劇団四季「ジーザス・クライスト=スーパースター」(ジャポネスクVer)2004年08月28日 13:31

@四季劇場【秋】

28日分ですがこちらに感想。
まず今回も大きな勘違いが一つ。ジャポネスクバージョンてのは同じ楽曲を使って時代と場所を変えたバージョンだと思ってたんですね; つまり、舞台は日本だと思ってたんです。

で、感想。うーん…。私の中の「ジャポネスク」ってのは「様式美」の部分が強いんですね。なので人的部分=ソフト面の様式をほったらかしにした上で、セットや衣裳やアレンジといったハード面をハンパに和風っぽくしただけのこのバージョンはちょっと…でした。ユダがしょっぱなに「ジーザース!」って言った瞬間に激しい違和感が。

あの演出の意図ってなんなんだろう。メイクも和風っていうより京劇になってる人がたくさんいたし、歌い方も踊りも洋風のままだし。(部分的には変わってたけど)顔「だけ」白いってのも怖いよー。
和物をあまりやらない四季の団員さんに様式美を求めることは無茶だと思うんですが、だったらどうしてあえて「ジャポネスク」って銘打ったんだろう。海外でものめずらしく思われることを狙ったとしか思えない。太夫の格好のお姉さんの所作も酷かったし。橋掛かり歩いてくる人たちの足取りも全然美しくない。
白子もなー。大八車動かすのはいいとして、最後に十字架立てるとこまで出てくるのはうーむ。増やせばいいじゃん、雑兵。
舞台装置は好きなんだけどなー。いっそ島原の乱でもやったほうが…ってもしかしてそれがSHIROHだったら天晴れだな、いのうえさん。

前回聞き取れなかった歌詞がとてもはっきりわかったので、あのキャストでエルサレムバージョン見たかったなー。

芝さん南十字星に行っちゃいましたということでの吉原ユダ。この人の歌い方好きかもー。芝ユダに比べて黒さが足りない分、真面目なユダって感じでした。真面目すぎて自殺するのも頷けそう。シャウト部分も決まってた気がします。

金マリアはイマイチ苦手かも。強いマリアでそれはいいんだけど、好き嫌いで歌い方が苦手。メイクが2階からだと狐面のように見えたので「騙されるなジーザス!」とちょと思いました(笑)

柳瀬ジーザス。安定してました。高音も美しく。でも磔のシーンの衣裳が普通なのはなっとくできん。他の衣裳全部和系にしといてあそこだけなんで普通に「キリストの磔」なんだよ。いや、柳瀬さんのせいじゃないんだけど。

そーいや「スーパースター」のシーンでゴンドラで降りてきたユダが歌終わりで茨の冠を投げ捨てて、それがジーザスに被せられるって演出は良かった。アレ見るとエルサレムバージョンでも思ったんですが、なんとなく「神の意思」を受けてるのはユダに思えて仕方ない。ゴンドラがかなり揺れてるようで、曲中ずっと手摺に捕まってるので動きがなくなったのが残念だった。

今回も下村ヘロデ王は笑わせてくれました。あのシーンだけ切り取ると面白いんだけどね。「ジーザスのパロディ」みたいで。

そういやカヤパたちがミッキーじゃないのがなんとなく寂しかった。

というわけで、今回かなり納得できなくて、帰りにW嬢とだいぶ語りましたよ。私だけじゃなくて良かった…。ステージ自体は前楽だったのですごく盛り上がってて、カーテンコールも何回もやってたんだけど、やっぱりちょっと置いていかれてる感がありました。
とりあえずこれ、海外にまた持って行くなら「ジャポネスク」って名前は変えてほしいなぁ…。

宝塚歌劇団 宙組「ファントム」2004年08月28日 15:18

@東京宝塚劇場(マチネ)

二度目の宝塚です。初宝塚劇場です!
建て直したばっかりなだけあって綺麗ですね。作り的になんとなく国際フォーラムを思い出しました。
今回はF嬢と席が離れたので、一幕は1階後方、ニ幕は2階センターで観劇。

いやー、なんというか普通に感動してしまいました。
飛びぬけて酷い人はいなかったし、アンサンブルも上手かったし、演技もそんなに濃い感じしなかった。何よりストーリーと曲がいい。
ALW版のような派手さはないんですが、じっくりしみじみ胸に広がる良さですね、アーサー・コピット版は。

初っ端の「僕の悲劇を聞いてくれ」がとても気に入りました。DVDでも見てたけど、和央さんの迫力は生のが全然良い。「僕」という一人称がとても合うファントムで、喜怒哀楽の表現がまるで子供。頭なでてやりたくなります。あの無邪気な表情は素晴らしかった。歌も難しい音域の曲を頑張ってたなぁと。当たり役だと思います。

個人的に生で見てめっちゃハマったのがキャリエールの樹里咲穂さん。他の人は「青年」を演じてるのにこの人はなんか「男」なんですよね。ダンスの決めポーズも安蘭けいちゃんなんかは「ビシッ」なんですが樹里さんは「ガッ!」って感じで、力強く男らしい。そして声量にびっくりしました。銀橋でのエリックとのシーンはボロボロ泣きましたよ。宝塚であんなに泣くとは思わなかったです。(失礼)
でも我に返ると「てゆーかあなた元凶でしょ、全ての悲劇はキミが始めてるよ!」と。なんでまた10代で結婚して一人でパリまで出稼ぎに来てたのかは知らないけど、やっぱり最初に言ってやれよと。10代だから辛かったのか?彼の過去には謎が多いです…。

クリスティーヌの花總まりさんは綺麗でしたね。白いドレスはとても似合ってました。でも赤いドレスとカーテンコールのピンクのはいかがなものかと…。他のキャストみんなステージの衣裳だったのに、彼女だけ別衣裳だったので違和感でした。歌は高い音は綺麗だな~と。でも低い音の時の声が震える感じがちょっと苦手でした。アメリカ版のクリスティーヌの歌い方に影響受けてる?

カルロッタの出雲綾さんがすごい!組長さんなんですね。緩急自在の歌は素晴らしかった。拍手も大きかったです。ご主人の鈴鹿照さんとのコンビは楽しかった。

しかし、ニ幕に入ってからのこれでもかとばかりのエリックの不幸っぷりがなんというかもう。回想シーンは綺麗だったなぁ。ベラドーヴァの歌も上手かったし、若キャリエールも良かった。チビエリックも可愛かった。あそこのコーラスとても好きなんだけど、母子像はもうちょいなんとかならんかったものか。ピエタとかその系統でいいじゃん…。
後、街とか階段に仮面が浮かび上がるんですが、それが間抜けでした。アレが出てくるとファントムがマント翻して「ようこそ明智くん!」て始めちゃいそうなんだもの。広告塔からご登場にも大概驚きましたが。

母にしか愛されず、母しか愛さなかったエリックが悲しいファントムになり、母の面影を映すクリスティーヌを愛し・愛されることによってようやっと人間になった…ってことなのかしら。
でもエリックが本当に愛してたのはやっぱり母だけだったと思うし、愛されることを求めてたのは父だったと思うので、結局は親子愛の話なのかなぁ。クリスティーヌに対する愛情ってのがなんとなくきれい事っぽく感じた。最後は両親(母代理クリス)に看取られて幸せに死んでくと。

オリジナル版のラストシーンはキャリエールの腕の中で死んでくそうなので、そっちのが納得できたかも。

クリスティーヌ退場後の白マントファントムの清清しい笑顔が印象的でした。

ちなみに終了後のショーは初見の私にはとても衝撃的でした…。でも黒白羽根の和央さんはカッコよかったです。
そんでやっぱり樹里さんがツボだー。
今のところの私のツボジェンヌランキングは
・樹里咲穂
・春野寿美礼
・和央ようか
・貴城けい
・出雲綾
番外轟悠ですね。なんで番外かって?とてもとてもツボなのがお顔で、舞台まだ見てないからです…。花供養は観にいこう。


思い出したので追記:
ラストシーンで撃たれて死んでゆくエリックですが、ここの最後の「♪Are your music~」が良かったな~。ミュージカルって死ぬシーンでもきっちり歌ってたりすることが多い気がするんですが、和央さんがちゃんと息も絶え絶えに歌っててそれが泣けましたね。頷くように一緒に歌ってるクリスティーヌも良かった。綺麗なラストシーンだったな。