的だったのは「Why god Why」「電話」「悪夢」「告白」かな。電話のシーンは「♪まるでクリスマスイ~ブ」が本当にほわ~んとしててですね、「はいはい、わかりましたよ」と(笑)
サイゴン陥落はジョンのぶっ飛ばしっぷりと、クリスの吹っ飛びっぷりに感動しました。クリスは全員制覇したけど、一番「無理やり連れ帰られた」ってのに説得力があった。「告白」はあそこまで叫んでくるとは思わなかった。今までの彼のイメージだと、もっと音符に忠実に歌うのかな~と思ってたので意外でしたね。歌詞が「♪アメリカ人ならできると思ってた」ってのは井上クリス限定なのかな。他の2クリスは「♪俺アメリカン できると思ってた」だったと思うんだけど。とにかくこのクリスもよかった!
石井ジョン:初見(笑) とにかく熱い!井上クリスと二人がステージに集まると、一気に気温が80度くらい上がる感じ。ドリームランドのはじけっぷり、サイゴン陥落の熱血っぷり、演説台をバシバシ叩いて歌う「ブイ・ドイ」。いやー、すごかった。
個人的には「エレンとクリス」のシーンでの三重奏が、この組み合わせでやっと何言ってるのか・どんなハーモニーなんだかわかりました(笑)うん、あのシーンは圧倒的にジョンが正しいよな。
高橋エレン:3回目。エレンの心の動きがすごくわかりやすくなってました。やっぱりこの人のエレンに一番共感してしまう。
不信と同様を押し殺して笑顔を作って「お座りなさいよ」。彼女の本気を知って「憎めない。でも奪われるなら戦う」、その本気を見てクリスに対しての怒りと、彼の苦悩への悲しみ。そして「子供だけならせめて…」という言葉。
ラストのキムの部屋のシーンはいつも彼女に注目してしまうのですが、銃声がした瞬間に驚いてその場にへたり込み、ジョンに支えられて室内へ。倒れているキムを見た瞬間に口元を押さえ、背中を向け、大きく息をするエレン。2階から見てもわかるくらいに動揺していて、自分の言ってしまった一言は現実になるとどういうことなのかを理解して、キムを抱きかかえるクリスの姿に複雑な思いを馳せつつも、後悔する姿が見て取れます。そしてふと自分を見つめるタムに目をやり、その手を取って抱き寄せる。この一連の動きがとても自然なんです。彼女が10月で終わってしまうのは惜しいなぁ。
泉見トゥイ:初見。うわさで聞いていたほどにはおどろおどろしく感じなかった。基本的に声がきらきら系で可愛いんですよ。RENTのベニーでもそれで損してたなぁなどと思い出しました。「♪裏切りものー のーろーうーぞー」の辺りはtekkanのが呪われそうだったな(笑)
でも泉見さんはとても言葉をはっきり歌うので、歌詞がはっきりとわかって良かった。あと動きがきれいでした。
平澤ジジ:相変わらずダイナマイト。婚礼のシーンの微妙な表情と優しい表情は平澤ジジが一番好き、かな。
後、全体的にアンサンブルさんのコーラスがすんごくパワーアップしてる気がします。ドラゴンダンスのコーラス、トゥイの死の「♪時がきーたー」とか、悪夢のシーン。厚みを増しただけじゃなくて、一人ひとりの演技にも力が入ってる感じ。なので舞台の深みが増した気がします。
あと1ヶ月半。どこまで進化するのか楽しみです。
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