岡幸二郎 歌とトークの夕べ2005年06月22日 14:43

@銀座山野楽器 イベントスペースJam Spot 19:00~

岡さんのファーストアルバムの発売記念イベントでした。
定時で会社飛び出して、現地到着が18:20くらいだったでしょうか。整理番号は140番台で当然立ち見でしたが、ポジション的には見やすい位置で満足。

全般的な印象としては、岡さんが本当に嬉しそうだったことと、「全快」と言いつつ喉の調子が私的には7.5~8.5割の復活じゃないかなーと。もちろん先月後半と比べたら雲泥なわけですが。

披露された曲は、

・めぐり逢い
・小鳩のように
・Stars

の3曲でした。「小鳩のように」はサイゴンやレミゼに出演されていたKAZZさんの作詞作曲。「韓国ドラマの主題歌になりそうなベッタベタにベタな曲を」とオーダーしたそうで、その通りベタな曲でした(笑)メロディはすごく好きなんですが、第一印象では詞があまり好きじゃなかったかも…。何回か聴くうちに印象はかなり変わるので、後でどう思うかはわかりませんが。
「LOVE COLLECTION」なのに「Stars」が入ってるのはなんでだろう…とずっと思っていたのですが、実は岡さんもそう思って悩んでいたそうで。そうしたらレミの稽古中に演出のジョン・ケアード氏から「これはラブソングだと思って歌ってくれ」と注文があり、「ラブソングなんだ。じゃあ入れてもいいじゃん」ということで収録が決定したそうです。「誰に対してのラブソングですか?」と岡さんに聞いた方がいましたが、はぐらかされちゃいましたね。個人的には「ジャベールが信じる神様」への愛を歌ってるのかな~とか思いました。尊敬も信じることも愛の形の一つだし。

開場時間中にCDが流れていたのですが、やっぱり「YOUR EYES」はいいなぁと。詞が松田さん(JAPAN RENTで訳詞された方)のをそのまま使っていてびっくりしました。ジャベールの「俺」に違和感はないのに、この曲(=ロジャー)の「オレ」は激しく違和感だったのは何故だろう。どうせラブソングなら岡さんの「I'll Cover you」聴きたかったなぁ。
「ROSE」はやっぱり「飛龍伝」を思い出してしまいました。「Voyage」も良かった。早く吉岡小鼓音嬢との「オペラ座~」が聞きたいなぁ。…はい、買ったCD封切ってません。限定版来るまで待とうと思いまして。昨日買ったのはとりあえず「保存用」です(笑)

その限定版のDVDですが、60分無音で延々岡さんの写真がスライドされていくそうです。すげ~。お衣裳も20数パターンあるそうです。どうやら限定版は既に品切れたらしく、入手できない人は「お気の毒」ですと言ってました。BGMは当初入れるつもりだったそうですが、見る側の気分で好きな音楽に合わせてスライドしてほしいということで、最終的には敢えて入れなかったそうです。曲によってはもの悲しく感じるそうで、岡さん曰く「自分の写真見てて泣いたのは初めてです」。でもDVDは昨日段階でまだ未完成…。週末辺りにできあがるそうで、ってことはうちに届くのは今月ギリギリ間に合うか、なのだろうか。

コンサートについても触れていて、「発売早々あっという間に売り切れまして。入手できなかった人はお気の毒です。追加公演ができれば良かったのですが、プロデューサーズの稽古が佳境でどうしてもスケジュールが取れなかった」とのこと。でも「CDが売れれば第二弾コンサートがやれるんです!」ということで、セカンドアルバムを出すためにも皆様の力が必要です!と何度も力説されていました。

レコーディングに関してはテイク数が「美空ひばり並」に少なかった。(コロンビアのプロデューサー氏談)1曲目の「ROSE」は1テイクだったとか。ミュージカル畑の人なだけに1フレーズの録り直しってのができないそうで、リテイクだったら最初から曲全体のドラマを再構築して歌い直し。でも最大でも3~4回だったとお話しされてました。

あと、「このCDを寝る前に聴いていると、3~4曲目(めぐり遭い辺り。でも岡さん所有のは完パケじゃないので曲順が違うらしい)で眠気が来て安眠できます。そうするとそれ以降が聴けないので、たまには逆から聴いて下さい。ミュージカル曲が続くので眠れません」とか言ってたかな~。

約30分の歌とトークの後、握手とサイン会。CDの歌詞カードは見倒すタイプで汚すので、色紙にサインをしていただきました。にっこりと微笑まれるとやはり某ジャッキー氏に似ていると思いました。(ごめんなさい…)

そうそうお衣裳は、曰く「下着までアルマーニ」だそうです。オフホワイトのジャケット+ダークグレーのインナー+ジーンズ。そのジャケットをどこかで見たことがあるなぁと記憶を辿ったところ、先日前職関係の方とお会いした時、その方が同じ物を着てました、確か。そういや彼もアルマーニ好きで着まくってたなぁとちょっと感慨。

昼の部にはCXとTBSのカメラも入ったそうなので、明日のワイドショーはチェックですよ。

宝塚歌劇団花組「マラケシュ・紅の墓標/エンター・ザ・レビュー」2005年06月25日 15:24

Y嬢の家から移動して、宝塚劇場へ。
今現在で今回の花組を見るのはこれ一回きり。樹里ちゃんの最後の階段降りを目に焼き付けてこようと気合いを入れて観劇。

・マラケシュ・紅の墓標
基本的には好きな系統。音楽が凄く好きだ。
ただストーリー的にはなんだかな、と。リュドヴィーク(春野寿美礼)とオリガ(ふづき美世)とクリフォード(彩吹真央)とイヴェット(遠野あすか)とぎゅんたー(蘭寿とむ)の過去が、それぞれ同時期のパリで交錯して結果的にそれが悲劇に繋がるというのはまあベタでも納得なんですが、じゃあレオン(樹里咲穂)の役所はなんだったのかと。
白人とベルベル人の混血で、最後はどちらからも信用されずに死んでくあの役になんの意味があったんだろう。人生考え直してパリでやり直そうとするリュドヴィークとの対比の為だけに出てきたとしか思えないんだよなぁ。いなくてもストーリー進行するんだもの。見た目は格好良かったんだけどさ。
私的に印象に残ったのはプライド高いイヴェットを上手く演じていた遠野あすかと、回想シーンの「♪素晴らしいわ~」という歌声がめっちゃ怖かったオリガのお母さん。それから「蛇」の鈴懸三由岐さんでした。
どーでもいいけど樹里ちゃん登場時の曲はえらく難曲そうでした。

・エンター・ザ・レビュー
OPに電飾の階段がば~っとできあがってくところが綺麗だなぁと。「♪夢を見れば~」って曲も印象に残ります。花は3番手まで歌えるし、樹里ちゃんも当然素晴らしいので聴き応えがあるショーでした。
樹里ちゃんは登場時に既に目がうるっと来たのですが、直後に現れたオサちゃん(春野寿美礼)の女装に涙も引っ込みました。あれは…凄いとしか言いようが…。妙にオカマちっくに演じてらしたのは素なのか演出なのか。
で、呆然としてたら目の前をピエロの樹里ちゃんが「♪オレコメディアン オレパリジャン」と通り過ぎて我に返りました。あの曲好きです。樹里ちゃんはその後の猛獣使いも良かったし、銀橋でのオサちゃんとの歌合戦やオサちゃんとのデュエットも良かったし見所満載でした。
それ以外で印象的だったのは蘭寿とむさんのロケットかなぁ。舞夢の時もロケットやってたような気がするけど、専門職なのだろうか。あとはっち組長(夏美よう)さんの黒燕尾がえらい格好良くて惚れてしまった。
エトワールはですね、見た瞬間涙ダーッと出てきて自分でびっくりですよ…。白で羽根で大階段でエトワール。要素は揃ってるんですけどね。そんなに好きだったか自分、と改めて思ってしまいました。

端の方でしたが前方だったので、しっかり見ることができて良かったです。
これで後は日生だけか。寂しいなぁ。

六月大歌舞伎(夜の部)2005年06月26日 15:36

@歌舞伎座

千秋楽が日曜に当たったのでそっとクリックして取得してみました。
今月夜の部は良かったと周囲で評判なのでとても楽しみ。

・盟三五大切
何はなくとも吉右衛門さんと仁左衛門さん!
吉右衛門さんの五兵衛は最初のちょっとお茶目な所から最後の方の凄惨な表情まで、こちらに違和感を感じさせることなく演じてらして素晴らしかった。小万を殺した後に雨の中「敦盛」を謡いながら花道をはけていくシーンでは「人間てここまでやれちゃうんだな」と思って結構本気でぞっとしました。
仁左衛門さんは「ひでーなこいつ」という三五郎をどこか憎めない風に演じていて、それが最後のどんでん返しと上手く重なっていたと思います。
小万の時蔵さんも良かったなー。なんでこんな男に…と真剣に考えてしまうほど可愛らしい小万だった。
後は染五郎の八右衛門も出番少ない割に印象に残った。最初の芸者に入れ込む主人を窘めるとこも良かったし、五兵衛の身代わりになって捕まるとこなんかちょっと泣けました。「せめて顔だけは」と頭に手ぬぐいを被せてあげる五兵衛の優しさというか、それが切ない。結局八右衛門が犠牲になったおかげで最後まで復讐する決意を固めたってのも皮肉なもんです。

なにせストーリーも「はぁ!?」と思いつつも面白い。ジェットコースターみたいに話しが展開してくのはむしろ現代的だなーと思いました。忠臣蔵や、同じ南北作品の四谷怪談とが絡んでる辺りもにやりとするし、この人の頭の中はどうなってるんだろうと結構真剣に考えてしまいました。百両を巡る因縁劇。もうちょっと早く謎が解ければ大団円で終わったのに…と思いつつ、糸がこんがらがるから物語になるんだよなとも思いつつ。
とにかく終わった瞬間かなり興奮して大拍手してしまいました。歌舞伎座全体の熱気も凄かったと思います。

……で、あまりにも楽しくて満足したので次二つを見ないで歌舞伎座を出てしまいました。すいません。でもあの気持ちの良さをそのままにしておきたかったんだもの。
とにかく楽しかった。一等のいい席でもう一回見たかったなぁと後悔しきり。次回の反省にしよう。