宝塚歌劇団星組「COPACABANA」(16:00) ― 2006年06月11日 16:00
@梅田芸術劇場
大阪滞在5時間の強行軍でしたが楽しかった!
ひたすら明るくて、何も考えずに見られるミュージカル。予習してたので曲もわかったし、あっという間の2時間45分でした。
「コパカバーナ」という曲そのものが大好きなので、OPからとてもわくわくしました。オーケストラも上手かった…。金管があれだけ安定してるとなんの不安もなく聞けていいですね。
原曲の歌詞は曲の明るさに反して悲しい内容なのですが(多分オリジナル演出の劇中劇は原曲通り)、そこは宝塚ということで最後を少しいじくってハッピーエンドに持って行ったのがまた良い感じ。
内容的には現実と想像をいったりきたりする辺り、微妙に繋がりが悪い部分が合った気もするのですが、その辺はまあ予習してたせいかさほど気にならず。ご都合主義な部分もまあいいかなと(笑)
キャストについて。
主演トニー&スティーブン@わたるさん(湖月わたる)
ナウオンか何かでも言ってましたが、普通の紳士靴履いててびっくりしました…。すごいよ、ヒールがないよ!(除・ショーのシーン)
正直歌はお上手な方ではないんですけど、それでもこの人の歌はなんとなく好きだったりします。なのでローラやサマンサに向かって歌うラブソングがいいなぁと。声に表情がある感じで。
ショーのシーンはダレン・リー氏の振り付けが格好良くて見とれましたね。やっぱりとても「輝く人」なんだなぁと改めて実感。本当に太陽のような人だ。
ローラ&サマンサ@となみちゃん(白羽ゆり)
しょっぱなのシャワーシーンはいったいどこの峰不二子かと思いました(笑)サマンサとローラできっちりと役作りを変えていて、それがラストは効いてたと思います。
ローラのシーンでは、オーディションでピアノの上に登るそのよじ登り方が超可愛かった。ドリキンで聴かせてくれた地声の低音が好きだったのですが、今回はそれがパワーアップ。逆に娘役声で歌う高音で聞きにくい部分はありましたが、相対的に見ると歌上手くなったなぁと。立派なトップさんになってなんだか嬉しいです。
リコ@とうこさん(安蘭けい)
ビバお髭の魔法!なんて渋いおじさまなんでしょう!オジサマスキーの私のツボにピンポイントでメガヒットですよ!
葉巻を扱う指先だとか、コンチータに回した腕の使い方だとか、もうたまりませんでした。F嬢共々「最後まで髭付が良かったのに」と、ある意味暴言吐きつつもうっとりです。
一幕ラストの「Bolero De Amor」がすごく好きだったので楽しみにしてたんですが、流石ですね~。聴かせてくれました。いやーもう言うことなしです。ラストの車椅子での去り際「電動を買おうよ!ぎゅーんてね」ってのもおかしかった。
コンチータ@あすかちゃん(遠野あすか)
可愛いんですよ!前方席だったのでオペラグラス使ってなかったんですが、二幕は彼女を見る為に鞄から取り出しました(笑)
メイクも髪型も凝ってるし、ちょっと訛りの入った話し方も可愛い。それになによりもうあの抜群のスタイルと後ろ姿の美しさに完敗です。コンチータのソロ曲が微妙にカットされてたのが残念でした。
最後、倒れたリコの手を握る辺りの表情がほんっと切なくて、楽しいミュージカルの中でそこだけちょっとうるうる。ラストのショートカットの鬘もお似合いで、眼福でした。
サム@未沙のえるさん&グラディス@英真なおきさん
組長のゴスロリ系というか、森高のような超ミニスカと、堂々たる美脚にびっくりしました…。可愛かった…。ソロ曲も良かったし、お上手な方だなぁと。まやさんはハゲヅラネタがあったんですが、基本的には渋いおじさまでいい感じ。つーかヅラネタは必要だったのだろうか…?おもしろかったからいいんですが。あんなに歌って踊るまやさんを見たのは初めてでした。
そのほかとしては、やっぱり綺華れいくんがとても気になったのと、スキップ@ 大真みらんくんのおかまっぷりが可愛かったかなー。
女子では百花沙里姉さんがやっぱりかわゆいのと、しのぶ紫さんが相変わらずインパクト強かったです。
とにかく、最初からフィナーレまで出演者もオケもみんな楽しそうで、見てるこっちもほんっと楽しい気分になれるミュージカルでした。たまにはこういう作品見るのも大事だなぁと。
8月には博多にも宙組版を見に行くので、どこがどう変わるのかとても楽しみです。
大阪滞在5時間の強行軍でしたが楽しかった!
ひたすら明るくて、何も考えずに見られるミュージカル。予習してたので曲もわかったし、あっという間の2時間45分でした。
「コパカバーナ」という曲そのものが大好きなので、OPからとてもわくわくしました。オーケストラも上手かった…。金管があれだけ安定してるとなんの不安もなく聞けていいですね。
原曲の歌詞は曲の明るさに反して悲しい内容なのですが(多分オリジナル演出の劇中劇は原曲通り)、そこは宝塚ということで最後を少しいじくってハッピーエンドに持って行ったのがまた良い感じ。
内容的には現実と想像をいったりきたりする辺り、微妙に繋がりが悪い部分が合った気もするのですが、その辺はまあ予習してたせいかさほど気にならず。ご都合主義な部分もまあいいかなと(笑)
キャストについて。
主演トニー&スティーブン@わたるさん(湖月わたる)
ナウオンか何かでも言ってましたが、普通の紳士靴履いててびっくりしました…。すごいよ、ヒールがないよ!(除・ショーのシーン)
正直歌はお上手な方ではないんですけど、それでもこの人の歌はなんとなく好きだったりします。なのでローラやサマンサに向かって歌うラブソングがいいなぁと。声に表情がある感じで。
ショーのシーンはダレン・リー氏の振り付けが格好良くて見とれましたね。やっぱりとても「輝く人」なんだなぁと改めて実感。本当に太陽のような人だ。
ローラ&サマンサ@となみちゃん(白羽ゆり)
しょっぱなのシャワーシーンはいったいどこの峰不二子かと思いました(笑)サマンサとローラできっちりと役作りを変えていて、それがラストは効いてたと思います。
ローラのシーンでは、オーディションでピアノの上に登るそのよじ登り方が超可愛かった。ドリキンで聴かせてくれた地声の低音が好きだったのですが、今回はそれがパワーアップ。逆に娘役声で歌う高音で聞きにくい部分はありましたが、相対的に見ると歌上手くなったなぁと。立派なトップさんになってなんだか嬉しいです。
リコ@とうこさん(安蘭けい)
ビバお髭の魔法!なんて渋いおじさまなんでしょう!オジサマスキーの私のツボにピンポイントでメガヒットですよ!
葉巻を扱う指先だとか、コンチータに回した腕の使い方だとか、もうたまりませんでした。F嬢共々「最後まで髭付が良かったのに」と、ある意味暴言吐きつつもうっとりです。
一幕ラストの「Bolero De Amor」がすごく好きだったので楽しみにしてたんですが、流石ですね~。聴かせてくれました。いやーもう言うことなしです。ラストの車椅子での去り際「電動を買おうよ!ぎゅーんてね」ってのもおかしかった。
コンチータ@あすかちゃん(遠野あすか)
可愛いんですよ!前方席だったのでオペラグラス使ってなかったんですが、二幕は彼女を見る為に鞄から取り出しました(笑)
メイクも髪型も凝ってるし、ちょっと訛りの入った話し方も可愛い。それになによりもうあの抜群のスタイルと後ろ姿の美しさに完敗です。コンチータのソロ曲が微妙にカットされてたのが残念でした。
最後、倒れたリコの手を握る辺りの表情がほんっと切なくて、楽しいミュージカルの中でそこだけちょっとうるうる。ラストのショートカットの鬘もお似合いで、眼福でした。
サム@未沙のえるさん&グラディス@英真なおきさん
組長のゴスロリ系というか、森高のような超ミニスカと、堂々たる美脚にびっくりしました…。可愛かった…。ソロ曲も良かったし、お上手な方だなぁと。まやさんはハゲヅラネタがあったんですが、基本的には渋いおじさまでいい感じ。つーかヅラネタは必要だったのだろうか…?おもしろかったからいいんですが。あんなに歌って踊るまやさんを見たのは初めてでした。
そのほかとしては、やっぱり綺華れいくんがとても気になったのと、スキップ@ 大真みらんくんのおかまっぷりが可愛かったかなー。
女子では百花沙里姉さんがやっぱりかわゆいのと、しのぶ紫さんが相変わらずインパクト強かったです。
とにかく、最初からフィナーレまで出演者もオケもみんな楽しそうで、見てるこっちもほんっと楽しい気分になれるミュージカルでした。たまにはこういう作品見るのも大事だなぁと。
8月には博多にも宙組版を見に行くので、どこがどう変わるのかとても楽しみです。
宝塚歌劇団宙組「NEVER SAY GOODBYE-ある愛の軌跡-」(11:00) ― 2006年06月10日 11:00
@東京宝塚劇場
ワイルド・ホーン氏作曲の新作!ということで、とても期待していた宙組公演を見てきました。
氏の作品は「ジキル&ハイド」しか見たことがないのですが、アンサンブルの合唱曲にとても感動したので、コーラスが得意という評判の宙組での上演ということで期待度はさらにアップ。
結論から言えば、曲には大満足。演出脚本にはやや満足それなりに不満といったところでしょうか。
とにかくアンサンブルが素晴らしい!「私たちはカマラーダ(?)」他、合唱曲が期待通りとても良かったので、組子たちのコーラスになる度に目がウルウルと。レミゼでも「One day more」や「ベガーズ」が好きな私はどうしてもああいうのに弱いです。
この作品てソロは少なくてもアンサンブルの力がとても大事だと思うので(サイゴンとかもそうですよね)、そう言う意味で今回のMVPは力強いコーラスを聴かせてくれた宙組子全員だ!
印象に残ったキャスト。
まずはラ・パッショナリア(和音美桜)・市長(風莉じん)。たっちんはガラコンやらなんやらで上手いのは知ってたんですが、宝塚の公演でちゃんと歌ってるところを見るのは初めて。いやー、素晴らしかった!流石にちょっと喉が疲れてる感じは否めませんでしたが、絶好調時に聞いたら凄かったろうなと。表情、歌、迫力、全て良かった。
対して風莉じんさんは名前も顔も知らず、1幕終わった後に「市長誰!?市長!」とF嬢と一緒にパンフでチェックしました。この方も上手かった!こうやってちゃんと歌える人に歌える役を回すのは大事だよなー。学年考えたら落ち着きっぷりが素晴らしい!と思ってたら、ステラマリスの新公ではまやさんの役やってたのか。なるほど。
アギラール(遼河はるひ)。ステラマリスの時に一番気になったあひちゃん。いやー、今回かっこいい!多少手に汗握る部分はありましたが、難しい曲を頑張って歌ってたし、何より悪役はまってました。レザーのスーツが良く似合っててドキドキしたよ。
なんつーか、後半の女に溺れてダメになってしまった感というか、踊らされてる感というか、空回りっぷりがたまらない感じ(褒めてます)。手段は間違ってても「一つにならなきゃファシズムに勝てない」って考え方は正しいと思う辺り、完全に悪役とも言えない部分もあり。
つーか彼は最初からスペイン支配の為に戦ってたのか?キャサリンに溺れて「この女とスペインを我が手に」になってしまったのか?そこら辺いまいち照準がはっきりしなかったなぁ。(あひちゃんの問題ではなく)
パオロ・カレラス(美郷真也)&マックス(寿つかさ)の管理職お二人。まりえったさんて歌お上手だったんですね…。暖かみのある声で聞いてて気持ちよかったです。独特の雰囲気がありますよね。
すっしぃさんは、群舞で「わー、あの人かっこいい!」と思って双眼鏡を向けると必ずすっしぃさんで、あー、ピンポイントで好きなタイプのジェンヌさんなんだなーと(笑)
あとはカチャ(凪七瑠海)の顔の小ささにびびったとか、あの下級生気になるなーと思ったら新公ヴィンセントの春風弥里だったとか、女子の群舞でセンターに双眼鏡向けると必ず踊ってた鮎瀬美都とか、宙組4回目にして下級生(というか主要キャスト以外)に気になる人が沢山出てきた公演でした。
ステラマリスよりもさらに群衆劇だったのと、わりとはじっこまできっちり演出がついてたからかなー。
で、主要キャスト。
ジョルジュ@たかちゃんは意外とこう、しどころのない役というか、回りの濃さに対して普通の役だったので、出番の割には印象が薄かったかもしれない…(ごめんなさい)
カメラを捨てて銃を取る!の辺りからどんどん格好良くなっていって、それはそれでストーリー的には正しいんだと思いますが、退団公演なのにもっとこう色々あったんじゃないかとちょっと残念な気持ちもありました。テーマ曲はいいし、ソロ曲も良かったんだけどなぁ。人間的にどういう人なんだか良くわからない人だった。(たかちゃんの問題ではなく)
キャサリン&ペギー@お花様。風共でも思ったんですが、私はお花様の「低めでドスの効いた声」が好きなので、今回の声のトーンが全体的にいいな、と。
役柄はなんちゅーか「もうちょっと考えて行動せいよ…」という役なのであまり語る部分もないんですが、ソロはいい曲だったし、ラストのジョルジュとの別れのシーンなんかはきれいで良かったんじゃないかと。
この人も「本気なんだろうけど、最後までお嬢さんの自己満足感」がぬぐえない役だった。(お花様の問題ではなく)
ちゅーか主演二人の役があんまり良くないなぁと。そもそも花ちゃんが二役する意味ってあったんだろうか。
あのですね、「個人的に」と最初に付けて語りますが、私今回ラストの取って付けたようなジョルジュ含んだ戦闘シーンがめっちゃ気に入らなくてですね。見終わった瞬間「何あれ?」と。
ジョルジュがキャサリン見送って暗転。エンリケとペギーが出てきてオリーブの丘(勝手に命名)へ。ヴィンセントの幻がペギーにカメラを渡して、センターからジョルジュ登場でええやんと。あんな蛇足っぷりも甚だしい中途半端な戦闘シーンいらん!とF嬢と語ってたわけですが、なんで必要かというと「花ちゃんの着替えタイム確保?」と。タニも二役やってるならわかるんですが、花ちゃん二役の意味っていったい…。
このストーリー自体、最初から小池さん的にはもうちょっと突っ込んで書き直して東宝辺りで完全版を再演するつもりなんじゃないの?と邪推してしまったりして。
エリザもキツイ表現のシーンが東宝版で随分増えてますよね。いわゆる「スミレコード」に抵触するからカットした部分が小池さんの頭の中に結構あるんじゃないかなーと想像。その位、ストーリー的には温かったと思う。
ただ、それを補って余りある宙組さんの大熱演に心から拍手。
あ、でもフィナーレの群舞はちゃんと揃えようよー。最後の決めポーズぐらいびしっと!なんかバラバラバラっと腕が上がってちょっとがくっとしてしまった。
初舞台生から引き継いだロケットは足上げ多くてびっくり。すっごく良かったと思います。
ともあれ、これでタカハナコンビを見るのは最後になってしまいました。
千秋楽の日比谷近辺はどんなことになってしまうんでしょう?
あまり舞台を見る機会はなかったですが、やっぱり凄いお二人だったんだなぁと。お疲れ様でした。
ワイルド・ホーン氏作曲の新作!ということで、とても期待していた宙組公演を見てきました。
氏の作品は「ジキル&ハイド」しか見たことがないのですが、アンサンブルの合唱曲にとても感動したので、コーラスが得意という評判の宙組での上演ということで期待度はさらにアップ。
結論から言えば、曲には大満足。演出脚本にはやや満足それなりに不満といったところでしょうか。
とにかくアンサンブルが素晴らしい!「私たちはカマラーダ(?)」他、合唱曲が期待通りとても良かったので、組子たちのコーラスになる度に目がウルウルと。レミゼでも「One day more」や「ベガーズ」が好きな私はどうしてもああいうのに弱いです。
この作品てソロは少なくてもアンサンブルの力がとても大事だと思うので(サイゴンとかもそうですよね)、そう言う意味で今回のMVPは力強いコーラスを聴かせてくれた宙組子全員だ!
印象に残ったキャスト。
まずはラ・パッショナリア(和音美桜)・市長(風莉じん)。たっちんはガラコンやらなんやらで上手いのは知ってたんですが、宝塚の公演でちゃんと歌ってるところを見るのは初めて。いやー、素晴らしかった!流石にちょっと喉が疲れてる感じは否めませんでしたが、絶好調時に聞いたら凄かったろうなと。表情、歌、迫力、全て良かった。
対して風莉じんさんは名前も顔も知らず、1幕終わった後に「市長誰!?市長!」とF嬢と一緒にパンフでチェックしました。この方も上手かった!こうやってちゃんと歌える人に歌える役を回すのは大事だよなー。学年考えたら落ち着きっぷりが素晴らしい!と思ってたら、ステラマリスの新公ではまやさんの役やってたのか。なるほど。
アギラール(遼河はるひ)。ステラマリスの時に一番気になったあひちゃん。いやー、今回かっこいい!多少手に汗握る部分はありましたが、難しい曲を頑張って歌ってたし、何より悪役はまってました。レザーのスーツが良く似合っててドキドキしたよ。
なんつーか、後半の女に溺れてダメになってしまった感というか、踊らされてる感というか、空回りっぷりがたまらない感じ(褒めてます)。手段は間違ってても「一つにならなきゃファシズムに勝てない」って考え方は正しいと思う辺り、完全に悪役とも言えない部分もあり。
つーか彼は最初からスペイン支配の為に戦ってたのか?キャサリンに溺れて「この女とスペインを我が手に」になってしまったのか?そこら辺いまいち照準がはっきりしなかったなぁ。(あひちゃんの問題ではなく)
パオロ・カレラス(美郷真也)&マックス(寿つかさ)の管理職お二人。まりえったさんて歌お上手だったんですね…。暖かみのある声で聞いてて気持ちよかったです。独特の雰囲気がありますよね。
すっしぃさんは、群舞で「わー、あの人かっこいい!」と思って双眼鏡を向けると必ずすっしぃさんで、あー、ピンポイントで好きなタイプのジェンヌさんなんだなーと(笑)
あとはカチャ(凪七瑠海)の顔の小ささにびびったとか、あの下級生気になるなーと思ったら新公ヴィンセントの春風弥里だったとか、女子の群舞でセンターに双眼鏡向けると必ず踊ってた鮎瀬美都とか、宙組4回目にして下級生(というか主要キャスト以外)に気になる人が沢山出てきた公演でした。
ステラマリスよりもさらに群衆劇だったのと、わりとはじっこまできっちり演出がついてたからかなー。
で、主要キャスト。
ジョルジュ@たかちゃんは意外とこう、しどころのない役というか、回りの濃さに対して普通の役だったので、出番の割には印象が薄かったかもしれない…(ごめんなさい)
カメラを捨てて銃を取る!の辺りからどんどん格好良くなっていって、それはそれでストーリー的には正しいんだと思いますが、退団公演なのにもっとこう色々あったんじゃないかとちょっと残念な気持ちもありました。テーマ曲はいいし、ソロ曲も良かったんだけどなぁ。人間的にどういう人なんだか良くわからない人だった。(たかちゃんの問題ではなく)
キャサリン&ペギー@お花様。風共でも思ったんですが、私はお花様の「低めでドスの効いた声」が好きなので、今回の声のトーンが全体的にいいな、と。
役柄はなんちゅーか「もうちょっと考えて行動せいよ…」という役なのであまり語る部分もないんですが、ソロはいい曲だったし、ラストのジョルジュとの別れのシーンなんかはきれいで良かったんじゃないかと。
この人も「本気なんだろうけど、最後までお嬢さんの自己満足感」がぬぐえない役だった。(お花様の問題ではなく)
ちゅーか主演二人の役があんまり良くないなぁと。そもそも花ちゃんが二役する意味ってあったんだろうか。
あのですね、「個人的に」と最初に付けて語りますが、私今回ラストの取って付けたようなジョルジュ含んだ戦闘シーンがめっちゃ気に入らなくてですね。見終わった瞬間「何あれ?」と。
ジョルジュがキャサリン見送って暗転。エンリケとペギーが出てきてオリーブの丘(勝手に命名)へ。ヴィンセントの幻がペギーにカメラを渡して、センターからジョルジュ登場でええやんと。あんな蛇足っぷりも甚だしい中途半端な戦闘シーンいらん!とF嬢と語ってたわけですが、なんで必要かというと「花ちゃんの着替えタイム確保?」と。タニも二役やってるならわかるんですが、花ちゃん二役の意味っていったい…。
このストーリー自体、最初から小池さん的にはもうちょっと突っ込んで書き直して東宝辺りで完全版を再演するつもりなんじゃないの?と邪推してしまったりして。
エリザもキツイ表現のシーンが東宝版で随分増えてますよね。いわゆる「スミレコード」に抵触するからカットした部分が小池さんの頭の中に結構あるんじゃないかなーと想像。その位、ストーリー的には温かったと思う。
ただ、それを補って余りある宙組さんの大熱演に心から拍手。
あ、でもフィナーレの群舞はちゃんと揃えようよー。最後の決めポーズぐらいびしっと!なんかバラバラバラっと腕が上がってちょっとがくっとしてしまった。
初舞台生から引き継いだロケットは足上げ多くてびっくり。すっごく良かったと思います。
ともあれ、これでタカハナコンビを見るのは最後になってしまいました。
千秋楽の日比谷近辺はどんなことになってしまうんでしょう?
あまり舞台を見る機会はなかったですが、やっぱり凄いお二人だったんだなぁと。お疲れ様でした。
宝塚歌劇団星組「ベルサイユのばら〜フェルゼンとマリー・アントワネット編」 ― 2006年04月02日 11:00
@東京宝塚劇場
1/8以来の星ベルばら。色んなポイントで熱くなってたり、気合いが入っていてすごかった。そういえばこの回は前楽なのだった。なんか、前楽鑑賞ってやたら多い気がするんだけどどうしてだろう。
今回初見だったのはとうこ(安蘭けい)オスカルと、ちえドレ(柚希礼音)。しぃちゃん(立樹遥)のアンドレ見られなくて残念だったなぁ。
まずトウカルはですね、「普通のお嬢さん」だったと思います。そんな男装やめて、さっさとジェローデルかアンドレと結婚しちゃいなさい。あなたならそれができるし、その方が幸せだよ多分、と。基本的にオスカルって「乙女心はちゃんとあっても、男として育てられてるからそれの表し方を知らないし、今更女には戻れない」人だと思うんですが、トウカルは「リボンの騎士」のサファイアのように一日の半分は男、半分は女として育てられたって感じで、戻ろうと思えば今すぐ女に戻って令嬢になれそうな雰囲気。…ヅカ的オスカルだと正しいのか?もしかして。男の時と女の時でものすっごく不自然なほどに振り幅激しいもんな、ヅカオスカル。
その振り幅の違和感をあまり感じなかったオスカルであったことは確か。ただ、これはもう好みの問題なんですが、やっぱり「♪この胸の女心を〜」(字面にするとすげー歌詞だ)を本当に女子な声で歌われてしまったり、台詞を女子声で言われてしまうとこう…背中がもぞもぞするというか、胸がもやもやするというか。ブイエ将軍の「女だからといって〜」という台詞、本来むかつくべき台詞でいつもむかつくんですが、今回はオスカルの受け答え声が可愛らしすぎてちょっと納得しかかってしまった…ごめん、トウコちゃん。
というかですね、演出問題なんですが、やっぱり男役は男役として板に立ってるのが一番いいよなぁ。アイーダくらい「娘役」だと納得できるんだけど、オスカルみたいに見た目半端に男役だとどうも納まり悪くて。そこんとこ頼みますよほんっと、植田さん。原作忠実でいいではないか…。
チエドレ。若いなー、アンドレ似合ってるなーと。正直あまり印象がないのはレオンくんのせいではなく、星バラのアンドレは基本的に出番が少ないからだと思います。演技的に破綻ないしね。トウコちゃんがお姉さま風味なオスカルだったので、全般的に「好きな女のために一生懸命背伸びしてる若人」な雰囲気で好きでしたよ、結構(笑)
で、初見の人々以外をざっと。
・白鬘+船バージョンの初っぱなアントワネット。あのヅラ似合うってのは凄い才能だと思いました。
・初日付近に比べてとなみ(白羽ゆり)アントワネットがものすごく威厳に満ちて、堂々たる王妃っぷりで素晴らしい。
・初見→今回の間に退団発表があったせいかワタルさん(湖月わたる)が出てきただけでちょっと目から水が…(涙)
・本日のモンゼット夫人アドリブ「瞳の中の星に永久(とこしえ)の愛を。と〜うこしえの愛を」
・湖上でつかの間の休息なフェルゼンとアントワネット。なんか色気を感じてしまった…
・宮廷シーンのとなみちゃん、歌がうまくなってた!この曲好き好き。
・フェルゼンの言葉にものすごい勢いで反応するオスカルに苦笑。可愛らしいわー。
・そして1幕ラストの「愛の面影」にやっぱり泣けてしまった…ワタルさん…
・スウェーデンのフェルゼン宅前で「♪ランランランランララ〜ン」と踊ってたしぃちゃんがえっらい男前でときめいた。
・つーか今回全般的にしぃちゃんが恰好良い。いや、もともと好きタイプなんだけどさ。
・なのでオスカル止めるしぃちゃんにも大注目。いやー、なんか素敵〜。
・「ヴァスティーユが落ちたぞーーーーー!」@ゆかり(綺華れい)アランの叫び声は、やっぱりレオンには及ばなかった…。もっとでかく!もっと熱く!
・ルイ16世夫妻の子供二人の歌って前からあったっけ?増えた?延びた?
・公安委員会の皆さんの演技が熱くなってた。みきちぐ怖かったよ…熱かったよ!
・なので普通に「アントワネットかわいそう…」と泣けてしまった。うん、自業自得だけどな。
・「フランスから帰ってきた私が生きていたとお思いか?」の台詞はやっぱり切ない。距離と時間が二人を隔ててしまったことを観客が思い知る瞬間だよな。
・「行け行けフェルゼンドーンと行け!」も、ここに来てものすごく熱い!
・ロザリー@うめ(陽月華)の可愛らしさが増していた!普通の娘役さんに見える!(大失礼)
・牢獄もしぃちゃん恰好良かったなー。表情や演技抑えてるのに、それがアントワネットを思いやってるからだってのが伝わってきた。ベルナールは辛かったんだろうな…。
・実は現役No1贔屓が雪でベルナールやってるので(そうだったんですか!?そうだったんです…あの方が現役No1です)、それ見るのが楽しみになった。
・フェルゼンとアントワネットの気持ちのすれ違いというか、完全に隔たってしまった温度というかテンションが切ない。フランス撤退で時間が止まってしまったフェルゼンと、止まることなく進んで、最後にたどり着いてしまったアントワネット。愛は変わらないのにね…。
・どーでもいいんですがアントワネットは「王妃」であって「女王」じゃないよなぁ?
・1F席だったんですが、アントワネットが階段上りきると同時にスタンバイするロケットの皆さんが見えて苦笑。
・小雨降る径のすずみん(涼紫央)かーわーいーいー!きれいやん!
・髪形はターバンタイプでした。似合う。つーかすっごくいいぞ!
・かしげ(貴城けい)さんの淑女はワタルさん睨み付けてたんですが、すずみんはなんちゅーか、せり下がる時まで初々しい笑顔がかわゆくて、別な意味でドキドキでした。
・薔薇のタンゴが笑っちゃうほど熱苦しくなっていた(笑)
・トウコさん、絶対こっちのがいいって!恰好良かったよ!
・しかし下手三人の髪形はなぜああまでヒヨコ…
・一人づつ何か叫んでましたが、何言ってるかさっぱりわかりませんでした。
・ラストはトウコさんが「ラストワン!」。
・ボレロ、やたらめったら色っぽくなってて感動。となみちゃん…大きくなって…(涙)
・じゅんこ組長(英真なおき)の燕尾姿に乾杯。そんでここでもしぃちゃんに釘付けだった。
・で、オマージュのラストになぜか号泣する私。タキさんの影ソロも、曲も、振り付けも、星組男衆も、何もかもがあまりに素敵だった。
・このフィナーレにチケ代8割払ってもいいよ。
・つーか雪でオマージュ見たかったな…コム&かし水の小雨〜とかさ。
というわけで、公演の最初のほうと最後のほうで見たのでものすごい成長っぷりにびっくりでした。やっぱ舞台は生き物だね。
1/8以来の星ベルばら。色んなポイントで熱くなってたり、気合いが入っていてすごかった。そういえばこの回は前楽なのだった。なんか、前楽鑑賞ってやたら多い気がするんだけどどうしてだろう。
今回初見だったのはとうこ(安蘭けい)オスカルと、ちえドレ(柚希礼音)。しぃちゃん(立樹遥)のアンドレ見られなくて残念だったなぁ。
まずトウカルはですね、「普通のお嬢さん」だったと思います。そんな男装やめて、さっさとジェローデルかアンドレと結婚しちゃいなさい。あなたならそれができるし、その方が幸せだよ多分、と。基本的にオスカルって「乙女心はちゃんとあっても、男として育てられてるからそれの表し方を知らないし、今更女には戻れない」人だと思うんですが、トウカルは「リボンの騎士」のサファイアのように一日の半分は男、半分は女として育てられたって感じで、戻ろうと思えば今すぐ女に戻って令嬢になれそうな雰囲気。…ヅカ的オスカルだと正しいのか?もしかして。男の時と女の時でものすっごく不自然なほどに振り幅激しいもんな、ヅカオスカル。
その振り幅の違和感をあまり感じなかったオスカルであったことは確か。ただ、これはもう好みの問題なんですが、やっぱり「♪この胸の女心を〜」(字面にするとすげー歌詞だ)を本当に女子な声で歌われてしまったり、台詞を女子声で言われてしまうとこう…背中がもぞもぞするというか、胸がもやもやするというか。ブイエ将軍の「女だからといって〜」という台詞、本来むかつくべき台詞でいつもむかつくんですが、今回はオスカルの受け答え声が可愛らしすぎてちょっと納得しかかってしまった…ごめん、トウコちゃん。
というかですね、演出問題なんですが、やっぱり男役は男役として板に立ってるのが一番いいよなぁ。アイーダくらい「娘役」だと納得できるんだけど、オスカルみたいに見た目半端に男役だとどうも納まり悪くて。そこんとこ頼みますよほんっと、植田さん。原作忠実でいいではないか…。
チエドレ。若いなー、アンドレ似合ってるなーと。正直あまり印象がないのはレオンくんのせいではなく、星バラのアンドレは基本的に出番が少ないからだと思います。演技的に破綻ないしね。トウコちゃんがお姉さま風味なオスカルだったので、全般的に「好きな女のために一生懸命背伸びしてる若人」な雰囲気で好きでしたよ、結構(笑)
で、初見の人々以外をざっと。
・白鬘+船バージョンの初っぱなアントワネット。あのヅラ似合うってのは凄い才能だと思いました。
・初日付近に比べてとなみ(白羽ゆり)アントワネットがものすごく威厳に満ちて、堂々たる王妃っぷりで素晴らしい。
・初見→今回の間に退団発表があったせいかワタルさん(湖月わたる)が出てきただけでちょっと目から水が…(涙)
・本日のモンゼット夫人アドリブ「瞳の中の星に永久(とこしえ)の愛を。と〜うこしえの愛を」
・湖上でつかの間の休息なフェルゼンとアントワネット。なんか色気を感じてしまった…
・宮廷シーンのとなみちゃん、歌がうまくなってた!この曲好き好き。
・フェルゼンの言葉にものすごい勢いで反応するオスカルに苦笑。可愛らしいわー。
・そして1幕ラストの「愛の面影」にやっぱり泣けてしまった…ワタルさん…
・スウェーデンのフェルゼン宅前で「♪ランランランランララ〜ン」と踊ってたしぃちゃんがえっらい男前でときめいた。
・つーか今回全般的にしぃちゃんが恰好良い。いや、もともと好きタイプなんだけどさ。
・なのでオスカル止めるしぃちゃんにも大注目。いやー、なんか素敵〜。
・「ヴァスティーユが落ちたぞーーーーー!」@ゆかり(綺華れい)アランの叫び声は、やっぱりレオンには及ばなかった…。もっとでかく!もっと熱く!
・ルイ16世夫妻の子供二人の歌って前からあったっけ?増えた?延びた?
・公安委員会の皆さんの演技が熱くなってた。みきちぐ怖かったよ…熱かったよ!
・なので普通に「アントワネットかわいそう…」と泣けてしまった。うん、自業自得だけどな。
・「フランスから帰ってきた私が生きていたとお思いか?」の台詞はやっぱり切ない。距離と時間が二人を隔ててしまったことを観客が思い知る瞬間だよな。
・「行け行けフェルゼンドーンと行け!」も、ここに来てものすごく熱い!
・ロザリー@うめ(陽月華)の可愛らしさが増していた!普通の娘役さんに見える!(大失礼)
・牢獄もしぃちゃん恰好良かったなー。表情や演技抑えてるのに、それがアントワネットを思いやってるからだってのが伝わってきた。ベルナールは辛かったんだろうな…。
・実は現役No1贔屓が雪でベルナールやってるので(そうだったんですか!?そうだったんです…あの方が現役No1です)、それ見るのが楽しみになった。
・フェルゼンとアントワネットの気持ちのすれ違いというか、完全に隔たってしまった温度というかテンションが切ない。フランス撤退で時間が止まってしまったフェルゼンと、止まることなく進んで、最後にたどり着いてしまったアントワネット。愛は変わらないのにね…。
・どーでもいいんですがアントワネットは「王妃」であって「女王」じゃないよなぁ?
・1F席だったんですが、アントワネットが階段上りきると同時にスタンバイするロケットの皆さんが見えて苦笑。
・小雨降る径のすずみん(涼紫央)かーわーいーいー!きれいやん!
・髪形はターバンタイプでした。似合う。つーかすっごくいいぞ!
・かしげ(貴城けい)さんの淑女はワタルさん睨み付けてたんですが、すずみんはなんちゅーか、せり下がる時まで初々しい笑顔がかわゆくて、別な意味でドキドキでした。
・薔薇のタンゴが笑っちゃうほど熱苦しくなっていた(笑)
・トウコさん、絶対こっちのがいいって!恰好良かったよ!
・しかし下手三人の髪形はなぜああまでヒヨコ…
・一人づつ何か叫んでましたが、何言ってるかさっぱりわかりませんでした。
・ラストはトウコさんが「ラストワン!」。
・ボレロ、やたらめったら色っぽくなってて感動。となみちゃん…大きくなって…(涙)
・じゅんこ組長(英真なおき)の燕尾姿に乾杯。そんでここでもしぃちゃんに釘付けだった。
・で、オマージュのラストになぜか号泣する私。タキさんの影ソロも、曲も、振り付けも、星組男衆も、何もかもがあまりに素敵だった。
・このフィナーレにチケ代8割払ってもいいよ。
・つーか雪でオマージュ見たかったな…コム&かし水の小雨〜とかさ。
というわけで、公演の最初のほうと最後のほうで見たのでものすごい成長っぷりにびっくりでした。やっぱ舞台は生き物だね。
宝塚歌劇団花組「落陽のパレルモ/ASIAN WINDS!」 ― 2006年02月12日 11:00
@東京宝塚劇場
前楽公演です。1月に見たときよりも熱気倍増。楽しかった!
・落陽のパレルモ
役者の熱さが増しただけに、脚本の腑に落ちなさが浮き彫りになった印象。
基本的に「一から十までお約束」というのは嫌いじゃない。でもお約束を入れる為にキャラクターの一貫性がなくなってしまうのは本末転倒じゃないかなーと思いました。「霧のミラノ」のカールハインツ(貴城けい)しかり、今回のヴィットリオ(春野寿美礼)しかり。
ヴィットリオは何のために闘ってきたのか。何のためにアンリエッタ(ふづき美世)と別れる決意をしたのか。目の前で虫けらのように殺されたペッペ(彩城レア)やニコラ(蘭寿とむ)たちの死を無駄にしないためではないのか?一時の革命ではなく、「全ての人間が平等に」扱われる国を目指していたのではないのか?それが、貴族階級の代表として議員になっても仕方ないだろう…。(いや、手っ取り早いっちゃ手っ取り早いんだがあまりにもプライドないよなぁ)
貴族になったからアンリエッタの結婚相手として認められました。めでたし…ではダメなんじゃないかなぁ、やっぱり。平民のヴィットリオとアンリエッタが結ばれないと真のハッピーエンドにはならないよ。ニコラたち本当に無駄死にで、ヴィットリオがものすごく義のない人間になってしまう。
ついでに己の幸せよりも家族の幸せを取った、貴族の娘としてのアンリエッタの潔い決心も全部無駄になる。
アンリエッタと別れた直後、ヴィットリオが回想する母の死。少女のまま逝ってしまった母フェリーチタ(華城季帆)と、絶叫する少年ヴィットリオ(野々すみ花)の演技がとても良くて涙。それをついで歌うヴィットリオの「ロザリオの祈り」がもう素晴らしくてですね、特に銀橋上手で最後に叫ぶ「♪神よ~」がものすごく慟哭に満ちていて、久々に歌声の力で泣かされてしまいました。
それだけに、何がどうあっても最後が納得いかない。やっぱりヴィットリオは軍服を突っ返すべきだったんじゃないかなぁ。あそこで返してしまっても、最終的にアンリエッタと結ばれて、ヴィットリオ・F(彩吹真央)が生まれていれば問題ないわけだし。こっちのカップルの問題は家柄じゃなくて「人種差別法」なんだしね。(これもまあ、もうちょっと台詞考えようよとは思ったけど)
あのオチの中で一番誇り高く、人格も行動も一貫していて格好良かったのが振られてしまうロドリーゴ(真飛聖)だったという皮肉。いやー、ロドリーゴの最後の台詞と去っていく男の背中は素敵だったよ。まとぶんいい演技だった。
ヴィットリオ・Fとジュディッタ(遠野あすか)の二人のパートは筋が通ってて良かったと思います。身分で愛が引き裂かれる時代は終わったのに、今度は人種で引き裂かれる。人間は人間同士の間に何故線を引きたがるのだろう…って話なんだよね?これ。(ち、違う?)
二人のラブラブっぷりがもの凄かったので、単純に「がんばれ!負けるな!」と応援したくなるカップルでした。おばあさま(梨花ますみ)の涙声の「幸せになるのよ!」が印象的だったな。孫を手放すのは辛いだろうに、逃亡資金まで用意して幸せを祈る姿は泣けました。同じ重さで娘の幸せを祈っていたんだろうに、結果的に二人を引き裂くことになったアンリエッタの母(高ひづる)との対比も上手かったと思います。
その他、次期娘役トップのあやねちゃん(桜乃彩音)のいかにもな「汚れを知らないお嬢様」っぷりが可愛かった。ニコラとのシーン「こんなにきれいな手は見たことがない」って台詞に説得力。
ルチアの一花さんもかわいかったー。蘭とむさんとの身長差にはやっぱりドキドキします。
劇中のまっつと娘役さん(パンフないからわからない。七星さん?)のデュエットが毎回感心。あの曲好きです。
とりあえず、結論としては「最後以外は良かったです」ということで。関係ないけどこの脚本、キムシンが演出だったらもの凄く説教臭い超国家的愛を描いたスペクタクル大作なんだろうなぁ(笑)
・ASIAN WINDS!
えーと、こちらは感想箇条書きで。
・OPのはっちさんが好きです。
・モンゴルパートの総踊りが好きです。
・そこから娘役さんの沖縄パートもゆったりしてて好き。
・エイサーは楽しいですね。見てて楽しいし、聞いてて楽しい。
・中国パートはお衣裳が好きです。袖捌くの大変そうだけど。
・背景の水滴もいいなぁと思います。
・服部メドレーの歌花さんソロ、大拍手でちょっと泣けた。
・ゆみこさんのドラゴンチャイナは正直似合ってな(以下略)
・でも歌は素敵です。
・チャイーナタンゴの三人衆、キザらなければまとぶさんは美人だと思います。
・みわっちさんは普通に色っぽいお姉さんです。
・蘭とむさんはどうして前髪を作ってしまったのだろう…美人なのに。
・和尚さんズのキザりっぷりが増していた。すごいよ花男。
・蘭とむさんの昭和との違和感のなさがすごいです。
・あすかちゃんのカンカン娘、歌が上手くなってるわ可愛いわ、ついでに横で翻弄されながらデレデレの蘭とむさんも可愛いわでうはうは。
・東京ブギウギの溜めが短くなってた。この中詰めは楽しくて好きです。
・韓国パートはそのかに釘付け。生き生きしてて格好良かった。
・韓国ラストの踊りでのそのかの手の動きがすごくきれいなんです。他の人と違う感じなんです。(はいはい)
・その後のフィリピンパートがとても蛇足な感じ。あすかちゃんのドレス姿きれいだったからいいんですが。
・ロケットの「エイジアンウィンズ♪」ってかけ声が可愛くて好き。
・黒燕尾はやっぱりいいですね。
・あすかちゃんの一人降りはやっぱりどきっとします。
そんなこんなな感想。熱気に溢れてて楽しかったです。2回見れてよかった。F嬢感謝。
前楽公演です。1月に見たときよりも熱気倍増。楽しかった!
・落陽のパレルモ
役者の熱さが増しただけに、脚本の腑に落ちなさが浮き彫りになった印象。
基本的に「一から十までお約束」というのは嫌いじゃない。でもお約束を入れる為にキャラクターの一貫性がなくなってしまうのは本末転倒じゃないかなーと思いました。「霧のミラノ」のカールハインツ(貴城けい)しかり、今回のヴィットリオ(春野寿美礼)しかり。
ヴィットリオは何のために闘ってきたのか。何のためにアンリエッタ(ふづき美世)と別れる決意をしたのか。目の前で虫けらのように殺されたペッペ(彩城レア)やニコラ(蘭寿とむ)たちの死を無駄にしないためではないのか?一時の革命ではなく、「全ての人間が平等に」扱われる国を目指していたのではないのか?それが、貴族階級の代表として議員になっても仕方ないだろう…。(いや、手っ取り早いっちゃ手っ取り早いんだがあまりにもプライドないよなぁ)
貴族になったからアンリエッタの結婚相手として認められました。めでたし…ではダメなんじゃないかなぁ、やっぱり。平民のヴィットリオとアンリエッタが結ばれないと真のハッピーエンドにはならないよ。ニコラたち本当に無駄死にで、ヴィットリオがものすごく義のない人間になってしまう。
ついでに己の幸せよりも家族の幸せを取った、貴族の娘としてのアンリエッタの潔い決心も全部無駄になる。
アンリエッタと別れた直後、ヴィットリオが回想する母の死。少女のまま逝ってしまった母フェリーチタ(華城季帆)と、絶叫する少年ヴィットリオ(野々すみ花)の演技がとても良くて涙。それをついで歌うヴィットリオの「ロザリオの祈り」がもう素晴らしくてですね、特に銀橋上手で最後に叫ぶ「♪神よ~」がものすごく慟哭に満ちていて、久々に歌声の力で泣かされてしまいました。
それだけに、何がどうあっても最後が納得いかない。やっぱりヴィットリオは軍服を突っ返すべきだったんじゃないかなぁ。あそこで返してしまっても、最終的にアンリエッタと結ばれて、ヴィットリオ・F(彩吹真央)が生まれていれば問題ないわけだし。こっちのカップルの問題は家柄じゃなくて「人種差別法」なんだしね。(これもまあ、もうちょっと台詞考えようよとは思ったけど)
あのオチの中で一番誇り高く、人格も行動も一貫していて格好良かったのが振られてしまうロドリーゴ(真飛聖)だったという皮肉。いやー、ロドリーゴの最後の台詞と去っていく男の背中は素敵だったよ。まとぶんいい演技だった。
ヴィットリオ・Fとジュディッタ(遠野あすか)の二人のパートは筋が通ってて良かったと思います。身分で愛が引き裂かれる時代は終わったのに、今度は人種で引き裂かれる。人間は人間同士の間に何故線を引きたがるのだろう…って話なんだよね?これ。(ち、違う?)
二人のラブラブっぷりがもの凄かったので、単純に「がんばれ!負けるな!」と応援したくなるカップルでした。おばあさま(梨花ますみ)の涙声の「幸せになるのよ!」が印象的だったな。孫を手放すのは辛いだろうに、逃亡資金まで用意して幸せを祈る姿は泣けました。同じ重さで娘の幸せを祈っていたんだろうに、結果的に二人を引き裂くことになったアンリエッタの母(高ひづる)との対比も上手かったと思います。
その他、次期娘役トップのあやねちゃん(桜乃彩音)のいかにもな「汚れを知らないお嬢様」っぷりが可愛かった。ニコラとのシーン「こんなにきれいな手は見たことがない」って台詞に説得力。
ルチアの一花さんもかわいかったー。蘭とむさんとの身長差にはやっぱりドキドキします。
劇中のまっつと娘役さん(パンフないからわからない。七星さん?)のデュエットが毎回感心。あの曲好きです。
とりあえず、結論としては「最後以外は良かったです」ということで。関係ないけどこの脚本、キムシンが演出だったらもの凄く説教臭い超国家的愛を描いたスペクタクル大作なんだろうなぁ(笑)
・ASIAN WINDS!
えーと、こちらは感想箇条書きで。
・OPのはっちさんが好きです。
・モンゴルパートの総踊りが好きです。
・そこから娘役さんの沖縄パートもゆったりしてて好き。
・エイサーは楽しいですね。見てて楽しいし、聞いてて楽しい。
・中国パートはお衣裳が好きです。袖捌くの大変そうだけど。
・背景の水滴もいいなぁと思います。
・服部メドレーの歌花さんソロ、大拍手でちょっと泣けた。
・ゆみこさんのドラゴンチャイナは正直似合ってな(以下略)
・でも歌は素敵です。
・チャイーナタンゴの三人衆、キザらなければまとぶさんは美人だと思います。
・みわっちさんは普通に色っぽいお姉さんです。
・蘭とむさんはどうして前髪を作ってしまったのだろう…美人なのに。
・和尚さんズのキザりっぷりが増していた。すごいよ花男。
・蘭とむさんの昭和との違和感のなさがすごいです。
・あすかちゃんのカンカン娘、歌が上手くなってるわ可愛いわ、ついでに横で翻弄されながらデレデレの蘭とむさんも可愛いわでうはうは。
・東京ブギウギの溜めが短くなってた。この中詰めは楽しくて好きです。
・韓国パートはそのかに釘付け。生き生きしてて格好良かった。
・韓国ラストの踊りでのそのかの手の動きがすごくきれいなんです。他の人と違う感じなんです。(はいはい)
・その後のフィリピンパートがとても蛇足な感じ。あすかちゃんのドレス姿きれいだったからいいんですが。
・ロケットの「エイジアンウィンズ♪」ってかけ声が可愛くて好き。
・黒燕尾はやっぱりいいですね。
・あすかちゃんの一人降りはやっぱりどきっとします。
そんなこんなな感想。熱気に溢れてて楽しかったです。2回見れてよかった。F嬢感謝。
宝塚歌劇団星組「ベルサイユのばら~フェルゼンとマリー・アントワネット編」 ― 2006年01月08日 11:00
@宝塚大劇場(11:00/15:00)
ムラデビューでございます。
いやー、駅前から劇場までこれでもかってくらいの「宝塚」。こういう観光気分て大切だなーと思いました。劇場内にもお店やレストランが多くていいですね。
で、ベルばら。
何のかんのと結局2回見ることにしたんですが、結果的には正解だったかなと。予想の斜め上を行くレベルで素敵だったワタル(湖月わたる)フェルゼンとかしげ(貴城けい)オスカルに乾杯です。
小公子小公女が相変わらずなんだかとてもムカついたり(他の子役は平気なんです。多分あの小公女・小公子という名の子供の姿を借りた生物が嫌なのかと)、婦人の場面2シーンもいらねぇよとか、突っ込みどころは多々ありすぎましたが、全ツで見たものよりもキャラクターとストーリーに一貫性があった気がします。脳内補完は相変わらず必須でしたが。
物凄く嫌だったスウェーデン王宮のシーンがなくなり、1幕ラストにフランス王宮のシーンが挿入されたのが良かった。なんであの場でわざわざフェルゼンに「真実の愛とは。お前の真実とは」と聞かなきゃいけないのか疑問な部分はありましたが、あのシーンが入ってマリーは夫の自分への思いに気づいたろうし、フェルゼンの決意やオスカルの思い、そういうのが集約されて2幕へ上手く繋がったなと。全ツで見た時はフェルゼンて他人の迷惑顧みず、己の愛のみを貫く男に見えたけど、今回はちゃんと報われない愛に苦悩しながらも、相手を思いやって身を引く大人の男に見えたもの(笑)
ワタルさんの歌う「愛の面影」にはぐっときてしまいましたよ、悔しいながらも。ベルばらで感動して泣くってなんだか敗北感が強くてほんっと悔しいんですが、ワタルさんの力技で感情を持って行かれて負けました…。マント翻して銀橋渡るのがカッコよかったなぁ。
で、2幕冒頭がフェルゼンを訪ねるジェローデルというシーンからスタート。今宵一夜とヴァスティーユが回想シーンな形なのですが、それはどうなのよと。
セット転換はおいといて、小公子の語り→今宵一夜→フェルゼンの館1→ヴァスティーユの回想→フェルゼンの館2って流れの方がいい気がするんだけどなぁ。あれではジェローデルが今宵一夜を覗いてたみたいじゃないか(笑)
それはともかく「フランスから帰ってきた私が生きていたとお思いか?」の台詞は切なかった。その「死んでいて」フランスの情報が入らない間にアントワネットはフェルゼンの恋人→立派な母で妻で王妃になってしまい、立場も変わってしまったことを彼は知らないわけで。アントワネットの根底にある気持ちは変わらないんだろうけど、必死で助けに行ってあの結果はな…悲しいよな、たとえ仕方のないことでも、それがおそらく正しい結末なのであっても。そしてここでもワタルさんの「王妃さまぁーーーーーーー!」の絶叫に涙してしまったのでした。
オスカルアンドレは合ってたと思います、身長差以外は。かしドレはですね、正直あんなにいいとは思っていなくてもう土下座な感じです。原作のオスカルにビジュアルが近いせいか、すんなりと見ることができました。1幕ラストやフェルゼンとのすれ違いなんかで細かい表情や演技してて感心。
そしてアンドレが撃たれた瞬間の叫び声がもう切なくて切なくて。アラン振り切って走ってっちゃうんじゃないか位の勢いで、そこからの慟哭→怒り→決意の「シトワイヤン、行こう!」で再び涙が。力技に弱いんですよ、私。
正直ダンスはそんなに上手いとは思わなかったんですが、それが気にならないくらいの気迫と凛々しさがあって見惚れてしまいましたよ、思わず。なんというか最期に向かっての疾走感がとても強いオスカルだと思いました。ちょっとアンジョルラスっぽかったよかしげさん。(いや、キャラクター的に近いものはあると思いますが)
で、アンドレのトウコちゃん(安蘭けい)と演技のテンションや声がよく合ってるんだ。あまりの出番の少なさと美味しいシーンのなさにトウコちゃんが気の毒になったりはしましたが、小さい身体に大きな包容力でオスカルをしっかりと支えていて、素晴らしいアンドレだったと思います。死にっぷりがちょっと泉見くんぽくて凄かったよ…。
となみちゃん(白羽ゆり)はお披露目でアントワネットなんて大変だったと思いますが、低めのトーンの台詞がとても良くて立派な王妃様っぷりでした。アントワネットが作ったという曲も良かった。大きくなって…(涙)
個人的には「ヴァスティーユに、白旗がぁぁぁーーーー!」を「そこまで熱く言わんでも」なレオン(柚希礼音)と、ものすごくはまっていたすずみん(涼紫央)のジェローデルが良かった。それから英真なおき組長のルイ16世。1幕ラストの「それは、困るな。帰国は延ばせないのか?王妃が悲しむ」以降の演技にやられました。素晴らしかった。
ウメちゃんのロザリーは可愛らしかったんですが、やっぱ強いわー。攻撃力高そうです。全力で振り切ろうとするワタルフェルゼンをこともなげに止めている辺りがすごいなと(笑)いやでも可愛かったですよ。
それ以外の感想
・モンゼットタキさん(出雲綾)のアドリブは「かしげたお顔も素敵」と「流し目も素敵」だったかと
・キャラクターと歌声のギャップに「♪オスカ~~ル」と歌いだした瞬間に客席が驚いて引いていた(エトワールも同じく)
・シッシーナ夫人(高央りお)さんの男らしさも素敵だった
・ガラスの馬車でお嫁入りな歌は呪いのように回りますね
・行け行けフェルゼンどーんと行けなシーンの映像、TVで見るよりも普通で安心した
・「青きドナウの~岸辺ーに~」な歌は「いいえ私は~さそり座の女~」と似ている
・ヴァスティーユの曲もグルグル回ります。たまにレミゼのバリケードの曲に変わります
・階段を上るアントワネットの姿に涙した2秒後に始まる軽快なロケットに、ここが宝塚だということを思い出しました。そうだよな…
・「小雨降る径」のかしげさんのヘアスタイルは11:00=アンシンメトリーなおかっぱ+左右で大きさの違う髪留め 15:00=前髪全開+ストレートのサラサラロン毛+ヘアバンド。正月からおでこが見られてめでたい感じだった
・顔つきと目つきがシャープなので、えらい挑戦的な踊る淑女Sだったが、踊る紳士Sがワタルさんだったので包容力ばっちり。ちゃんと男女に見えた。ブラボーワタルさん
・薔薇のタンゴは衣裳のせいで印象的に「薔薇のサンバ(もしくはルンバ)」になってしまった
・でも元気よくオラオラ言う男衆を見て「ああ、星組だなー」と改めて思った
・ボレロの総スパンドレスが重そうでした。そして階段でがっちりととなみちゃんを支えるワタルさんに男を感じました…(褒めてます)
・黒燕尾が物凄い勢いで素敵だった。ときめいたー。レオンいいですね。とても好きだ
・フィナーレでにこにこのかしげさんの笑顔が印象的。そういや本編苦悩してること多かったしな
・15:00公演は阪急交通の貸切だったので、ご挨拶とインタビューがあってお得な感じでした
というわけで、充実した1日でございました。
やっぱりワタルアンドレ見たいなぁ。当たれANA!
ムラデビューでございます。
いやー、駅前から劇場までこれでもかってくらいの「宝塚」。こういう観光気分て大切だなーと思いました。劇場内にもお店やレストランが多くていいですね。
で、ベルばら。
何のかんのと結局2回見ることにしたんですが、結果的には正解だったかなと。予想の斜め上を行くレベルで素敵だったワタル(湖月わたる)フェルゼンとかしげ(貴城けい)オスカルに乾杯です。
小公子小公女が相変わらずなんだかとてもムカついたり(他の子役は平気なんです。多分あの小公女・小公子という名の子供の姿を借りた生物が嫌なのかと)、婦人の場面2シーンもいらねぇよとか、突っ込みどころは多々ありすぎましたが、全ツで見たものよりもキャラクターとストーリーに一貫性があった気がします。脳内補完は相変わらず必須でしたが。
物凄く嫌だったスウェーデン王宮のシーンがなくなり、1幕ラストにフランス王宮のシーンが挿入されたのが良かった。なんであの場でわざわざフェルゼンに「真実の愛とは。お前の真実とは」と聞かなきゃいけないのか疑問な部分はありましたが、あのシーンが入ってマリーは夫の自分への思いに気づいたろうし、フェルゼンの決意やオスカルの思い、そういうのが集約されて2幕へ上手く繋がったなと。全ツで見た時はフェルゼンて他人の迷惑顧みず、己の愛のみを貫く男に見えたけど、今回はちゃんと報われない愛に苦悩しながらも、相手を思いやって身を引く大人の男に見えたもの(笑)
ワタルさんの歌う「愛の面影」にはぐっときてしまいましたよ、悔しいながらも。ベルばらで感動して泣くってなんだか敗北感が強くてほんっと悔しいんですが、ワタルさんの力技で感情を持って行かれて負けました…。マント翻して銀橋渡るのがカッコよかったなぁ。
で、2幕冒頭がフェルゼンを訪ねるジェローデルというシーンからスタート。今宵一夜とヴァスティーユが回想シーンな形なのですが、それはどうなのよと。
セット転換はおいといて、小公子の語り→今宵一夜→フェルゼンの館1→ヴァスティーユの回想→フェルゼンの館2って流れの方がいい気がするんだけどなぁ。あれではジェローデルが今宵一夜を覗いてたみたいじゃないか(笑)
それはともかく「フランスから帰ってきた私が生きていたとお思いか?」の台詞は切なかった。その「死んでいて」フランスの情報が入らない間にアントワネットはフェルゼンの恋人→立派な母で妻で王妃になってしまい、立場も変わってしまったことを彼は知らないわけで。アントワネットの根底にある気持ちは変わらないんだろうけど、必死で助けに行ってあの結果はな…悲しいよな、たとえ仕方のないことでも、それがおそらく正しい結末なのであっても。そしてここでもワタルさんの「王妃さまぁーーーーーーー!」の絶叫に涙してしまったのでした。
オスカルアンドレは合ってたと思います、身長差以外は。かしドレはですね、正直あんなにいいとは思っていなくてもう土下座な感じです。原作のオスカルにビジュアルが近いせいか、すんなりと見ることができました。1幕ラストやフェルゼンとのすれ違いなんかで細かい表情や演技してて感心。
そしてアンドレが撃たれた瞬間の叫び声がもう切なくて切なくて。アラン振り切って走ってっちゃうんじゃないか位の勢いで、そこからの慟哭→怒り→決意の「シトワイヤン、行こう!」で再び涙が。力技に弱いんですよ、私。
正直ダンスはそんなに上手いとは思わなかったんですが、それが気にならないくらいの気迫と凛々しさがあって見惚れてしまいましたよ、思わず。なんというか最期に向かっての疾走感がとても強いオスカルだと思いました。ちょっとアンジョルラスっぽかったよかしげさん。(いや、キャラクター的に近いものはあると思いますが)
で、アンドレのトウコちゃん(安蘭けい)と演技のテンションや声がよく合ってるんだ。あまりの出番の少なさと美味しいシーンのなさにトウコちゃんが気の毒になったりはしましたが、小さい身体に大きな包容力でオスカルをしっかりと支えていて、素晴らしいアンドレだったと思います。死にっぷりがちょっと泉見くんぽくて凄かったよ…。
となみちゃん(白羽ゆり)はお披露目でアントワネットなんて大変だったと思いますが、低めのトーンの台詞がとても良くて立派な王妃様っぷりでした。アントワネットが作ったという曲も良かった。大きくなって…(涙)
個人的には「ヴァスティーユに、白旗がぁぁぁーーーー!」を「そこまで熱く言わんでも」なレオン(柚希礼音)と、ものすごくはまっていたすずみん(涼紫央)のジェローデルが良かった。それから英真なおき組長のルイ16世。1幕ラストの「それは、困るな。帰国は延ばせないのか?王妃が悲しむ」以降の演技にやられました。素晴らしかった。
ウメちゃんのロザリーは可愛らしかったんですが、やっぱ強いわー。攻撃力高そうです。全力で振り切ろうとするワタルフェルゼンをこともなげに止めている辺りがすごいなと(笑)いやでも可愛かったですよ。
それ以外の感想
・モンゼットタキさん(出雲綾)のアドリブは「かしげたお顔も素敵」と「流し目も素敵」だったかと
・キャラクターと歌声のギャップに「♪オスカ~~ル」と歌いだした瞬間に客席が驚いて引いていた(エトワールも同じく)
・シッシーナ夫人(高央りお)さんの男らしさも素敵だった
・ガラスの馬車でお嫁入りな歌は呪いのように回りますね
・行け行けフェルゼンどーんと行けなシーンの映像、TVで見るよりも普通で安心した
・「青きドナウの~岸辺ーに~」な歌は「いいえ私は~さそり座の女~」と似ている
・ヴァスティーユの曲もグルグル回ります。たまにレミゼのバリケードの曲に変わります
・階段を上るアントワネットの姿に涙した2秒後に始まる軽快なロケットに、ここが宝塚だということを思い出しました。そうだよな…
・「小雨降る径」のかしげさんのヘアスタイルは11:00=アンシンメトリーなおかっぱ+左右で大きさの違う髪留め 15:00=前髪全開+ストレートのサラサラロン毛+ヘアバンド。正月からおでこが見られてめでたい感じだった
・顔つきと目つきがシャープなので、えらい挑戦的な踊る淑女Sだったが、踊る紳士Sがワタルさんだったので包容力ばっちり。ちゃんと男女に見えた。ブラボーワタルさん
・薔薇のタンゴは衣裳のせいで印象的に「薔薇のサンバ(もしくはルンバ)」になってしまった
・でも元気よくオラオラ言う男衆を見て「ああ、星組だなー」と改めて思った
・ボレロの総スパンドレスが重そうでした。そして階段でがっちりととなみちゃんを支えるワタルさんに男を感じました…(褒めてます)
・黒燕尾が物凄い勢いで素敵だった。ときめいたー。レオンいいですね。とても好きだ
・フィナーレでにこにこのかしげさんの笑顔が印象的。そういや本編苦悩してること多かったしな
・15:00公演は阪急交通の貸切だったので、ご挨拶とインタビューがあってお得な感じでした
というわけで、充実した1日でございました。
やっぱりワタルアンドレ見たいなぁ。当たれANA!
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