六月大歌舞伎(昼の部) ― 2004年06月20日 15:26
@歌舞伎座
同行者のW嬢と本当に行くのかどうかの最終的な連絡を取りあって、結局GO!ということに。
先日の夜の一幕見がわりとあっさり入れたので「9時くらいに着いたら座れるかな~」とか軽~い気持ちで歌舞伎座へ向かったのですが…甘かった;9時の段階でずらりと人が並んでいて、とっくの昔に座席分の人数は超えてしまい「ここから先の皆様は、<b>3幕全てお立ち見になるとお考え下さい</b>」と言われてしまいました;
一瞬悩んだのも事実ですが、今回の演目は「鏡獅子」以外は名前は知っていてもストーリーはあまり知らない演目だったので凄く楽しみだったし、ここまで来たからには見るしかありません。開演11時、終演予定は15:30。決死の覚悟で場内へ入りました。
・外郎売
アナウンサーが必ず練習させられるアレ…というイメージしかなかったのですが、なるほど。ああいったストーリーだったんですね。背景がとても華やかで楽しめました。松緑さんは歌舞伎座で外郎売をやるのは初めてだそうで、なんか結構ネタにされてる感じでした(笑)しかしあの早口はすごい。他の方のを見たことがないので比較はできませんがすごかった。
もう一つ凄かったのは七之助の顔の小ささ!ラスサム試写会で見たあの小っちゃい顔に鬘が乗るともっと小さくて驚愕。顔の小ささで一瞬にしてわかる七之助さんて一体…。勘九郎さんの息子なのに。遺伝子の神秘だ。
・寺子屋
恥ずかしながらこちらも実はタイトルしか知りませんでした。印象的に面白い話なのかな…?と思っていたらびっくり。とても悲しく切ない物語だったんですね。「身代わりとなってくれと言ったら、笑って首を差しだし…」のくだりではちょっと涙ぐんでしまいました。仁左衛門さんの松王丸とその奥様の玉三郎さんが素晴らしかった。
・口上
全員知ってる俳優さんだ!すげー!…と思いながら聴いてました。左團次さんが結構キツいことを言っていたような…。一人一人が頭を下げる度に、十一代目の肩に一つ一つ重荷が積まれていくような錯覚を、客席のこっちが感じてしまいましたよ。大きな名跡を継ぐというのは大変なことなんだなぁと改めて思う。吉例ということで「睨んで」戴いてちょっと嬉しい。これで今年後半のチケット取りも上手くいくと信じたいです(笑)
・鏡獅子
海老蔵さんの女形が、弥生さんがあんなに美しいとは!……でも綺麗なんだけど「首太っ!」「動きのキレ良すぎ」ということで、女舞いはまだイマイチなのかなぁ、と。玉三郎さんや福助さんのような所作の美しさはなかったです。まあ、あんまり女形もやらないだろうし。
逆に獅子になってからは迫力ありました!隣にいた常連らしきおば様も板を鳴らすたびに大拍手。このおばさまの大向こうのかけかたが粋でカッコ良かったなぁ。毛振りも勢いあったし。あれ、いつも思うんですが首おかしくならないのかなぁ。頭振ってる海老蔵も大変だろうけど、延々とくるくる回ってる蝶の精のおこちゃま二人もさぞや大変だったろうと思います。個人的には助六よりもこっちのが海老蔵さんには合ってる気がしました。
いやしかし、四時間半の立ち見はキツかった;流石に足がパンパンだったので、家に帰って即お風呂です。今やっと落ち着きました。疲れたけど行ってよかった。
昨日のDIVAといい、充実した休日でした。これを心の肥やしにして今週も頑張って働こう…。
同行者のW嬢と本当に行くのかどうかの最終的な連絡を取りあって、結局GO!ということに。
先日の夜の一幕見がわりとあっさり入れたので「9時くらいに着いたら座れるかな~」とか軽~い気持ちで歌舞伎座へ向かったのですが…甘かった;9時の段階でずらりと人が並んでいて、とっくの昔に座席分の人数は超えてしまい「ここから先の皆様は、<b>3幕全てお立ち見になるとお考え下さい</b>」と言われてしまいました;
一瞬悩んだのも事実ですが、今回の演目は「鏡獅子」以外は名前は知っていてもストーリーはあまり知らない演目だったので凄く楽しみだったし、ここまで来たからには見るしかありません。開演11時、終演予定は15:30。決死の覚悟で場内へ入りました。
・外郎売
アナウンサーが必ず練習させられるアレ…というイメージしかなかったのですが、なるほど。ああいったストーリーだったんですね。背景がとても華やかで楽しめました。松緑さんは歌舞伎座で外郎売をやるのは初めてだそうで、なんか結構ネタにされてる感じでした(笑)しかしあの早口はすごい。他の方のを見たことがないので比較はできませんがすごかった。
もう一つ凄かったのは七之助の顔の小ささ!ラスサム試写会で見たあの小っちゃい顔に鬘が乗るともっと小さくて驚愕。顔の小ささで一瞬にしてわかる七之助さんて一体…。勘九郎さんの息子なのに。遺伝子の神秘だ。
・寺子屋
恥ずかしながらこちらも実はタイトルしか知りませんでした。印象的に面白い話なのかな…?と思っていたらびっくり。とても悲しく切ない物語だったんですね。「身代わりとなってくれと言ったら、笑って首を差しだし…」のくだりではちょっと涙ぐんでしまいました。仁左衛門さんの松王丸とその奥様の玉三郎さんが素晴らしかった。
・口上
全員知ってる俳優さんだ!すげー!…と思いながら聴いてました。左團次さんが結構キツいことを言っていたような…。一人一人が頭を下げる度に、十一代目の肩に一つ一つ重荷が積まれていくような錯覚を、客席のこっちが感じてしまいましたよ。大きな名跡を継ぐというのは大変なことなんだなぁと改めて思う。吉例ということで「睨んで」戴いてちょっと嬉しい。これで今年後半のチケット取りも上手くいくと信じたいです(笑)
・鏡獅子
海老蔵さんの女形が、弥生さんがあんなに美しいとは!……でも綺麗なんだけど「首太っ!」「動きのキレ良すぎ」ということで、女舞いはまだイマイチなのかなぁ、と。玉三郎さんや福助さんのような所作の美しさはなかったです。まあ、あんまり女形もやらないだろうし。
逆に獅子になってからは迫力ありました!隣にいた常連らしきおば様も板を鳴らすたびに大拍手。このおばさまの大向こうのかけかたが粋でカッコ良かったなぁ。毛振りも勢いあったし。あれ、いつも思うんですが首おかしくならないのかなぁ。頭振ってる海老蔵も大変だろうけど、延々とくるくる回ってる蝶の精のおこちゃま二人もさぞや大変だったろうと思います。個人的には助六よりもこっちのが海老蔵さんには合ってる気がしました。
いやしかし、四時間半の立ち見はキツかった;流石に足がパンパンだったので、家に帰って即お風呂です。今やっと落ち着きました。疲れたけど行ってよかった。
昨日のDIVAといい、充実した休日でした。これを心の肥やしにして今週も頑張って働こう…。
劇団扉座「新浄瑠璃 百鬼丸~手塚治虫「どろろ」より~」 ― 2004年06月23日 15:03
@紀伊国屋ホール(千秋楽)
先週になって急遽行くことが決まりました。譲っていただいた席が中央ほぼセンターというとても見やすい席でグッド。原作は未見です。
良かった。とてもよかった。
前半の「身体を失くした百鬼丸・心を失くしたどろろ」という対比~後半の「身体と心の黒子の入れ替わり」への流れが活きていたと思う。
身体を失った百鬼丸という特異な設定を「声」「動き」という二人の黒子を使うことによって上手く表現していて感心。高橋嬢の声が非常に良く、黒子でありながらあえて隠さずに見せていたその表情と共に胸を打った。あれだけ舞台の上を動いていながら進むにつれてなぜか存在が気にならなくなるのが不思議。どろろ=山中さんの演技のせいもあると思うが、舞台上に存在するのはあくまで「のっぺらぼうの百鬼丸」で、本当に彼の心の声が頭に直接訴えかけてくるような錯覚を覚えた。
後半、百鬼丸が身体を取り戻し、それまで「心の力」としてただ物(刀)を動かしていた黒子(顔も隠してたので単なる黒子だと思ってた)の衣装が引き裂かれ、百鬼丸の「身体」として暴走し始める。
最初は逃げ回り、嫌々旅をしていたどろろが徐々に失くした「心」を取り戻し、最後はばらばらになった百鬼丸の心と身体を繋ぐその演技に涙ぼろぼろ。山中さんが出てくる度に泣いてた気がします。
そして客演の平栗あつみさんの演技が素晴らしかった!つか舞台のビデオで散々見ていたけれど、実は生で演技を見るのは初めて。設定的に「銀ちゃんが、逝く」を思い出しつつ、たまにセリフ回しがつか調になっている気がしつつ、切ない表情と悲痛な声にまた涙。
とにかく百鬼丸・どろろ・阿佐比という三人の力が強かった。
逆にどろろの父・醍醐景光とその息子多宝丸の印象が薄いのが気になったかもしれない。ラストを締める橘姫の台詞はもっと凛とした力強さがほしかった。出番被ってないんだから百鬼丸の声をやってた高橋さんが二役ってのはダメかなぁ。
白眼童子の岡森さんは人外の魔物の雰囲気を上手く作り上げていたと思う。
途中で革命軍(時代的には一揆?)が蜂起するシーンがあるのだが、案の定出てきた赤い旗、真っ赤なマントや衣装、出方の演出で百鬼丸(身体)か瀬川梶之助が今にも♪闘うものの~歌が聞こえるか~♪と歌いだすのではないかとちょっとドキドキした(笑)いや、衣装的にはどっちかというとブライ様@キャシャーンだったんですが。
民族楽器系を使った生のBGM・効果音が非常に演出・戯曲に合っていたと思う。母と再会する藪の中のシーンとラストシーンは特に秀逸。
浄瑠璃ということで所々に「語り」を取り入れていたけど、百鬼丸を河に流すシーンは良かったが、部分的には多少浮いている印象もあった。いずれ再演することがあれば、もっと流れに馴染んだ形になるんだろうな…という程度だったけど。語り部分の「和」の伴奏と通常をBGMのクロスフェードさせる演出はあんま上手く行ってなかったかも。最初誰かが携帯鳴らしたのかと思ってしまった。
途中百鬼丸の身体の一部として、目玉の張りぼてを頭に被った二人が出てくるんだけど、「これじゃ目玉親父じゃん」と内心思っていたら岡森さんの台詞で「これは手塚ではなく水木の世界じゃった」というのが出てきて場内大爆笑。そうか、わかっててやってたのか(笑)
横内さんの戯曲は個人的に当たりはずれが大きいんだけど、今回は大当たり。高橋さんの声、母・阿佐比とどろろの演技あっての舞台だったと思う。初見が楽日でなければもう一回見たかった。
先週になって急遽行くことが決まりました。譲っていただいた席が中央ほぼセンターというとても見やすい席でグッド。原作は未見です。
良かった。とてもよかった。
前半の「身体を失くした百鬼丸・心を失くしたどろろ」という対比~後半の「身体と心の黒子の入れ替わり」への流れが活きていたと思う。
身体を失った百鬼丸という特異な設定を「声」「動き」という二人の黒子を使うことによって上手く表現していて感心。高橋嬢の声が非常に良く、黒子でありながらあえて隠さずに見せていたその表情と共に胸を打った。あれだけ舞台の上を動いていながら進むにつれてなぜか存在が気にならなくなるのが不思議。どろろ=山中さんの演技のせいもあると思うが、舞台上に存在するのはあくまで「のっぺらぼうの百鬼丸」で、本当に彼の心の声が頭に直接訴えかけてくるような錯覚を覚えた。
後半、百鬼丸が身体を取り戻し、それまで「心の力」としてただ物(刀)を動かしていた黒子(顔も隠してたので単なる黒子だと思ってた)の衣装が引き裂かれ、百鬼丸の「身体」として暴走し始める。
最初は逃げ回り、嫌々旅をしていたどろろが徐々に失くした「心」を取り戻し、最後はばらばらになった百鬼丸の心と身体を繋ぐその演技に涙ぼろぼろ。山中さんが出てくる度に泣いてた気がします。
そして客演の平栗あつみさんの演技が素晴らしかった!つか舞台のビデオで散々見ていたけれど、実は生で演技を見るのは初めて。設定的に「銀ちゃんが、逝く」を思い出しつつ、たまにセリフ回しがつか調になっている気がしつつ、切ない表情と悲痛な声にまた涙。
とにかく百鬼丸・どろろ・阿佐比という三人の力が強かった。
逆にどろろの父・醍醐景光とその息子多宝丸の印象が薄いのが気になったかもしれない。ラストを締める橘姫の台詞はもっと凛とした力強さがほしかった。出番被ってないんだから百鬼丸の声をやってた高橋さんが二役ってのはダメかなぁ。
白眼童子の岡森さんは人外の魔物の雰囲気を上手く作り上げていたと思う。
途中で革命軍(時代的には一揆?)が蜂起するシーンがあるのだが、案の定出てきた赤い旗、真っ赤なマントや衣装、出方の演出で百鬼丸(身体)か瀬川梶之助が今にも♪闘うものの~歌が聞こえるか~♪と歌いだすのではないかとちょっとドキドキした(笑)いや、衣装的にはどっちかというとブライ様@キャシャーンだったんですが。
民族楽器系を使った生のBGM・効果音が非常に演出・戯曲に合っていたと思う。母と再会する藪の中のシーンとラストシーンは特に秀逸。
浄瑠璃ということで所々に「語り」を取り入れていたけど、百鬼丸を河に流すシーンは良かったが、部分的には多少浮いている印象もあった。いずれ再演することがあれば、もっと流れに馴染んだ形になるんだろうな…という程度だったけど。語り部分の「和」の伴奏と通常をBGMのクロスフェードさせる演出はあんま上手く行ってなかったかも。最初誰かが携帯鳴らしたのかと思ってしまった。
途中百鬼丸の身体の一部として、目玉の張りぼてを頭に被った二人が出てくるんだけど、「これじゃ目玉親父じゃん」と内心思っていたら岡森さんの台詞で「これは手塚ではなく水木の世界じゃった」というのが出てきて場内大爆笑。そうか、わかっててやってたのか(笑)
横内さんの戯曲は個人的に当たりはずれが大きいんだけど、今回は大当たり。高橋さんの声、母・阿佐比とどろろの演技あっての舞台だったと思う。初見が楽日でなければもう一回見たかった。
劇団四季「マンマ・ミーア!」 ― 2004年06月26日 13:23
@電通四季劇場「海」(マチネ)
ABBAの曲目当てで見に行ったんですが、まず会場がきれいでびっくり。2Fの一番後ろでもステージが良く見えて快適でした。ただ2Fロビーでパンフ売ってないのはいかがなものかと。幕間に3F-1Fの階段往復は辛かったです…。
予備知識が全然ない状態でしたが、とにかく楽しいステージだったと思います。前田美波里が出てるとは思わずびっくり。ロックバンドの衣裳の時に胸の谷間がすんごいんですよ!足も長いしスタイルいいし、一体幾つなんだろうか…。
ドナ・ターニャ・ロージーは3人ともいいキャラでよかったなぁ。ドナはすごくキュートでしたが、所々歌が演歌調になってたのがちょっと気になる感じ。でも可愛い。
ソフィーは個人的にいまいちでした。とても上手いんですが何となくこう、熱さがないというか。「劇団ひまわりの子役がそのまま四季に入った感じ」と同行の妹と話していて後でパンフを見たらそのままの経歴だったのでちょっと苦笑い。
サムの渡辺さん見ててどっかで見たことがあるなぁと思ってたら渡辺正(忠士)さんだったんですね!JAPAN RENTのオリジナルロジャーじゃないですか!イメージ全然違うのでびっくり。お元気そうでなによりです。でも途中で河村 "スター" 隆一に見えてしまって、いつ♪色~あせな~いメ~ロディ~♪と歌いだすかドキドキしました(すんなよ)
カーテンコールで男性陣3人があの衣裳で出てきたときは思わず「ウルトラ警備隊?」と思って爆笑。隣で妹も同じこと言って笑ってました。そうか、衝撃のカーテンコールってのはそういうことか。
盛り上がって楽しいカーテンコールですごく良かった。チケット代全額あそこに払ってもいい。
とにかく楽しかった~。C席だったらもう一回見たいかも。
ABBAの曲目当てで見に行ったんですが、まず会場がきれいでびっくり。2Fの一番後ろでもステージが良く見えて快適でした。ただ2Fロビーでパンフ売ってないのはいかがなものかと。幕間に3F-1Fの階段往復は辛かったです…。
予備知識が全然ない状態でしたが、とにかく楽しいステージだったと思います。前田美波里が出てるとは思わずびっくり。ロックバンドの衣裳の時に胸の谷間がすんごいんですよ!足も長いしスタイルいいし、一体幾つなんだろうか…。
ドナ・ターニャ・ロージーは3人ともいいキャラでよかったなぁ。ドナはすごくキュートでしたが、所々歌が演歌調になってたのがちょっと気になる感じ。でも可愛い。
ソフィーは個人的にいまいちでした。とても上手いんですが何となくこう、熱さがないというか。「劇団ひまわりの子役がそのまま四季に入った感じ」と同行の妹と話していて後でパンフを見たらそのままの経歴だったのでちょっと苦笑い。
サムの渡辺さん見ててどっかで見たことがあるなぁと思ってたら渡辺正(忠士)さんだったんですね!JAPAN RENTのオリジナルロジャーじゃないですか!イメージ全然違うのでびっくり。お元気そうでなによりです。でも途中で河村 "スター" 隆一に見えてしまって、いつ♪色~あせな~いメ~ロディ~♪と歌いだすかドキドキしました(すんなよ)
カーテンコールで男性陣3人があの衣裳で出てきたときは思わず「ウルトラ警備隊?」と思って爆笑。隣で妹も同じこと言って笑ってました。そうか、衝撃のカーテンコールってのはそういうことか。
盛り上がって楽しいカーテンコールですごく良かった。チケット代全額あそこに払ってもいい。
とにかく楽しかった~。C席だったらもう一回見たいかも。
劇団四季「ジーザス・クライスト=スーパースター」 ― 2004年06月30日 13:23
@四季劇場【秋】
念願の初見。
開演時間30分間違えてて、汗だくで場内飛び込んだら客席に誰もいなくて目が点になったとか、幕間があると信じていて「どこで一幕終わるんだろう」とずっと思ってたとか(ユダが自殺してすっぽんで下りて行ったところで「あ、休憩だ」と本気で思ったことはナイショです)、波乱気味の状態で鑑賞してまいりました。事前の下調べはちゃんとしようね、自分。
終演後にまず思ったのは「……お疲れ、ユダ」でした。だってあんまりにもあんまりな人生。しかもそれ全部ジーザスのせいなのか…と思うとなんかもうこう、肩叩いて「まあ、とりあえず飲め」みたいな。
ジーザスの印象は「ダメな男」かな。
カリスマとして立ち続けることには疲れ、一人の男に身を落としてマリアを幸せにすることもできず、いっそ偽善を通して本当に王になる勇気もなく、自ら命を絶つこともできず…。
結局一番理解者のユダに自分ではできなかった選択をさせてしまうという、甘ちゃんなのか真面目すぎなのか微妙なところです。しかもユダは自分の思うとおりにやってくれるってわかっててさせるし。
でもね、ダメな人なのに魅力的ってのは惚れた方にとっては最悪なんでしょうね。ダメな部分をカバーして、なんでもしてあげたくなっちゃうような。ユダさん甲斐性あるし。
極論言っちゃうと神の御子であるジーザスは弱き罪深き人間に思えて、彼を裏切ってまで望み通りのことをしたユダこそが「救いの手」を持っているように思えました。その救いが神のものなのか、悪魔のものなのかはわからないけど。
もしかして実際のストーリーとはえらい食い違った解釈なのかもしれない気もしますが、初見だし、四季にしては歌詞が全然聞き取れなかったし、見て感じたのはこうだった…ということで勘弁してください。(パンフはこれから読みます)
歌詞が聞き取れなかったキャストは1人2人じゃないので、これはメロディに日本語が決定的に乗りにくいせいもあると思われ。(2階席だったせいかもしれない)やっぱあのメロディには英語がハマると思いました。ちょっとブロードウェイ版のCDを聞いてみたい。
あと、四季の皆さん普段はああいう歌い方しないからなのかしら?開幕してそんなに経ってないと思うんですが、ジーザス・ユダのお二人は揃って喉がきつそうでしたね。
ジーザスは途中数箇所「今の一節、あからさまに低くなかったか?」ってところがあったし、ユダさんも高音シャウト部分は8割……(皆まで言うまい)。
ただ、ステージから伝わってくる熱気は感じた。まだまだ出る気がしないでもなかったけど。
ジャポネスクバージョンは楽近くに行くから、その頃にはもっと練り上げられた雰囲気になるんだろうか。
2階席からステージ見て、「あの八百屋っぷり…すげぇ」と感嘆しました。照明の切り替わりもきっちり見えてきれいだったなぁ。ジーザスに群がる人々、ごろんごろん転がってて、そのまま上下の溝とか、客席まで落ちるんじゃないかとちょっとハラハラしました;ジーザスの転がりっぷりもすごかった。同行のW嬢は「ついうっかり回転数を数えてしまった」と言ってました。
あ、あと何処かのシーンで坂道駆け上がったユダが、舞台裏への階段下りるときにちょっとバランス崩して手が「あわわわ」ってなってました(笑)怪我には気をつけてほしいですね、本当に。
あー、でも柳瀬ジーザスは可愛かったなぁ(笑)
なんかこう、民衆が石投げるのも単に「いぢめたいv」ってだけなんじゃないかというくらいいぢめてオーラを放っていたような気がする。(「ホントは守ってオーラ」もね。…そんなん感じたの私だけか?)
カーテンコールでみんなノリノリの中、一人ぎこちなく出てくる姿も可愛かったです。
今度万全に予習した上でもう一回見たいなーと思うんですが、見事に完売なんですよね。まあ、縁があったら見ることもできましょう。
個人的にはジャポネスクバージョンのがこの話に共感できそうな予感もするので、8月が楽しみです。
そういや開演前に1Fロビーにいたら、ピンクの巨大な影が目の前を通ったので「なんだ?」と顔を上げたら井上"初代ルドルフ"芳雄くんでした。大きいんですね、びっくりした~;
後、ここから先は余談なんですが、「野獣郎見参」のジーザスパロはほんっと岡崎さんいい仕事してたんだなってのを実感(笑)
「SUPERSTAR」のパロディソングを劇中劇で「清明スーパースター」として唄うんですが、清明役でこの曲熱唱するのが柿右衛門(=唯一の裏切り者)だった辺り、実はすんごい深いのか?いのうえ演出。
歌詞が♪清明~スーパスター あなたは自分のことを~ この世で~ひとつの~天地の真理と思うの~♪なのも絶妙なパロだ。「私はイエスがわからない」のパロディも♪私にはわからない~彼は天才天文博士~♪で始まり、♪あの人が~怖い~♪で終わるし。
そんでヘロデ王(下村さん)には阿修羅城の瞳2003の望月高弥郎@河野さんと同じ匂いを感じました(笑)
帰ってから太宰の「駆け込み訴え」が読み返したくなってクローゼットの本の山をひっくり返す。
この話が「走れメロス」に収録されてる辺り、なんとなくこう、感じるものがありますね。
念願の初見。
開演時間30分間違えてて、汗だくで場内飛び込んだら客席に誰もいなくて目が点になったとか、幕間があると信じていて「どこで一幕終わるんだろう」とずっと思ってたとか(ユダが自殺してすっぽんで下りて行ったところで「あ、休憩だ」と本気で思ったことはナイショです)、波乱気味の状態で鑑賞してまいりました。事前の下調べはちゃんとしようね、自分。
終演後にまず思ったのは「……お疲れ、ユダ」でした。だってあんまりにもあんまりな人生。しかもそれ全部ジーザスのせいなのか…と思うとなんかもうこう、肩叩いて「まあ、とりあえず飲め」みたいな。
ジーザスの印象は「ダメな男」かな。
カリスマとして立ち続けることには疲れ、一人の男に身を落としてマリアを幸せにすることもできず、いっそ偽善を通して本当に王になる勇気もなく、自ら命を絶つこともできず…。
結局一番理解者のユダに自分ではできなかった選択をさせてしまうという、甘ちゃんなのか真面目すぎなのか微妙なところです。しかもユダは自分の思うとおりにやってくれるってわかっててさせるし。
でもね、ダメな人なのに魅力的ってのは惚れた方にとっては最悪なんでしょうね。ダメな部分をカバーして、なんでもしてあげたくなっちゃうような。ユダさん甲斐性あるし。
極論言っちゃうと神の御子であるジーザスは弱き罪深き人間に思えて、彼を裏切ってまで望み通りのことをしたユダこそが「救いの手」を持っているように思えました。その救いが神のものなのか、悪魔のものなのかはわからないけど。
もしかして実際のストーリーとはえらい食い違った解釈なのかもしれない気もしますが、初見だし、四季にしては歌詞が全然聞き取れなかったし、見て感じたのはこうだった…ということで勘弁してください。(パンフはこれから読みます)
歌詞が聞き取れなかったキャストは1人2人じゃないので、これはメロディに日本語が決定的に乗りにくいせいもあると思われ。(2階席だったせいかもしれない)やっぱあのメロディには英語がハマると思いました。ちょっとブロードウェイ版のCDを聞いてみたい。
あと、四季の皆さん普段はああいう歌い方しないからなのかしら?開幕してそんなに経ってないと思うんですが、ジーザス・ユダのお二人は揃って喉がきつそうでしたね。
ジーザスは途中数箇所「今の一節、あからさまに低くなかったか?」ってところがあったし、ユダさんも高音シャウト部分は8割……(皆まで言うまい)。
ただ、ステージから伝わってくる熱気は感じた。まだまだ出る気がしないでもなかったけど。
ジャポネスクバージョンは楽近くに行くから、その頃にはもっと練り上げられた雰囲気になるんだろうか。
2階席からステージ見て、「あの八百屋っぷり…すげぇ」と感嘆しました。照明の切り替わりもきっちり見えてきれいだったなぁ。ジーザスに群がる人々、ごろんごろん転がってて、そのまま上下の溝とか、客席まで落ちるんじゃないかとちょっとハラハラしました;ジーザスの転がりっぷりもすごかった。同行のW嬢は「ついうっかり回転数を数えてしまった」と言ってました。
あ、あと何処かのシーンで坂道駆け上がったユダが、舞台裏への階段下りるときにちょっとバランス崩して手が「あわわわ」ってなってました(笑)怪我には気をつけてほしいですね、本当に。
あー、でも柳瀬ジーザスは可愛かったなぁ(笑)
なんかこう、民衆が石投げるのも単に「いぢめたいv」ってだけなんじゃないかというくらいいぢめてオーラを放っていたような気がする。(「ホントは守ってオーラ」もね。…そんなん感じたの私だけか?)
カーテンコールでみんなノリノリの中、一人ぎこちなく出てくる姿も可愛かったです。
今度万全に予習した上でもう一回見たいなーと思うんですが、見事に完売なんですよね。まあ、縁があったら見ることもできましょう。
個人的にはジャポネスクバージョンのがこの話に共感できそうな予感もするので、8月が楽しみです。
そういや開演前に1Fロビーにいたら、ピンクの巨大な影が目の前を通ったので「なんだ?」と顔を上げたら井上"初代ルドルフ"芳雄くんでした。大きいんですね、びっくりした~;
後、ここから先は余談なんですが、「野獣郎見参」のジーザスパロはほんっと岡崎さんいい仕事してたんだなってのを実感(笑)
「SUPERSTAR」のパロディソングを劇中劇で「清明スーパースター」として唄うんですが、清明役でこの曲熱唱するのが柿右衛門(=唯一の裏切り者)だった辺り、実はすんごい深いのか?いのうえ演出。
歌詞が♪清明~スーパスター あなたは自分のことを~ この世で~ひとつの~天地の真理と思うの~♪なのも絶妙なパロだ。「私はイエスがわからない」のパロディも♪私にはわからない~彼は天才天文博士~♪で始まり、♪あの人が~怖い~♪で終わるし。
そんでヘロデ王(下村さん)には阿修羅城の瞳2003の望月高弥郎@河野さんと同じ匂いを感じました(笑)
帰ってから太宰の「駆け込み訴え」が読み返したくなってクローゼットの本の山をひっくり返す。
この話が「走れメロス」に収録されてる辺り、なんとなくこう、感じるものがありますね。
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