東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」(マチネ)2005年04月02日 14:13

CAST:
バルジャン:今井清隆
ジャベール:今拓哉
エポニーヌ:笹本玲奈
ファンテーヌ:マルシア
コゼット:河野由佳
マリウス:藤岡正明
テナルディエ:佐藤正宏
テナルディエの妻:森久美子
アンジョルラス:岸祐二

4月組の登板日です。待ちに待った岸アンジョ初日です!
でも期待したほどじゃなかったらどうしようこのチケットの山…と思ってドキドキしてたんですが、期待以上でした。ビバレッドアンジョ!

まず久々の今井バルジャンが出だしから飛ばしてました。この人の張った高音が凄く好きなんですよ。「♪石の~ように~ 心を~閉じて~」なんて最高。涙ながらの独白は迫力で、ぐぐっとレミゼの世界に引き込まれます。
今井バルジャンは「コゼット愛」が強く感じられるバルジャンで、今日初日の由佳コゼットが「パパ愛」の強いコゼットだったので、父娘の絆が強かった気がします。ラブラブ度が高くてマリウス大変だなぁと。あんな状況だったから素直にマリウスにコゼットを託したけど、これが平常時だったら「やらん!娘はやらん!」てなってそう(笑)
「彼を帰して」「エピローグ」と涙ボロボロになりながら見てたんですが、実は「♪見ろ!ジャベール!死にかけ~てる~」の演技がとても好きです。

今ジャベールは大きな目を見開いて熱演でした。今さんのジャベールは一本芯が通っていて好きです。今日は「対決」の「♪誓って やりとげよう~」のシンクロ率が高くて、まるで一人が歌ってるみたいでした。ぞくっときた。

笹本エポ。マリウスの前での可愛さと、テナルディエといるときの悪そうな雰囲気のギャップがいいですね。声量があるから「One day more」「On my own」辺りがとてもいい。藤岡マリウスとのコンビがいい感じだった気がします。

初見のマルシアファンテ。思ったより細い声で歌っていてびっくり。でも良く通る声でした。臨終シーンでコゼットの幻を見るところは表情が優しくて泣かされました。あのシーンでは自分の娘が遊んでいる姿を思い出して演じていると何かで仰ってましたが、その通り娘を見つめる慈愛に満ちたまなざしが印象的。日本語多少怪しいとこもありましたが、許容範囲内かな。

河野コゼ。やっぱり可憐だ…(ほわん) 市原で握手した時の真っ白な手と、可愛らしい表情が忘れられない私。「恋に恋する少女」が「優しく恋人を包む女性」に変わっていく感じが良く出てたと思います。たまコゼとの時よりも、藤岡マリが心なしか男らしく見えたのは、彼女のキャラクターのおかげでしょう。河野コゼはエピローグが大好きです。表情の一つ一つが自然で、バルジャンに対しての愛情が伝わってきて泣ける泣ける…。

藤岡マリウス。良くなったなー、と思います。ずいぶん表情が出てきた!「♪僕は飛ぶよ虹の空へ~」の辺り、本当に飛んでいきそうな感じになってきました(笑)どことなく岡田マリウスを彷彿させるかな、その辺。
砦が落ちた後、バルジャンに発見されるときの自己主張が結構好き。「僕は生きてる!」と言わんばかりに大きく体を動かすんですけど、死体のようにぐったりもアリだけど、こっちもいいなと。あともう少しだけ、歌に感情が乗ったらいいなぁと思いました。

佐藤&森夫妻。佐藤さんは初日でしたが、なんか声が変だった。アカドクロの「馬ひけ~~~ぇい!」とか、伸ばす声がいい人という印象があったのですが、今回は全然声が伸びてない。練習のしすぎかな…ちょっと心配です。でも役作りはいいですよ!悪そうなテナルディエ。
感心したのがベガーズで捕らえられたときの目つき。他のテナはへらへらしてることが多いけど、佐藤テナはジャベールを睨み付けてる。もちろんジャベールが自分の方を見てる時は笑ってるんだけど、目が違う。「警察の犬がよ」とでも言わんばかりにジャベールを軽蔑したような目で見てる。これは「なるほどなー」と思いました。
モリクミさんはもう、いうことありません。安定してます。お見事。

で、岸アンジョ!
ベガーズの頭からドキドキして見ていて、「♪いつか いつか いつか…」で登場した瞬間びっくり!タイが赤いんですよ!藤岡君の力強い「♪誰が導くか 誰がこの国を」に続いて「♪それは将軍ラマルク」と歌い出した瞬間にどわ~っとこう、鳥肌が…。思わず隣のW嬢と顔を見合わせました。なんていうんだろう、出てきた瞬間に自然に目が行くというか(タイが赤で目立ってたから…とかではないはず、多分)。
「♪殺せ肥えたブタども~ 築け今 バリケ~ド」で舞台の気温がぐっと上がります。
ABCカフェで赤いフラッグを開いた瞬間、空気がばーっと赤く変わった気がしました。ご本人「赤」に相当こだわりがあるせいか(カーレッドでしたっけ?)、赤が似合うし、イメージにも合ってる。一瞬の静寂から「民衆の歌」に流れる時にはアンジョルラスが歌い出すまで舞台上の学生のように一緒にドキドキしてしまった。
砦を降りるのがちょっと危なっかしいな…とは思いましたが、学生一人一人を良く見て、細かく指示を出すリーダーって感じで好きです。「♪グランテール! 酒を置け」の「グランテール」もいい。
そして「♪死のう! 僕らは死など恐れはしない!」で笑う、その笑顔がまたいい。あんな笑顔されやら着いて行っちゃいますよ。最後に駆け上がる時も、グランに向かってニコッと笑って駆け上がってくアンジョルラス。いやー、いいなぁ。
とにかく、学生たちとの信頼関係や、グランテールとの関係、マリウスとの友情が良く見えたせいで、全体的に学生関連のシーンがとても泣けてしまいました。

……岸アンジョのレポ長いですね。まあいいや(笑)
この後なんだかんだとチケットを増やしまして、平日ソワレと土日の岸アンジョ登板日は全部制覇することになりました;(平日マチネも1日行くな、最前列で)
16回中11回です。アホか私…。とにかく声が好きなんですよー。見た目や演技じゃなくて、歌声で「誰今の!?」とびっくりした人だから(10/12ソワレのサイゴンレポ参照)、ずっと歌聞いてたいです。
年齢的にアンジョルラスはそう長くやれないだろうけど、経験積んでバルジャンやってくれないかなぁ。2003年はアンダーだったんですよね?向いてると思うんだけどなー。(で、小鈴さんにジャベールやってほしい。両シュルツ大尉のバルジャベ…ドキドキします)

とにかくマチソワだってのにマチネでかなり燃え尽きてしまいました。幕間にいつもの喫茶店でぐったりです。さて、どうなるソワレ!?

東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」(ソワレ)2005年04月02日 14:14

CAST:
バルジャン:山口祐一郎
ジャベール:岡幸二郎
エポニーヌ:ANZA
ファンテーヌ:井料瑠美
コゼット:剱持たまき
マリウス:泉見洋平
テナルディエ:コング桑田
テナルディエの妻:瀬戸内美八
アンジョルラス:小鈴まさ記

JCB貸切公演でした。コングさん初日です!
私は見たことがないのですが、W嬢を筆頭に友人知人でリリパ見る人が多いので、楽しみにしてました。
しかしマチソワは疲れます…前回に続いて案の定、独白後~宿屋前までかなりうとうとと…(すみません)「対決」はかろうじて見てたかな?

で、宿屋でコングさん登場!でか!これ、モリクミさんが相手だとかなり宿屋が狭くなるんじゃ…(笑)
そして流石ゴスペル歌手!歌があまりにお上手でびっくりしました。恐らく普通に歌うととても美声なんじゃないでしょうか?役柄の為にわざとしゃがれ声で歌っているのか、少々籠もりがちなところもありましたが、愛嬌があって歌がお上手な素敵なテナルディエでした。
下水道のシーンの「♪天国見上げりゃ 丸い月が~ 見下ろすだけ~」の後に大拍手になってびっくり。このシーン、拍手が入る時と入らないときがあるんですよね。でもあのソロは本当に素晴らしかった。
で、結婚式。ここでいきなり美声にチェンジ!テナルド男爵だから?(笑)意外で面白かったです。
カーテンコールで小鈴アンジョが「えいっ!」って感じで背中に飛びついてたり、色んな人にいじられて、センターに押し出されて、「あー、コングさん愛されてるー」って感じが温かくて良かった。隣のW嬢も感慨深げです。

小鈴アンジョはマチネの岸アンジョと対照的に、冷静沈着で静かに燃えている感じのアンジョルラス。前回見たときあちこちで音程が「…」だったんで心配だったんですが、すっかりと安定されてました。たまに見せる笑顔が意外にも可愛くて、いい感じですね。体のラインがとても美しいので、旗振るとか、荷車に乗ってポーズとか、何気ないシーンのシルエットがとてもきれいでした。
両シュルツ大尉が4月で抜けちゃうのが寂しいなぁ。

東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」(マチネ)2005年04月03日 14:14

CAST:
バルジャン:別所哲也
ジャベール:鈴木綜馬
エポニーヌ:ANZA
ファンテーヌ:井料瑠美
コゼット:河野由佳
マリウス:藤岡正明
テナルディエ:佐藤正宏
テナルディエの妻:森久美子
アンジョルラス:岸祐二

前日深夜からW嬢と「どうする?どうする?」と言い続けたマチネ。
正直「あずみ」が入らなきゃスルー予定だったんですが、「昼でかけるのも夜でかけるのも一緒だよ」と半ば投げやりな結論に達して、朝から当日券売り場へGO!
2FA席でちょうどセンターがあったのでそこを購入しました。いい感じです。

まず別所バル。前回見たときに「ちょっと食傷気味かなぁ」と思ったんですが、どうしてどうして!今日はなんかすごいテンションだぞ!それに綜馬さんとの相性がいいのかもしれない。熱い別所バルに、小さくても一番熱く激しい綜馬ジャベ。対決も大迫力で素晴らしかった。こうやって主軸の二人ががっちりいいもの見せてくれると他のキャストがどんどん活きてくる。すごいミュージカルだなぁ。

ANZA・藤岡・河野トリオですが、藤岡マリは笹本・藤岡・河野がベストかな~と思いました。ANZAのエポちゃんはけっこう女の子らしいんだけど、なんとなく藤岡君と並んだときにピンとこない。ビジュアル的にも演技的にも、彼女のエポには泉見マリウスが似合ってる感じがした。
そうそう、藤岡君一カ所歌詞飛ばしちゃいましたね(笑)「♪僕の天使……天使達の音楽~」って。まだまだごまかしが効かない辺り、若くて可愛いなと思いました。(これが岡さんとかだと全く動揺せずに作詞でしょう)
そういや今日は綜馬さんも1カ所どこか忘れたけどやらかしてました。
河野さんは「マリウスとコゼット」~「エピローグ」までが本当にいい。「♪僕はマリウス ボンメルシー」の言い方がいつも可愛くてほわんとしてしまいます。

佐藤さん、完全に喉ダメですね。風邪引いて声が出ないときに、無理に振り絞ると一文字づつしかしゃべれなかったりするじゃないですか?あんな感じの歌声。正直、休んじゃった方がいいと思いました。(と思ったら翌日から休演しちゃいましたね;お大事に)佐藤さんはまだ5月もあるし、万全の状態にしてほしいです。次回は15日に見る予定なので、そのときはパーフェクトなテナルディエを期待してます。

岸アンジョは昨日よりも落ち着いた感じで、熱さがアップしてました。岸アンジョはグランテールとの睨み合いが多いような気がします。最後に最高の笑顔で走り抜けるための付箋なんでしょうか。ガブローシュが飛び出す前、別所バルジャンがすごい勢いで「俺に任せろ!何も恐れはしない!」と出てくるので、止めるのが大変そうでした(笑)

この日のガブローシュくん、前も1回見てるはずなんだけど上手かったなぁ。お兄ちゃんの方のガブちゃんだよね。びっくりした。リトコゼちゃんもわりと大きめな子で、その分歌もしっかりしてて良かったです。

全体的にまとまりがないようであって、その雑多な感じがいかにも「民衆の物語」って感じで良かった回でした。「One day more」が泣ける泣ける。やっぱり楽曲のパワーが強くて大好きだなぁ、この曲。

あずみ~AZUMI on STAGE~2005年04月03日 15:13

@明治座

タダ券を頂いたので、気軽な気持ちで行ってきました。昼間レミゼ見た上、コンタクト取りに行ったら日曜定休だわ、明治座への移動がめんどくさいわでかなり挫けそうだったんですが、せっかくのS席だし…と根性出しました。

場内に入るとそこは演舞場や歌舞伎座よりも混沌とした世界(笑)煎餅からUFOキャッチャーまで色んな物が置いてあります。
席は2F3列のセンター通路側。めちゃめちゃ見やすい席でラッキー♪ 金の緞帳がすげーと思いつつ、上下の機材セッティング見て、「ああ、フライングがあるのねー」と。

で、内容。結論的に言えば期待の3割り増しで面白かった。ベッタベタで派手な岡村演出が、今回はいい方に転んだ気がする。主要三人が若い分危なっかしいけど、その代わり脇を全員一人でセンターに立てる人で固めてるから安心できた。ちなみに原作未見。
ストーリーは、刺客として徳川に育てられたあずみ達が豊臣方を壊滅させよとの司令を受け、奔走する。しかし敵方の加藤清正や豊臣秀頼と触れるうちに戦とはなにか、使命とは何かと悩み、仲間を一人一人失っていく中で何かを得、最後は一人で家康に向かっていく…って感じ。わかりやすい。

黒木メイサ(あずみ)はよくやってたと思う。でもまだ立ち姿に芯がないというか。殺陣はあれだけやれればOK。がんばった。まだ16歳だし、この大舞台に立った経験はきっと彼女を大きくしてくれるでしょう。
男言葉の台詞がちょっとたどたどしい部分もあったけど、それも役には合ってたかな。とにかく一生懸命さが伝わってきた。

生田斗真(うきは)・長谷川純(豊臣秀頼)のジャニーズ勢。生田くんはとにかく殺陣でびっくらこいた。しょっぱなのフライングしながらの殺陣もきっちりとこなしてたし、ラスト近くの100人斬りに匹敵するんじゃないかってあの連続殺陣も、初日ということ考えたらブラヴォーだと思う。表情の演技も声も良かった。あずみを想うひたむきな気持ちもきっちり伝わってきたし、もうちょっと練れてきたらかなり完成度高くなるんじゃないかな。
長谷川くんは演劇舞台は初ということで、ちょっと頼りない部分が多々。でもその頼りなさを上手く活かした演出がされててまあ、そんなに厳しくはない。終始苦笑って感じだけど。あの歌は笑うところで間違ってないよね?彼はヘタレキャラで刀は振らないんだけど、最後の最後の一太刀がとても美しく、様になってた。もしかしたらやれるのにやれない振りをしてたのかも…と思わせる感じでグー。

山本亨(小畑月斎)さん。剣士を拾うのはやっぱりあなたですか(笑)…と幕末純情伝を思い出してしまいました。いい役です。剣さばきも結構見られるし、台詞でも泣かせてくれる。安心して見られました。

涼風真世(淀君/最上美女丸)さん。最初に淀君で出てきた時は「きれ~わ~」と思って見とれてしまったのですが、その後敵方の刺客として出てきたときにはびっくりしました。一瞬二役ってことを忘れてしまったよ。どっちの役でも立ち姿がもんのすごく綺麗だったんですが、立ち方を全く変えてる。脇に控えてても目立つんですよね。それが宝塚劇場2300人の前で常にセンターに立ってた人の華なのか。
美女丸は真性サディストの変態剣士なのですが、そのねちっこさというか狂気というか、そういうのが良くでてました。惨殺された直後に淀君の扮装で我が子を助けてくれと土下座してる姿には感心。
難点は殺陣が全然ダメなこと。でもふつーに動いてる中で通りすがりにさらっと笑いながら人斬ってく姿は逆に怖さを増してたかな。動きはダメでも最後にきっちりポーズだけは決めてるし(笑)「あずみちゃぁぁん」て呼びかけは夢に出そうです…。

こぐれ修(加藤清正)さん。久々にかぶり物でもなく、赤猿センパイでもなく、最後までいい人してるこぐれさんを見ました。1幕で死んじゃうけど美味しい役だった。死に際にあずみに「おまえが刺客だとわかっていたのに黙っていてすまなかった」と詫びながら手鞠を渡すシーンは泣けました。

清家・吉浦・村木・黒川各氏。つかこうへいオールスターな感じで良かった。黒川君はアクロバットと二刀流お疲れ様でした。清家さんの殺陣が見られなかったのが心残り。

で、最後に私のハートを奪ったお二方(笑)
的場浩司(井上勘兵衛)さん。「歩兵の本領」が舞台二作目で、今回が三作目というのに心底びっくりです。センターに立ったときにきっちりと空間を埋めてるし、声も声量もいい。腰の位置が低くて殺陣もしっかりしてる。とにかく存在感が素晴らしいんですよ!
剣一筋に生きてきて、あずみとの立ち会いを望む最後のシーンはぐっときました。舞い散る桜が似合うんだ、この人。清正のこぐれさんがあんな感じなので、忠義一筋の家臣役としてきっちり舞台を引き締めてくれました。
この人が出る舞台だったらとりあえず見たい、と思わされてしまった。

そして約二年ぶりの舞台だった山崎銀之丞(飛猿)さん。きゃー!舞台に銀様が立ってるわー!と、それだけで興奮(笑)いや、正直開演直前まで眠くて仕方なかったんですが、始まった瞬間に花道からせり上がってきた銀様に、W嬢共々すぱっと目を覚まして双眼鏡構えましたよ。今回は狂言回し的な役で出番も多くて幸せ。髪の毛は土方仕様のサラサラヘアでした。
「男と女とは」と教えるシーンで布団敷くジェスチャーは健在だし、斬られて「いたいー!いたいー」と転げ回ったりするお約束も健在。
そして、最後にとうとうと長台詞を言うときの「銀サマ節」も健在。「これが山崎銀之丞の真骨頂」ってのを久々に見せて頂きました。やっぱりどこかに影がある役が似合うなぁ。他人の悲しみを背負った時の銀サマの目がね、すっごく好きなんですよ。ああいう表現ができる希有な役者さんだと思う。
あずみは最後に一人になったけど、実は飛猿も一人きりなわけで。それでも最後に「一緒に行こう」と言わない飛猿も悲しいなと思った次第です。

演出的にはフライング・イリュージョン・殺陣と派手で見栄えはある。殺陣は最近川ちゃんの流線型に慣れてたから、清家さんのシンプル&ストレートな殺陣が新鮮だった。キャストがもうちょい慣れて刀振れるようになった後半はもっと見応え出てくる感じかな。
あからさまに「ネタでしょ」ってのと1シーンを除けば歌も無かったし(ハンドマイクもなかったな)、いかにも「岡村」な演出も少なかった気がします。盆回す前に舞台後面で役者がスタンバイしてるのが丸見えだったりしたけど、まあ良くできてたかなと。帰りがけに後ろの席のお姉ちゃんが「新感線みたい~」って言ってたのに笑いました。まあ、系統的には近いよね。どっちも基本ベースがつかだし。

結論としては、山本・山崎・的場って感じですかね。(何がや)

そういや昼間岸アンジョにめろめろになってたせいか、ラストの「あずみ~!何泣いてるんだよ~」のシーンで脳内にいきなり「♪ああ友よ許せ~ 僕は生きている~ 言葉にならない~ 痛みと悲しみ~」と流れてしまったのはナイショですよ。

東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」(ソワレ&ファン感謝デー)2005年04月05日 14:15

CAST:
バルジャン:今井清隆
ジャベール:鈴木綜馬
エポニーヌ:ANZA
ファンテーヌ:マルシア
コゼット:河野由佳
マリウス:泉見洋平
テナルディエ:徳井優
テナルディエの妻:瀬戸内美八
アンジョルラス:岸祐二

ここのところ連日の観劇のため、どの記憶がどの公演だったかがそろそろ怪しくなってまいりました…。いや、ある意味幸せなことでございます。
というわけで特筆すべき点のみ書かせていただきます。

岸アンジョが二幕頭のバリケードの出で足を踏み外したか滑らせたかして、2段くらい落ちました…。下手にある手すりを片手で掴んで、腕一本で強引に体勢を立て直して、1往復だけ旗振ってから最上段に戻って「♪レ~ッド 熱き血潮~」って歌ってました。
そこで動揺したのか、「♪弾がない足りないぞ!」で駆け下りてくる時に、銃を置くタイミングが合わなくてマリウスの進路妨害をしてました(笑)

ハプニングは他にもあって、「対決」シーンでバルジャンが椅子を壊すところで椅子が変な壊れ方をして、後方に転がるところが前方に飛んで、綜馬ジャベールがちょっと動揺してました(笑)でも絵的には「椅子で殴り殺す勢いのバルジャン」と「警棒で殺す気まんまんのジャベール」といった感じで迫力満点。…いいのか?それ。

徳井テナ、嫌いじゃないんだけど「裏切りのワルツ」の不協和音が本当に不協和音。「One day more」の「♪殺し合い 大好きさ」も合ってないし、「宴会乞食」もハーモニーガタガタ。あれだけはなんとかしてほしい。

あと、やっぱりANZAと泉見くんは並びが美しい!ANZAの表情は今日も可愛くて涙ぼろぼろになってしまいました。

終演後は「ファン感謝デー」。
泉見&ANZA司会で、マルシアさんによる「夢やぶれて(ポルトガル語版)」、阿部裕さん、阿部よしつぐさん、中右さん、萬谷さん、徳井さんによる「下水道(カルテットバージョン)」でした。
マルシアさんのポルトガル語版「夢やぶれて」は、言葉の響が独特で印象的。情熱的だけど寂しい女って感じで、日本語板とは違ったイメージのファンテーヌでした。(ご本人もそんなようなことを仰ってた)
下水道カルテットは……微妙だったなぁ(笑)音程取るのがめっちゃ難しそうにアレンジされてて、皆さんいっぱいいっぱいな感じ。誰かピッチがずれてる人がいて、微妙だったのはそのせいかもしれない。あれ、でもぴたっとハマったらすごいかっこいいと思う。テナ役をコングさんで再挑戦希望。
司会の泉見くんが相変わらずの真面目真面目コメントで、しかも話が長く相手の発言に被ることが多かったので、客席・ステージ共に微苦笑って感じでした。いや、そういうところが可愛いと思うんですけどね。でもレミゼを心から愛して、真面目に受け止めてるのが伝わってきたから好印象でした。
ANZAちゃんも上手く突っ込んでみたり、話を引き継いだり頑張ってましたね!可愛かったです。

そんなこんなで、実はいまいち記憶が薄い5日ソワレでした。上に書いた事件のインパクトが強すぎたのかも。